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国内AI関連の代表的な上場企業|AI専業系とAIが一部門の大手、FY2025連結業績で読む違い【2026年版】

本ページで取り上げる11社は日本のAI上場企業の全てではなく、財務を継続して追える代表的なプレイヤーの例です。AIを主力とする専業系8社と、AIが事業の一部門である大手3社に分かれ、売上規模は数十億円から兆円まで桁違いで単純な横並び比較はできません。各社が何の会社で何で稼ぐか、専業系の収益性、専業と大手のAI事業の違いを、集計対象の差を明示しながら整理します。

本ページ掲載の代表上場企業
11
AI専業系8社+AIが一部門の大手3社、日本のAI上場企業の全てではない
出典: 各社有価証券報告書 (EDINET)
PKSHA FY2025連結売上
218億円
専業系の代表格、FY2019比約7.1倍に拡大
出典: PKSHA Technology有価証券報告書 (EDINET)
NRI FY2025連結売上
7,648億円
AIが一部門の大手の代表、専業系とは規模が桁違い
出典: NRI野村総合研究所 有価証券報告書 (EDINET)
FY2025に純損失の社数
4
掲載11社中4社(HEROZ・AI inside・エクサウィザーズ・楽天グループ)、先行投資や事業構造による
出典: 各社有価証券報告書 (EDINET)

AI専業系8社のFY2025連結業績 (億円・%)

連結数値がほぼAI関連事業の規模に対応、▲は損失、ROEの「—」は純損失等で算出されない
PKSHA Technology
3993・AI 活用支援上場
売上
218億円
営業利益
53億円
純利益
27億円
ROE
11.0%
自己資本比率
76.1%
ABEJA
5574・AI 活用支援上場
売上
36億円
営業利益
4億円
純利益
4億円
ROE
10.7%
自己資本比率
84.0%
ブレインパッド
3655・AI 活用支援上場
売上
118億円
営業利益
16億円
純利益
11億円
ROE
18.8%
自己資本比率
76.7%
HEROZ
4382・AI 活用支援上場
売上
59億円
営業利益
3億円
純利益
▲2億円
ROE
-3.8%
自己資本比率
56.1%
ヘッドウォータース
4011・AI 活用支援上場
売上
39億円
営業利益
2億円
純利益
1億円
ROE
4.4%
自己資本比率
34.5%
AI inside
4488・AI 活用支援上場
売上
44億円
営業利益
4億円
純利益
▲5億円
ROE
自己資本比率
65.2%
ジオコード
7357・AI 活用支援上場
売上
16億円
営業利益
▲0億円
純利益
0億円
ROE
1.4%
自己資本比率
63.7%
エクサウィザーズ
4259・AI 活用支援上場
売上
98億円
営業利益
0億円
純利益
▲26億円
ROE
自己資本比率
34.3%
読み解き

専業系8社で売上が大きいのはPKSHA Technology(218億円)・ブレインパッド(118億円)・エクサウィザーズ(98億円)です。これらは連結数値がほぼAI関連事業の規模に対応します。PKSHA Technologyとブレインパッドは営業黒字と高い自己資本比率を維持する一方、エクサウィザーズやAI insideは先行投資で純損益がマイナスで、ROEは算出されず「—」で表示しています。

各社で決算期が異なる場合があり、FY2025は必ずしも同一時点の比較ではない点に留意してください。また特別損失や減損などにより営業利益と純利益が逆方向になる社もあり(営業黒字でも最終赤字、またはその逆)、両方を併せて見る必要があります。売上の絶対額の優劣ではなく、各社が黒字基盤を確立しているか投資先行フェーズかという収益構造の違いを読む表として扱うのが適切です。

AIが一部門の大手3社のFY2025連結業績 (億円・%)

数値は会社全体の連結でAI事業単体ではない、専業系と桁が違うため別表で示す
NRI野村総合研究所
4307・AI コンサル上場
売上
7,648億円
営業利益
1,349億円
純利益
938億円
ROE
22.5%
自己資本比率
46.7%
楽天グループ
4755・AI 基盤モデル上場
売上
2兆4,966億円
営業利益
144億円
純利益
▲1,779億円
ROE
-18.5%
自己資本比率
3.4%
サイバーエージェント
4751・AI 基盤モデル / 広告事業内 AI 上場
売上
8,740億円
営業利益
717億円
純利益
317億円
ROE
18.9%
自己資本比率
32.3%
読み解き

NRI(7,648億円)・サイバーエージェント(8,740億円)・楽天グループ(2兆4,966億円)は連結売上が会社全体で、AIはその中の一部門です。専業系の表とは数値の意味が異なるため、同じ尺度で売上順に並べたり専業系と優劣を比べたりはできません。

楽天グループの最終損益マイナスはグループ全体の損益であり、AI事業の状況を直接表すものではありません。これら3社は本業にAIを組み込む大手の代表例として、コンサル・広告・国産モデルという異なる関与の型を示す位置づけで読むのが適切です。

AIを主力とする専業系8社の事業と業績

売上数十億〜数百億円規模、AI関連が事業の中心

専業系8社はAIを事業の中心に据え、対話AIエージェント・AI-OCR・データ分析支援・政府自治体向けなど領域を分けて展開しています。黒字を確保する社と先行投資で赤字の社が混在し、事業の成熟度に差があります。

PKSHA Technology (3993) — AI 活用支援上場

事業内容

PKSHA TechnologyはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはPKSHA ChatAgent・RoboPat AI Agent Studio・PKSHA AI バックオフィスです。主要顧客はクレディセゾン・松井証券など。AIの注力領域は金融 AI 審査・対話 AI エージェント・業務自動化エージェントに置いています。

業績

FY2025連結は売上218億円(FY2019比7.1倍)、営業利益53億円(営業利益率24.3%)、純利益は27億円です。自己資本比率は76.1%、ROEは11.0%で、黒字を確保しています。

AI focus

金融 AI 審査・対話 AI エージェント・業務自動化エージェント・HRを軸に事業を展開しています。

ABEJA (5574) — AI 活用支援上場

事業内容

ABEJAはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはABEJA Platform・ABEJA LLM Series・AI ガバナンス コンサルテーションです。主要顧客はNTT 東日本・フジテレビなど。AIの注力領域はエンタープライズプラットフォーム・GENIAC 採択 LLM・フィジカル AI (ロボット基盤モデル)に置いています。

業績

FY2025連結は売上36億円(FY2019比3.7倍)、営業利益4億円(営業利益率12.4%)、純利益は4億円です。自己資本比率は84.0%、ROEは10.7%で、黒字を確保しています。

AI focus

エンタープライズプラットフォーム・GENIAC 採択 LLM・フィジカル AI (ロボット基盤モデル)・AI ガバナンスを軸に事業を展開しています。

ブレインパッド (3655) — AI 活用支援上場

事業内容

ブレインパッドはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはRtoaster・Orbital Sense・COROKO Field Intelligenceです。主要顧客は阪急交通社・静岡銀行・山梨中央銀行など。AIの注力領域はデータ分析・DX 支援・レコメンドエンジン・地域金融 共同生成 AIに置いています。

業績

FY2025連結は売上118億円(FY2019比2.1倍)、営業利益16億円(営業利益率13.4%)、純利益は11億円です。自己資本比率は76.7%、ROEは18.8%で、黒字を確保しています。

AI focus

データ分析・DX 支援・レコメンドエンジン・地域金融 共同生成 AI・物流・電力・小売 縦展開を軸に事業を展開しています。

HEROZ (4382) — AI 活用支援上場

事業内容

HEROZはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはHEROZ Kishin・HEROZ ASK・将棋 AI (氷彗 / dlshogi)です。主要顧客はスクール TOMAS・朝日新聞社など。AIの注力領域は機械学習エンジン・法人向け生成 AI SaaS (MCP 対応)・マルチ LLM 対応 (GPT-5.4 + Claude Opus 4.6)に置いています。

業績

FY2025連結は売上59億円(FY2019比4.3倍)、営業利益3億円(営業利益率5.2%)、純損益は▲2億円の損失です。自己資本比率は56.1%、ROEは-3.8%で、先行投資や事業構造の影響で最終損益はマイナスです。

AI focus

機械学習エンジン・法人向け生成 AI SaaS (MCP 対応)・マルチ LLM 対応 (GPT-5.4 + Claude Opus 4.6)・将棋 AI・生成 AI 研修を軸に事業を展開しています。

ヘッドウォータース (4011) — AI 活用支援上場

事業内容

ヘッドウォータースはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはできないゼロ AI・SyncLect Data Intelligence・Microsoft Azure AI 連携です。主要顧客は第一生命・JR 東日本・パイオニアなど。AIの注力領域はAzure AI SI パートナー・AI エージェント (Dify 活用)・金融・保険 AI-OCR (第一生命: 精度 +20%, コスト -50%)に置いています。

業績

FY2025連結は売上39億円(FY2019比3.7倍)、営業利益2億円(営業利益率5.9%)、純利益は1億円です。自己資本比率は34.5%、ROEは4.4%で、黒字を確保しています。

AI focus

Azure AI SI パートナー・AI エージェント (Dify 活用)・金融・保険 AI-OCR (第一生命: 精度 +20%, コスト -50%)・フィジカル AI (Microsoft AI Tour 出展)を軸に事業を展開しています。

AI inside (4488) — AI 活用支援上場

事業内容

AI insideはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはDX Suite・Leapnet・AI inside Cube (Lite / Cube / Pro / Pro 4U / Pro 4U+)です。主要顧客は丸紅 I-DIGIO HD・中本・アンド・アソシエイツなど。AIの注力領域はAI-OCR (DX Suite、国内 No.1 シェア、累計読み取り 98 億文字超)・LLM ネイティブ AI プラットフォーム (Leapnet、企業を AI 提供者へ転換)・エッジ AI (on-premise GPU box)に置いています。

業績

FY2025連結は売上44億円(FY2019比9.9倍)、営業利益4億円(営業利益率8.8%)、純損益は▲5億円の損失です。自己資本比率は65.2%、ROEは—で、先行投資や事業構造の影響で最終損益はマイナスです。

AI focus

AI-OCR (DX Suite、国内 No.1 シェア、累計読み取り 98 億文字超)・LLM ネイティブ AI プラットフォーム (Leapnet、企業を AI 提供者へ転換)・エッジ AI (on-premise GPU box)・金融・公共・医療向け on-premiseを軸に事業を展開しています。

ジオコード (7357) — AI 活用支援上場

事業内容

ジオコードはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはネクスト SFA/CRM・ネクスト IC カード・AI 最適化 (AIO/LLMO)です。AIの注力領域は営業支援 SaaS への AI 機能追加 (AI 名刺管理 / AI 履歴登録 / AI 商談議事録)・AIO/LLMO (生成 AI 検索向けコンテンツ最適化)・Meta 公式最上位パートナーに置いています。

業績

FY2025連結は売上16億円(FY2019比0.7倍)、営業利益▲0億円(営業利益率-1.6%)、純利益は0億円です。自己資本比率は63.7%、ROEは1.4%で、黒字を確保しています。

AI focus

営業支援 SaaS への AI 機能追加 (AI 名刺管理 / AI 履歴登録 / AI 商談議事録)・AIO/LLMO (生成 AI 検索向けコンテンツ最適化)・Meta 公式最上位パートナーを軸に事業を展開しています。

エクサウィザーズ (4259) — AI 活用支援上場

事業内容

エクサウィザーズはAI 活用支援上場に分類され、主力プロダクトはexaBase Generative AI・exaBase Studio・exaBase Generative AI for Governmentsです。主要顧客はデジタル庁・25 都道府県 (全国 53%)・200+ 政府機関・自治体など。AIの注力領域は政府・自治体 AI 導入の代表ベンダー・AI エージェントスイート・マルチ LLM (GPT-5.5 対応)に置いています。

業績

FY2025連結は売上98億円(FY2019比10.0倍)、営業利益0億円(営業利益率0.2%)、純損益は▲26億円の損失です。自己資本比率は34.3%、ROEは—で、先行投資や事業構造の影響で最終損益はマイナスです。

AI focus

政府・自治体 AI 導入の代表ベンダー・AI エージェントスイート・マルチ LLM (GPT-5.5 対応)・東大松尾研系を軸に事業を展開しています。

AIが事業の一部門である大手3社

連結売上は数千億〜兆円規模、数値は会社全体でありAI事業単体ではない

NRI・楽天グループ・サイバーエージェントは本業が別にあり、AIはその中の注力領域です。連結業績は会社全体の規模を示すもので、AI事業の損益を直接表すものではありません。専業系と同じ尺度で優劣を比べることはできない点に注意が必要です。

NRI野村総合研究所 (4307) — AI コンサル上場

事業内容

NRI野村総合研究所はAI コンサル上場に分類され、主力プロダクトはNRI Insight Report・IT ロードマップ 2026 年版・IT ナビゲーター 2026 年版です。AIの注力領域はAI 導入支援コンサル・業界俯瞰リサーチ (日米中独 4 か国調査等)・金融 × 生成 AI (仮想マーケットデータシナリオ生成)に置いています。

業績

FY2025連結は売上7,648億円(FY2019比1.5倍)、営業利益1,349億円(営業利益率17.6%)、純利益は938億円です。自己資本比率は46.7%、ROEは22.5%で、黒字を確保しています。

AI focus

AI 導入支援コンサル・業界俯瞰リサーチ (日米中独 4 か国調査等)・金融 × 生成 AI (仮想マーケットデータシナリオ生成)・Agent 型 AI / フィジカル AI / AGI 動向を軸に事業を展開しています。

楽天グループ (4755) — AI 基盤モデル上場

事業内容

楽天グループはAI 基盤モデル上場に分類され、主力プロダクトはRakuten AI 7B (Mistral 7B ベース、Apache 2.0)・RakutenAI-7B-instruct・RakutenAI-7B-chatです。AIの注力領域はOSS ベース日本語特化 LLM・GENIAC 採択 (2025-07-15 第 3 期)・日本語 token 効率最適化 (32k → 48k 語彙)に置いています。

業績

FY2025連結は売上2兆4,966億円(FY2019比2.0倍)、営業利益144億円(営業利益率0.6%)、純損益は▲1,779億円の損失です。自己資本比率は3.4%、ROEは-18.5%で、先行投資や事業構造の影響で最終損益はマイナスです。

AI focus

OSS ベース日本語特化 LLM・GENIAC 採択 (2025-07-15 第 3 期)・日本語 token 効率最適化 (32k → 48k 語彙)・楽天市場 / 楽天モバイル / 楽天証券 等エコシステム横断 AIを軸に事業を展開しています。

サイバーエージェント (4751) — AI 基盤モデル / 広告事業内 AI 上場

事業内容

サイバーエージェントはAI 基盤モデル / 広告事業内 AI 上場に分類され、主力プロダクトは極予測 AI・OpenCALM・AI Labです。AIの注力領域は広告クリエイティブ自動生成・AI 研究 (ACL/CVPR/ICLR/NeurIPS 採択)・音声・ロボット・アバターに置いています。

業績

FY2025連結は売上8,740億円(FY2019比1.9倍)、営業利益717億円(営業利益率8.2%)、純利益は317億円です。自己資本比率は32.3%、ROEは18.9%で、黒字を確保しています。

AI focus

広告クリエイティブ自動生成・AI 研究 (ACL/CVPR/ICLR/NeurIPS 採択)・音声・ロボット・アバター・和製 LLM (OpenCALM)を軸に事業を展開しています。

代表的なAI関連上場企業の製品ポートフォリオ (2026年時点)

区分・主要プロダクト・AI注力領域の俯瞰
PKSHA Technology
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
PKSHA ChatAgent / RoboPat AI Agent Studio / PKSHA AI バックオフィス
AI注力領域
金融 AI 審査 / 対話 AI エージェント
ABEJA
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
ABEJA Platform / ABEJA LLM Series / AI ガバナンス コンサルテーション
AI注力領域
エンタープライズプラットフォーム / GENIAC 採択 LLM
ブレインパッド
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
Rtoaster / Orbital Sense / COROKO Field Intelligence
AI注力領域
データ分析・DX 支援 / レコメンドエンジン
HEROZ
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
HEROZ Kishin / HEROZ ASK / 将棋 AI (氷彗 / dlshogi)
AI注力領域
機械学習エンジン / 法人向け生成 AI SaaS (MCP 対応)
ヘッドウォータース
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
できないゼロ AI / SyncLect Data Intelligence / Microsoft Azure AI 連携
AI注力領域
Azure AI SI パートナー / AI エージェント (Dify 活用)
AI inside
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
DX Suite / Leapnet / AI inside Cube (Lite / Cube / Pro / Pro 4U / Pro 4U+)
AI注力領域
AI-OCR (DX Suite、国内 No.1 シェア、累計読み取り 98 億文字超) / LLM ネイティブ AI プラットフォーム (Leapnet、企業を AI 提供者へ転換)
ジオコード
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
ネクスト SFA/CRM / ネクスト IC カード / AI 最適化 (AIO/LLMO)
AI注力領域
営業支援 SaaS への AI 機能追加 (AI 名刺管理 / AI 履歴登録 / AI 商談議事録) / AIO/LLMO (生成 AI 検索向けコンテンツ最適化)
エクサウィザーズ
区分
AI 活用支援上場
主要プロダクト
exaBase Generative AI / exaBase Studio / exaBase Generative AI for Governments
AI注力領域
政府・自治体 AI 導入の代表ベンダー / AI エージェントスイート
NRI野村総合研究所
区分
AI コンサル上場
主要プロダクト
NRI Insight Report / IT ロードマップ 2026 年版 / IT ナビゲーター 2026 年版
AI注力領域
AI 導入支援コンサル / 業界俯瞰リサーチ (日米中独 4 か国調査等)
楽天グループ
区分
AI 基盤モデル上場
主要プロダクト
Rakuten AI 7B (Mistral 7B ベース、Apache 2.0) / RakutenAI-7B-instruct / RakutenAI-7B-chat
AI注力領域
OSS ベース日本語特化 LLM / GENIAC 採択 (2025-07-15 第 3 期)
サイバーエージェント
区分
AI 基盤モデル / 広告事業内 AI 上場
主要プロダクト
極予測 AI / OpenCALM / AI Lab
AI注力領域
広告クリエイティブ自動生成 / AI 研究 (ACL/CVPR/ICLR/NeurIPS 採択)
読み解き

専業系は対話AI・AI-OCR・データ分析・政府自治体向けなど特定領域に特化し、大手はグループ事業へのAI組み込み(広告・EC金融・コンサル)が中心です。同じ「AI関連」でも事業モデルは社ごとに大きく異なり、ひとくくりにできません。

主要論点

AI専業系の収益性と成長はどう見ればよいか?

専業系8社は成長段階と収益性に差があります。PKSHA TechnologyはFY2025売上218億円でFY2019比約7.1倍に拡大し営業黒字を維持、ブレインパッドも黒字と高い自己資本比率を保ちます。一方でエクサウィザーズやAI insideは売上を伸ばしつつ先行投資で純損益がマイナスです。

専業系の業績は、AI導入需要の拡大という追い風と、人材投資や研究開発の先行コストという重しが同時に効く構造です。黒字社と赤字社の違いは、特定領域での収益基盤が確立しているか、まだ投資先行フェーズかの差として整理できます。単年の赤字だけで評価せず、売上の伸びと領域の確立度を併せて見る必要があります。

AI専業系と「AIが一部門の大手」はどう違うか?

最大の違いは、数値がAI事業を表すか会社全体を表すかです。専業系のPKSHA Technology(売上218億円)などは連結数値がほぼAI関連事業の規模に対応します。対して大手のNRI(7,648億円)・楽天グループ(2兆4,966億円)・サイバーエージェント(8,740億円)は、連結売上が会社全体でありAIはその一部門です。

したがって両者を同じ表で売上順に並べても、AI事業の優劣にはなりません。大手はグループの顧客基盤と資金力をAIに振り向けられる強みがあり、専業系はAIに特化した技術と意思決定の速さが強みです。読者が投資や取引の判断に使う際は、この集計対象の差を必ず踏まえる必要があります。

これらは日本のAI業界を代表しているのか?

取り上げた11社は代表的なプレイヤーの例であり、日本のAI業界の全体ではありません。AI業界は流動的で、大手システム開発会社(NTTデータ・富士通・日立など)が大企業向けAI実装を担い、未上場スタートアップや国産基盤モデルの開発勢、業界別にAIを応用する大手も並存しています。特定の数社が固定的に市場を支配する構造ではありません。

そのうえで上場企業を取り上げる意味は、有価証券報告書で財務を継続的に追え、事業の実像を数値で確認できる点にあります。専業系は領域特化の収益モデル、大手はグループ事業へのAI組み込みという二つの型を、業界全体を理解する手がかりとして読むのが適切です。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は生成AIの業務適用拡大が専業系の追い風になります。対話AIエージェント・AI-OCR・データ分析支援などの領域で受注が伸び、黒字基盤を持つPKSHA Technologyやブレインパッドが拡大を続ける一方、投資先行の社は黒字化のタイミングが論点になります。大手3社はグループ事業へのAI組み込みを進め、AI関連の開示が増える見通しです。

中期3-5年

2028-2030年は専業系の収益モデルの確立度で差が広がる局面です。特定領域で収益基盤を固めた社と、投資が続く社の選別が進みます。大手はAIを本業の競争力に組み込み、専業系との提携や買収も論点になります。代表例として挙げた企業以外にも、未上場スタートアップの上場や新規参入で顔ぶれは流動的に変わり続けます。

長期5-10年

2031年以降はAIが各社の本業に溶け込み、「AI企業」という括りそのものが曖昧になっていく見通しです。専業系は特定領域の専門企業として、大手はAIを前提とした事業構造として位置づけが定まり、上場・未上場を含めた多様な担い手が流動的に並存する構造が続くと整理できます。

よくある質問

日本のAI上場企業はこの11社だけですか?
いいえ。本ページの11社は財務を継続的に追える代表的なプレイヤーの例で、日本のAI業界の全体ではありません。大手システム開発会社(NTTデータ・富士通・日立など)、未上場スタートアップ、国産基盤モデルの開発勢、業界別にAIを応用する大手など多様な担い手が並存し、特定の数社が固定的に市場を支配する構造ではありません。
代表的なAI専業系の企業はどこですか?
PKSHA Technology・ABEJA・ブレインパッド・HEROZ・ヘッドウォータース・AI inside・ジオコード・エクサウィザーズの8社を専業系として取り上げています。対話AIエージェント・AI-OCR・データ分析支援・政府自治体向けなど領域を分けて展開し、売上は数十億円から数百億円の規模です。
AI専業系とAIが一部門の大手はどう違いますか?
専業系は連結数値がほぼAI関連事業の規模に対応するのに対し、大手(NRI・楽天グループ・サイバーエージェント)は連結売上が会社全体でAIはその一部門です。大手は売上が数千億〜兆円規模で専業系と桁が違い、同じ表で売上順に並べてもAI事業の優劣にはなりません。
専業系の業績はどうですか?
黒字社と投資先行の赤字社が混在します。PKSHA Technology(FY2025売上218億円、FY2019比約7.1倍)やブレインパッドは営業黒字と高い自己資本比率を維持、エクサウィザーズやAI insideは先行投資で純損益がマイナスです。売上の伸びと領域の確立度を併せて見る必要があります。
業績数値の出典は何ですか?
各社の有価証券報告書(EDINETで開示される連結財務、FY2019-FY2025)が一次出典です。事業内容・主要プロダクト・顧客は各社の公式発表(news/IR、2026年5月時点)に基づきます。営業利益率や億円換算、成長倍率は本ページが連結数値から計算した値です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    各社有価証券報告書 (EDINET)
  2. 2.
    各社公式発表 (news / IR)
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