メモリ — キオクシア
キオクシアはNAND専業で、メモリが事業の中核です。連結売上はそのまま半導体事業の規模に近く、最新の2026年3月期は社内指標で23,376億円でした。北上工場K2の稼働で国内の生産基盤を増強しています。
NANDの市況は変動が大きく、業績も振れますが、日本のメモリの中核を担う位置づけは安定しています。メモリ市況の詳細はメモリ市況のページで扱います。
日本の半導体には単一の盟主はなく、メモリのキオクシア、車載・産業用マイコンのルネサス、イメージセンサーのソニー、パワーのロームと、素子別にデバイス特化型の企業が分かれて存在感を持ちます。各社の業績は専業と全社連結で見え方が大きく異なるため、素子別のポジションと売上の規模感を区分して整理します。
日本の半導体企業は、特定の素子に特化して世界で存在感を持つ形が中心です。素子をまたいで全体を支配する企業はなく、メモリ・車載マイコン・イメージセンサー・パワーといった領域ごとに中心企業が異なります。
キオクシアはNAND専業で、メモリが事業の中核です。連結売上はそのまま半導体事業の規模に近く、最新の2026年3月期は社内指標で23,376億円でした。北上工場K2の稼働で国内の生産基盤を増強しています。
NANDの市況は変動が大きく、業績も振れますが、日本のメモリの中核を担う位置づけは安定しています。メモリ市況の詳細はメモリ市況のページで扱います。
ルネサスは車載・産業用のマイコンやSoCを手がける半導体専業で、連結売上が事業規模に近い数値です。自動車の電動化と電子化を背景に、車載向けが事業の柱です。
売上は買収や市況で大きく動きますが、車載・産業という特定領域でのデバイス特化型として世界で一定の地位を保っています。
ソニーはイメージセンサーで世界首位の存在感を持ちますが、これはソニーグループの一事業です。公表される連結売上は全社ベースで、半導体はその一部にあたります。
このため、ソニーの連結売上を半導体の規模として読むことはできません。半導体としての位置づけは素子別の強みで捉える必要があります。
パワー半導体はロームのほか、三菱電機・富士電機・新電元が手がけます。ロームは半導体・電子部品が主体で、最新の2026年3月期は連結売上4,811億円、炭化ケイ素事業の減損を主因に最終損益は1,584億円の純損失でした。本業の営業損益とは分けて捉える必要があります。
三菱電機・富士電機・新電元は半導体を全社の一事業として手がけており、連結売上は全社ベースです。パワー半導体の詳細はパワー・アナログのページで扱います。
ソシオネクストは工場を持たないファブレスで、車載やデータセンター向けのカスタムSoCの設計を受託します。半導体専業で、連結売上が事業規模に近く、最新の2026年3月期は2,008億円でした。
製造を外部に委託する形態のため、設計力と受託先の製造能力の双方が競争力を左右します。
この4社は半導体が事業の中核で、連結売上が半導体事業の規模に近い数値です。キオクシアのFY2019は株式上場前のため未開示で、表では「—」と示しています。0ではなく、開示がないことを意味します。 キオクシアは2022年度の15,265億円から2025年度17,065億円、ルネサスは2019年度7,182億円から2025年度13,212億円と、メモリ市況や買収を背景に大きく動いています。ロームは3,990億円から4,485億円で横ばい圏、ソシオネクストは1,089億円から1,885億円へ拡大しています。表の数値はFY2019・2022・2025のいずれも各年の3月期の連結売上です。最新の2026年3月期は別の決算資料で、キオクシアが社内指標で23,376億円、ロームが4,811億円、ソシオネクストが2,008億円と公表されており、集計時点と会計基準が異なるため表とは分けて参照します。固定した序列ではなく、各社が異なる素子で特化する構図です。
この4社の数値は全社連結の売上であり、半導体事業の規模ではありません。ソニー・三菱電機・富士電機は兆円規模、新電元は億円規模ですが、いずれも半導体は全社の一事業にとどまります。前の専業4社の表とは対象範囲が異なるため、縦に並べて規模を比較することはできません。 例えば三菱電機の全社連結売上はキオクシアの専業売上を上回りますが、これは半導体の規模を意味しません。三菱電機の半導体はパワーデバイスが連結のごく一部で、主力は重電です。ソニーのイメージセンサーはI&SSセグメント、富士電機・新電元のパワー半導体も連結の一部です。全社連結の企業を半導体メーカーとして規模比較する際は、この対象範囲の違いを必ず踏まえる必要があります。各事業の素子別の位置づけは、パワー・アナログやイメージセンサーのページで扱います。
日本の半導体に、業界全体を率いる単一の盟主はいません。素子ごとに異なる企業が中心を担う流動型の構造です。
メモリはキオクシア、車載・産業用マイコンはルネサス、イメージセンサーはソニー、パワーはロームや三菱電機・富士電機と、領域ごとに中心企業が異なります。それぞれが特定の素子で世界的な存在感を持つ一方、素子をまたいで全体を支配する企業は存在しません。
このため、売上規模で序列をつけて「日本の半導体ランキング」と捉えると実態を見誤ります。特に全社連結で半導体が一部の企業は全社売上が大きく見えますが、半導体の規模ではありません。どの企業がどの素子で強いかという観点で見るほうが、日本の半導体の構造を正しく捉えられます。
専業・半導体主体の企業は連結売上が半導体事業の規模に近く、全社連結で半導体が一部の企業は連結売上が半導体の規模ではありません。この区別が国内メーカー比較の前提です。
キオクシア・ルネサス・ソシオネクストは半導体専業で、ロームも半導体・電子部品が主体です。これらの連結売上は事業規模の目安になります。一方、ソニー・三菱電機・富士電機・新電元は半導体を全社の一事業として手がけ、公表連結は全社ベースです。三菱電機の全社売上はキオクシアの専業売上を上回りますが、三菱電機の半導体はパワーデバイスが連結のごく一部にとどまります。
本ページで表を2つに分けているのはこのためです。同じ表で並べると全社連結の数値が大きく見え、半導体の規模を誤読します。比較の際は必ず対象範囲をそろえる必要があります。
最新の2026年3月期は、メモリ市況の追い風を受けたキオクシアと、減損で純損失を計上したロームで明暗が分かれました。数値は決算資料によるもので、会計基準が各社で異なります。
キオクシアは2026年3月期に社内指標で連結売上23,376億円と、上場後の最高水準を更新しました。生成AIとデータセンター向けのストレージ需要が追い風です。一方ロームは連結売上4,811億円ながら、炭化ケイ素事業の減損を主因に最終損益は1,584億円の純損失となりました。本業の営業損益と減損による純損失は分けて捉える必要があります。ソシオネクストは2,008億円でした。
これらは前掲の表(各年3月期)とは集計時点も会計基準も異なるため、同じ系列として連結せず、最新期の参考値として分けて見る必要があります。市況や一過性要因で業績が振れる点も、半導体メーカーを評価する際の留意点です。
2025-2026年は 生成AIとデータセンター需要がメモリのキオクシアに追い風となる一方、パワーのロームは事業再編と減損の影響が残る局面 です。素子別に明暗が分かれ、単一の序列では捉えられない構図が続きます。会計基準と対象範囲の違いを踏まえた比較が引き続き前提となります。
車載の電動化、生成AIのストレージ需要、パワー半導体の再エネ需要など、素子ごとに異なるドライバが各社の業績を左右します。日本に単一の盟主が現れる構図ではなく、素子別のデバイス特化が続く見通しです。専業勢の連結と全社連結勢の半導体部分を分けて見る必要は変わりません。
半導体が社会基盤として定着するなかで、日本企業は特定素子での特化を軸に存在感を保つ見通しです。企業の規模順ではなく、どの素子で世界的な地位を持つかという観点が、長期にわたって日本の半導体を読む基準となります。