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寿司の市場規模|回転寿司の推移と業態別の需要【2026年版】

日本の寿司業界は、回転寿司を商業ベースの中核に、持ち帰り・宅配寿司と個人経営中心の伝統的な寿司店が併存する業態です。民間調査による回転寿司の市場規模は2024年に8,318億円(前年比約6%増)となり、店舗数は4,270店まで広がりました。需要側でも、1世帯当たりのすし(外食)への支出は2024年に16,236円と上昇傾向にある一方、持ち帰りにあたるすし(弁当)への支出は相対的に安定しており、外食と持ち帰りで動きに差が見られます。回転寿司の市場規模の推移・業態構成・家計の需要・市場規模の数字の読み方まで順に整理します。

回転寿司の市場規模(2024年)
8,318億円
前年比+6.2%、2017年の6,250億円から成長(民間推計)
出典: 富士経済「回転寿司市場」調査(みなと新聞報道経由)
回転寿司の店舗数(2024年)
4,270
2023年の4,220店から拡大
出典: 富士経済「回転寿司市場」調査(みなと新聞報道経由)
すし(外食)の支出(2024年)
16,236
二人以上の世帯、1世帯当たり年間支出。上昇傾向
出典: 総務省「家計調査」(品目分類)
すし(弁当)の支出(2024年)
15,851
1世帯当たり年間支出。持ち帰りは相対的に安定
出典: 総務省「家計調査」(品目分類)

回転寿司の市場規模の推移(2017-2025年、億円)

民間調査による絶対額。2017年の6,250億円から2024年8,318億円へ拡大、2025年(8,773億円)は予測値。報道に確定値のない年は表示していません
読み解き

回転寿司の市場規模は、民間調査で2017年の6,250億円から2024年に8,318億円まで拡大し、店舗数も2023年の4,220店から4,270店へ広がりました。2024年は前年(7,829億円)から+6.2%の伸びで、2025年は8,773億円が見込まれています。

新型コロナ禍の2020年には、外食全体の落ち込みを受けて市場が一時縮小しましたが、その後は外食需要の回復とともに拡大基調に戻っています。なお、この市場規模は有償の民間調査を水産専門紙の報道を通じて参照しているため、一部の年は公表値が確認できず、グラフでは数値が判明している年のみを示しています。2025年は予測値です。

1世帯当たりのすし支出の推移(2000-2025年、円)

すし(外食)とすし(弁当)の2系列。外食は変動が大きく、持ち帰りにあたる弁当は相対的に安定
読み解き

家計から需要側を見ると、1世帯当たりのすし(外食)への支出は、2000年の16,944円から2010年代前半に1万3,000円前後まで落ち込んだのち回復し、2020年の新型コロナ禍で12,751円へ再び縮小しました。その後は急回復し、2025年には17,975円と2000年以降で最も高い水準になっています。

一方、持ち帰りにあたるすし(弁当)への支出は1万1,000〜1万6,000円台で緩やかに上昇し、外食に比べて変動が小さいのが特徴です。コロナ禍の2020〜2022年には、外食が落ち込む一方で持ち帰りが伸び、すし(弁当)への支出がすし(外食)を上回る時期もありました。外食は景気や感染状況に動かされやすく、持ち帰りは安定的という、業態による需要の性格の違いがうかがえます。グラフの合計は、1世帯が外食と持ち帰りを合わせてすしに支出した金額にあたります。

このグラフに関連するトピック

主要論点

回転寿司市場はどこまで拡大してきたのか?

回転寿司の市場規模は、民間調査で2017年の6,250億円から2024年に8,318億円まで拡大し、店舗数も4,270店まで広がりました。新型コロナ禍の2020年に一時縮小したものの、外食需要の回復とともに拡大基調に戻り、2025年は8,773億円が見込まれています。外食産業のなかでも回復が比較的早く、堅調な業態の一つに位置づけられます。

拡大を支えているのは、来店客数の増加よりも客単価の上昇(値上げ)です。家計のすし(外食)への支出も2021年から増え続けており、長く均一価格を掲げてきた回転寿司でも、一皿の価格帯の引き上げや高価格帯の商品の拡充が進んでいます。水産物の調達コストや人件費の上昇を、価格改定でどこまで吸収できるかが、各社の収益力を左右します。

一方で、国内市場は人口減少を背景に、大きく伸び続ける市場ではありません。今後の成長は、出店余地の確保や、回転寿司が磨いてきた省人化のテクノロジー、そして外食業態のなかで最も先行する海外展開にかかっています。これらは関連トピックで詳しく扱います。

家計のすし支出は外食と持ち帰りでどう動きが違うのか?

1世帯当たりのすし(外食)への支出は、景気や感染状況の影響を受けて変動が大きく、2020年の新型コロナ禍で12,751円まで落ち込んだあと、2025年には17,975円と2000年以降で最も高い水準まで回復しました。一方、持ち帰りにあたるすし(弁当)への支出は緩やかな上昇にとどまり、コロナ禍の2020〜2022年には外食を上回る時期もありました。外食は変動が大きく、持ち帰りは安定的という業態差がはっきりと表れています。

回復の中身を見ると、客数よりも客単価が伸びています。日本フードサービス協会の調査では、回転寿司を含む「持ち帰り米飯・回転寿司」の区分で、2025年は売上が前年比+2.9%だったのに対し、客数は-4.0%と前年を下回り、客単価は+7.2%と上昇しました。なお、この区分は持ち帰り米飯を含み回転寿司だけの数字ではありませんが、客数が頭打ちになるなかで値上げが売上を支える構図を示しています。

つまり、家計のすし支出の伸びは、来店回数の増加というより価格の上昇による面が大きいといえます。物価高が続くなかで、値上げによる客離れをどこまで抑えられるか、外食と持ち帰りのどちらに需要が向かうかが、業態ごとの分かれ目になります。

回転寿司の市場規模は、どの数字を見ればよいのか?

回転寿司の市場規模としてよく使われるのは、民間調査会社(富士経済)が公表する8,318億円(2024年)という絶対額です。ただし、この調査は有償のレポートで、本ページでは水産専門紙の報道を通じてサマリの数値を参照しています。そのため一部の年は公表値が確認できず、判明している年のみを推移として示しています。

寿司業態全体(回転寿司・持ち帰り・宅配・伝統的な寿司店)の市場規模は、単一の統計に集約されていません。特に伝統的な寿司店は個人経営の店が多く、統計での捕捉が難しいため、商業ベースで数値の取れる回転寿司の絶対額が、業態の規模感を代表する数字として扱われます。家計のすし支出は、これとは別に、需要側の動きを示す指標です。

位置づけとしては、回転寿司の8,318億円は、外食産業全体(2023年で約24兆円、食の安全・安心財団)のなかの一業態にあたります。回転寿司の市場規模、家計の支出、外食産業全体は、それぞれ対象範囲や出典が異なる数字です。引用する際は、どの範囲の数字なのかを区別して読む必要があります。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、値上げによる客単価の上昇が売上を支える構図が続くとみられます。回転寿司市場は2025年に8,773億円が見込まれ、店舗数も緩やかに増えています。家計のすし(外食)への支出も上昇基調にあります。一方で、来店客数は頭打ちの傾向もあり、価格改定に対する客離れをどこまで抑えられるかが、各社の収益を左右します。

中期3-5年

中期では、人口減少を背景に客数の大幅な増加は見込みにくく、価格転嫁の余地と客離れのバランスが市場の伸びを決めます。水産物の調達コストや人件費の上昇が続くなか、値上げだけに頼った拡大には限界があります。出店余地の確保、「回らない」回転寿司への業態の進化、海外展開が、国内の成熟を補う成長軸となります。

長期

長期では、人口減少と高齢化が国内のすし需要の基調を決めます。値上げによる名目の拡大には限界があり、省人化や海外展開で成長を確保する動きが続く見通しです。市場規模の数字を読む際は、回転寿司の絶対額・家計の支出・外食産業全体といった対象範囲の違いと、民間調査の公表サイクルを踏まえることが前提となります。

よくある質問

回転寿司の市場規模はどれくらいですか?
民間調査によると、回転寿司の市場規模は2024年に8,318億円で、前年から約6%(+6.2%)拡大しました。2017年の6,250億円から成長が続いており、店舗数は4,270店、2025年は8,773億円が見込まれています(富士経済、民間推計)。回転寿司は寿司業態の商業ベースの中核で、これに持ち帰り・宅配寿司や、個人経営中心の伝統的な寿司店を加えた構成が寿司業界全体です。
データはいつ時点ですか? もっと新しい数字はありますか?
回転寿司の市場規模は有償の民間調査によるもので、本ページでは水産専門紙の報道を通じてサマリ数値を参照しているため、一部の年は公表値が確認できません。最新の確定値は2024年(8,318億円)で、2025年(8,773億円)は予測値です。需要側の指標である家計のすし支出は、総務省の家計調査で2025年まで公表されています。
回転寿司の市場は今後も伸びますか?
当面は、値上げによる客単価の上昇が売上を支え、市場は緩やかな拡大が続くとみられます。ただし、人口減少を背景に来店客数の大幅な増加は見込みにくく、価格転嫁の余地には限界があります。今後の成長は、出店余地の確保や「回らない」回転寿司への業態の進化、外食業態のなかで最も先行する海外展開にかかっています。
寿司全体の市場規模はいくらですか?
寿司業態全体の市場規模を示す単一の統計はありません。商業ベースの中核である回転寿司は2024年に8,318億円(民間推計)で、これに持ち帰り・宅配寿司と、個人経営中心の伝統的な寿司店が加わります。伝統的な寿司店は個人店が多く統計での捕捉が難しいため、数値の取れる回転寿司の絶対額が業態の規模感を代表します。回転寿司は、外食産業全体(2023年で約24兆円、食の安全・安心財団)のなかの一業態です。
家計のすし支出はどうなっていますか?
総務省の家計調査によると、1世帯当たりのすし(外食)への支出は2024年に16,236円、2025年には17,975円と2000年以降で最も高い水準まで上昇しました。一方、持ち帰りにあたるすし(弁当)への支出は16,300円(2025年)で、外食に比べて変動が小さく安定的です。外食と持ち帰りで家計の動きに差があり、近年の伸びは物価高のなかでの客単価の上昇が背景にあります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    富士経済「回転寿司市場」調査(みなと新聞報道経由、2017-2025年)
  2. 2.
    総務省「家計調査」(すし(外食)・すし(弁当)、1世帯当たり年間支出)
  3. 3.
    日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」(年間結果、会員社全店)
  4. 4.
    公益財団法人 食の安全・安心財団「外食産業市場規模推計」(令和5年/2023年)
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