日本AI市場急成長の中身は何か?
日本AI市場の2024年1.3兆円 (前年比+56.5%) は、IDC定義のAIソフトウェア・AIプラットフォーム・AI関連ITサービスの3区分合算で構成されています。ChatGPT公開後の生成AIブームを背景に、企業のクラウドAIサービス利用 (Azure OpenAI・Google Vertex AI・AWS Bedrock等) と業務適用ツール導入 (社内RAG・AIアシスタント・予測分析) が同時に進んだことが急成長の中身です。
3区分の中でも特にAI関連ITサービス (AI導入コンサル・SI=System Integration、システム開発・運用支援) の比率が高く、国内SIer (System Integrator、システム開発会社) ・コンサル各社のAI関連受注が前年比で大きく伸びました。NTTデータ・NRI・富士通・日立といった大手SIerが大企業向けAI実装案件を取り込み、PKSHA Technology (証券コード3993)・ABEJA (5574)・ブレインパッド (3655) などのAI活用支援上場企業が中堅企業向け案件を取り込む構図です。
2029年の予測値4.2兆円 (約3.1倍) は、業務適用の本格化フェーズで①生成AI関連の業務自動化、②AIエージェント実装、③社内RAG構築、④マルチモーダルAIの導入の4領域が成長を牽引する見通しです。日本企業の慎重なIT投資姿勢を考えると2029年に向けた拡大ペースには下振れリスクもあり、IDC予測の達成には経営層のAIコミットメント強化が前提条件となります。