人材不足は、日本アニメの制作能力をどこまで制約するのか?
アニメ産業市場は拡大し、配信向けの作品も増えていますが、それを支える制作現場では人材の確保が課題です。NAFCAの調査では、月平均219時間の労働、時給換算の中央値1,111円、月収20万円以下が37.7%という実態が示されています。20代では67%が月収20万円未満で、若手が定着しにくい状況です。
人材不足は、制作能力と品質の両面に影響します。受注を増やしても担い手が足りなければ、制作スケジュールの逼迫や品質管理の負担増につながります。とくに、動画や仕上などの工程は単価が低く、海外のスタジオへの発注で補われる部分も増えています。
育成に時間がかかる職種でもあり、短期間での人材の増加は容易ではありません。需要の高まりに供給が追いつかなければ、作品の制作本数や品質に影響が及ぶ可能性があります。人材をどう確保し育てるかが、日本アニメの制作能力を中期的に左右します。