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STAT DETAIL · TV ADVERTISING

テレビ広告費の長期推移|地上波・衛星と媒体構成の変化【2026年版】

日本のテレビ広告費は2025年で1兆7,556億円となっています。電通「日本の広告費」2025年版の媒体別集計で、内訳は地上波テレビ1兆6,333億円 (シェア20.3%)、衛星メディア関連1,223億円 (1.5%) で、両者を合わせたテレビメディア合計のシェアは21.8%です。2024年の1兆7,605億円から微減で、長期的には地上波テレビのシェア縮小 (2009年29.0%→2025年20.3%) が観察されます。一方インターネット広告費は2025年に4兆459億円 (シェア50.2%) と総広告費の半数を超え、媒体構成の重心が移行しました。本ページは広告業界ページとの数値整合を維持する設計で、放送業界視点でのテレビ広告の位置づけを整理します。

テレビメディア広告費 (2025年)
1兆7,556億円
地上波テレビ + 衛星メディア関連の合計、シェア21.8%、電通publish区分
出典: 電通「日本の広告費」2025年版 (媒体別集計)
地上波テレビ広告費 (2025年)
1兆6,333億円99.9% YoY
前年比99.9% (2024年1兆6,351億円→2025年1兆6,333億円)、シェア20.3%、長期縮小傾向
出典: 電通「日本の広告費」2025年版
衛星メディア関連広告費 (2025年)
1,223億円97.5% YoY
前年比97.5% (2024年1,254億円→2025年1,223億円)、シェア1.5%、BS/CSテレビ+衛星ラジオ
出典: 電通「日本の広告費」2025年版
総広告費 (2025年)
8兆623億円105.1% YoY
前年比105.1%、テレビメディアシェア21.8%、インターネット50.2%、プロモーション21.3%、マス4他5.7%
出典: 電通「日本の広告費」2025年版 (総広告費)

媒体別広告費の長期推移 (2012-2025年、億円、5区分内訳)

地上波テレビ+衛星メディア関連+マス他媒体+インターネット広告+プロモーションメディアのstacked内訳。media-breakdown.json由来の電通publish値
単位: 億円
地上波テレビ衛星メディア関連マス他媒体 (新聞・雑誌・ラジオ)インターネット広告プロモーションメディア
025,00050,00075,000100,00058,9131259,7621361,5221461,7101562,8801663,9071765,3001869,3811961,5942067,9982171,0212273,1672376,7302480,62325
出典: 電通「日本の広告費」各年版 (媒体別)
年度20122013201420152016201720182019202020212022202320242025
地上波テレビ億円17,75717,91318,34718,08818,37418,17817,84817,34515,38617,18416,76816,09516,35116,333
衛星メディア関連億円1,0131,1101,2171,2351,2831,3001,2751,2671,1731,2091,2511,2521,2541,223
マス他媒体 (新聞・雑誌・ラジオ)億円10,0399,9129,8299,3768,9398,4607,9037,4825,9776,1455,9665,8145,7585,424
インターネット広告億円8,6809,38110,51911,59413,10015,09417,58921,04822,29027,05230,91233,33036,51740,459
プロモーションメディア億円21,42421,44621,61021,41721,18420,87520,68522,23916,76816,40816,12416,67616,85017,184
合計(億円58,91359,76261,52261,71062,88063,90765,30069,38161,59467,99871,02173,16776,73080,623
読み解き

総広告費は2012年5兆8,913億円から2025年8兆623億円まで14年間で2兆1,710億円拡大しました (前年比105.1%、ad/GDP比1.22%)。拡大の主役はインターネット広告費で、2012年8,680億円 (シェア14.7%) から2025年4兆459億円 (シェア50.2%) まで4.7倍に増加しました。

地上波テレビは2012年の1兆7,757億円 (シェア30.2%) から2016年1兆8,374億円までゆるやかに増加した後、2017年以降は逓減傾向で、2020年コロナ局面で1兆5,386億円まで一段下落しました。2021年に1兆7,184億円まで回復しましたが、2025年に1兆6,333億円 (シェア20.3%) と長期縮小が続いています。シェアでは2012年の30.2%から2025年20.3%まで約10pt縮小しました。

衛星メディア関連は2012年1,013億円から2017-2018年に1,300億円台のピークを記録、その後は1,200億円前後で推移しています。マス他媒体 (新聞 + 雑誌 + ラジオ) は2012年8,039億円から2025年5,424億円まで縮小し、特に新聞が2012年6,242億円→2025年3,136億円と半減しました。

2025年媒体別広告費 (電通「日本の広告費」2025年版)

マス4媒体 + インターネット + プロモーションメディアの3大区分と内訳。テレビメディア (地上波+衛星) は2区分の合算
項目広告費 (億円)構成比シェア
インターネット広告費40,45950.2%
マスコミ4媒体広告費22,98028.5%
内訳: 地上波テレビ16,33320.3%
内訳: 新聞3,1363.9%
内訳: ラジオ1,1531.4%
内訳: 雑誌1,1351.4%
プロモーションメディア広告費17,18421.3%
衛星メディア関連 (BS/CS等、参考)1,2231.5%
テレビメディア合計 (地上波+衛星、参考)17,55621.8%
総広告費121,159100.0%
読み解き

2025年の総広告費8兆623億円のうち、インターネット広告費が4兆459億円 (シェア50.2%) で単一媒体首位、マスコミ4媒体広告費が2兆2,980億円 (28.5%) で第2位、プロモーションメディア広告費が1兆7,184億円 (21.3%) です。マスコミ4媒体の内訳では地上波テレビが1兆6,333億円 (20.3%) で4媒体内首位、次に新聞3,136億円 (3.9%)、ラジオ1,153億円 (1.4%)、雑誌1,135億円 (1.4%) と続きます。

衛星メディア関連 (BS/CSテレビ等) は1,223億円 (シェア1.5%) で、地上波テレビ + 衛星メディアの合算のテレビメディアは1兆7,556億円 (シェア21.8%) です。電通の媒体別分類では衛星メディアはマスコミ4媒体外の独立区分として計上されますが、放送業界視点ではテレビメディアと衛星をまとめて捉えるのが自然な見方です。

TV広告関連数値の集計対象差 (3系統の整理)

広告費集計+民放決算+業界全体集計の3系統で集計対象と時点が異なる。本ページは電通区分を中心に整理し、他2系統は補強参考として扱う
電通「日本の広告費」
本ページの中心ソース
集計値
総広告費8兆623億円、テレビメディア1兆7,556億円
時点
2025年単年 (暦年)
対象
広告費 (媒体別)
主要数値
地上波テレビ1兆6,333億 + 衛星メディア関連1,223億 + マス他5,424億 + ネット4兆459億 + プロモ1兆7,184億
民放連2024年度民放決算概要
補強参考
集計値
地上波計2兆1,833億円
時点
2024年度通期 (4-3月)
対象
民放127社+67社+313社+1社の地上波計売上
主要数値
営業収入2兆1,833億 + 経常利益1,265億 (+11.7%)
総務省令和7年版情報通信白書
補強参考
集計値
民放地上波2兆1,582億円 + 民放衛星3,315億円
時点
2023年単年
対象
民放地上波+民放衛星+民放有線+NHK
主要数値
業界全体3兆6,259億 (民放地上波 + 民放衛星 + 民放有線 + NHK内訳)
読み解き

TV広告関連の数値は3系統で集計対象が異なり、本ページでは電通「日本の広告費」(2025年単年、媒体別集計) を中心ソースとして整理しています。電通は「広告主が広告会社に支払った広告費」を集計するため、放送局視点の「営業収入 (広告売上 + その他)」とは概念が異なります。

民放連の2024年度民放決算概要は「放送局の営業収入」を集計するため、電通の広告費とは集計対象が異なり (営業収入には広告売上以外の収入を含む)、両者を直接比較しないのが原則です。総務省情報通信白書は業界全体規模の3系統 (民放 + NHK + 衛星 + 有線) を統合した業界集計で、こちらも電通の媒体別集計とは別系列として整理します。本ページでは各KPIで時点と対象を明示し、3系統の集計差を承知した上で参照する設計です。

業界の3大論点

テレビ広告のシェア縮小は今後どこまで進むか?

地上波テレビのシェアは2009年29.0%から2025年20.3%まで約8.7pt縮小しました。インターネット広告費が2009年7,069億円 (シェア12.0%) から2025年4兆459億円 (シェア50.2%) まで5.7倍に拡大し、媒体構成の重心が移行する局面です。テレビメディア (地上波+衛星合計) のシェアは2025年21.8%で、過去5年は20%台前半で推移しています。

短期の方向性として、2024年の地上波1兆6,351億円→2025年1兆6,333億円は前年比99.9%の概ね横ばいで、シェア縮小が一段落する兆候も見られます。中期では、テレビ広告主の業種別構造 (情報・通信、金融・保険、外食・サービス等) と各業種の広告投資先選択がシェア推移を左右します。一部の業種でテレビ広告を維持する動き、別の業種でデジタル広告へシフトする動きが並行しており、テレビメディアの位置づけは「マスリーチ媒体」として残り続けるのか、「シェアが20%を下回るかどうか」が中期のwatch pointです。

TV広告費の動きは構造変化かサイクル要因か?

2025年の地上波テレビ広告費は1兆6,333億円で前年比99.9%、テレビメディア合計は1兆7,556億円で前年比99.7%と微減です。長期的には2009-2018年の1兆7,000-1兆8,000億円台レンジから2025年1兆6,000億円台への縮小が観察されますが、年単位の変動 (2020年コロナで-11.3%、2021年回復で+11.7%) も大きく、構造変化とサイクル要因の判別が難しい局面です。

構造変化要因として、視聴行為のデジタルシフト (TVer + NHKプラス + 新興OTT)、若年層TV離れ (NHK放送文化研究所2024年世論調査)、広告主の費用対効果志向 (デジタル広告のターゲティング + 効果測定) が挙げられます。サイクル要因として、景気循環 (TV広告は景気感応度高)、各種イベント効果 (オリンピック・万博等)、季節要因が並行しています。

複数年の継続性で評価可能で、単年度ベースでの結論は早計です。2025年シェア20.3%の維持または下抜けが構造変化の論点となります。

インターネット広告との競合関係をどう読むか?

インターネット広告費は2025年に4兆459億円 (シェア50.2%) で総広告費の半数を超え、地上波テレビ1兆6,333億円の約2.5倍の規模に達しました。2021年に単一媒体で地上波テレビを抜いて首位となり、その後も拡大ペースが続いています。広告主はリーチ媒体としてのテレビと、ターゲティング + 効果測定可能なデジタル広告を併用する設計が一般化しました。

放送業界側の対応として、(1) TVer等の見逃し配信に動画広告を組み込む「テレビメディアデジタル」が電通分類で独立カテゴリ化 (2025年比で総広告費の一定の割合)、(2) 在京5社が放送外事業 (不動産・観光・ライフスタイル) で広告収益依存を相対化、(3) 視聴データの取り扱いを民放共同で整備しています。

長期見通しとして、テレビとデジタルの「代替」「補完」の二項対立では捉えきれず、視聴行為の細分化と広告予算のチャネル戦略が並行する構造的変化として観察するのが妥当です。テレビメディアデジタル (動画広告) の伸びがテレビ媒体全体の縮小をどこまで補完するかが中期の論点です。

中期見通し

短期 (1-2年)

テレビメディアシェア21.8%の維持または下抜けが焦点。2024-2025年は概ね横ばい (前年比99.7%) ですが、2026年の電通「日本の広告費」公表時に20%台前半維持か、20%を下回るかが構造変化の判定材料となります。テレビメディアデジタル (動画広告) のシェア拡大ペースも観察ポイントです。

中期 (3-5年)

インターネット広告のシェア拡大と地上波テレビの縮小が並行する局面が続く見通しです。放送局各社の配信事業 (TVer + 各局見逃し配信) の収益化、放送外事業 (不動産・観光・ライフスタイル) の比重増、生成AI活用による制作効率化が放送業界側の構造調整を進めます。広告業界側ではリテールメディア + デジタルOOH等の新興チャネルが台頭します。

長期 (5-10年)

放送と配信の融合が長期テーマで、視聴行為と広告予算の境界がさらに溶解する可能性があります。電通の媒体別分類が更新される可能性、放送局のビジネスモデルが「放送+配信+不動産+ライセンス」の多角化を進める方向で、テレビ広告の単独指標としての意味は相対的に低下する見通しです。広告業界ページとの数値整合を維持しつつ、放送業界視点での観察が継続必要です。

よくある質問

テレビ広告費の規模はどれくらいですか?
電通「日本の広告費」2025年版によると、2025年のテレビメディア広告費は1兆7,556億円 (地上波テレビ1兆6,333億円 + 衛星メディア関連1,223億円) で、総広告費8兆623億円の21.8%を占めます。2024年の1兆7,605億円から微減で、長期的には地上波のシェア縮小 (2009年29.0%→2025年20.3%) が観察されます。
なぜ地上波テレビのシェアが縮小しているのですか?
インターネット広告費の急成長 (2009年7,069億円→2025年4兆459億円、5.7倍) で媒体構成の重心が移行しました。インターネット広告は2021年に地上波テレビを抜いて単一媒体首位となり、2025年に総広告費の半数を超えています。視聴行為のデジタルシフト+広告主の費用対効果志向+若年層のTV離れが背景です。
電通の媒体別分類と民放決算の数値はなぜ違うのですか?
電通の媒体別集計は「広告主が広告会社に支払った広告費」を媒体別に整理した広告業界視点の数値です。一方民放連の民放決算概要は「放送局の営業収入」を集計し、広告売上 + その他 (権利収入・関連事業等) を含むため別概念です。総務省情報通信白書は業界全体規模の集計で、3系統は時点・対象・概念が異なり別系列として扱います。
TVerやNHKプラスの配信視聴は広告費に含まれますか?
電通「日本の広告費」では「テレビメディア」(地上波+衛星) と「インターネット広告費」の中の「テレビメディアデジタル」(放送局が配信する動画広告) で別に集計されます。TVer等の見逃し配信の動画広告は後者に含まれ、テレビメディア全体の縮小をどこまで補完するかが中期の論点です。
コロナ局面でTV広告費はどうなりましたか?
2020年は地上波テレビが1兆5,386億円 (前年比-11.3%) まで一段下落し、テレビメディア全体も1兆7,000億円を割り込みました。2021年に地上波1兆7,184億円 (+11.7%) まで回復しましたが、その後はインターネット広告費の急成長で相対的シェアが20%台前半に縮小しています。総広告費全体は2021年に6兆7,998億円 (前年比+10.4%) と回復しました。
衛星メディア関連はどんなものを指しますか?
BS / CSの衛星放送 (WOWOWやスカパーJSAT等) と衛星ラジオ等を含む区分で、2025年は1,223億円 (シェア1.5%) です。地上波テレビ (1兆6,333億円、シェア20.3%) と合わせたテレビメディア合計は1兆7,556億円で、放送業界視点では両者を統合して捉える設計です。電通の媒体別分類では衛星メディアはマスコミ4媒体外の独立区分として計上されています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    2025年総広告費8兆623億円、テレビメディア1兆7,556億円 (地上波1兆6,333億円+衛星1,223億円)、インターネット広告4兆459億円 (シェア50.2%)。本ページの主軸SoT
  2. 2.
    2009-2025年の媒体別 (地上波テレビ+衛星メディア関連+マスコミ4媒体+インターネット+プロモーションメディア) 年次推移
  3. 3.
    民放127社+67社+313社+1社の地上波計営業収入2兆1,833億円、経常利益1,265億円 (+11.7%)。電通の広告費とは集計対象が異なる (放送局営業収入を集計)
  4. 4.
    業界全体規模3兆6,259億円 (2023年、民放地上波+民放衛星+民放有線+NHK)、電通の媒体別集計とは別系列
  5. 5.
    広告・アドテク業界ページ (関連)本ページは広告業界ページと同じ数値ソース (電通publish値) を参照する設計で、媒体別の詳細は広告業界 マス4媒体ページで扱う
データ出典
電通「日本の広告費」2025年版電通「日本の広告費」各年版 媒体別日本民間放送連盟 (J-BA) 2024年度民放決算概要総務省令和7年版情報通信白書広告・アドテク業界ページ (関連)
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