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寿司 主要チェーンの業績比較|売上と店舗数の競争【2026年版】

寿司の主要チェーンを、上場各社の連結業績と回転寿司チェーンの店舗数で比較します。売上ではスシローを展開するFOOD & LIFE COMPANIESが連結4,295億円で首位、くら寿司・カッパ・クリエイト・元気寿司が続きます。国内の店舗数では、非上場のはま寿司(ゼンショー傘下)が664店とスシロー(660店)に並ぶ水準まで広がっています。一方、海外を含む総店舗数ではスシローが上回ります。財務は全社連結ベースで、寿司以外を含む会社は事業範囲の違いに注意が必要です。

寿司を主な事業とする上場4社の業績

寿司中心の上場4社の連結通期業績(FY2025、全社連結ベース)と、各社の事業の特徴

数値は各社の有価証券報告書(連結通期、FY2025)に基づきます。連結売上・営業利益・純利益は億円単位、ROEと自己資本比率(総資産に占める自己資本の割合で、高いほど財務の安定性が高い)は各社の公表値です。FOOD & LIFE COMPANIESが連結売上4,295億円で首位ですが、収益性(ROE)では魚べいを展開する元気寿司が32.4%と高く、規模と収益性は必ずしも一致しません。なお、いずれも回転寿司以外(持ち帰り・デリカ・海外など)を含む全社連結である点に留意が必要です。

売上首位のFOOD & LIFE COMPANIESと、国内店舗数で拮抗するはま寿司

FOOD & LIFE COMPANIESは、回転寿司のスシローを中核に、持ち帰り寿司の京樽などを傘下に持つ寿司業界の最大手です。連結売上は4,295億円で売上首位、ROEは26.9%と上場4社のなかで高い水準にあります。国内のスシローは660店、海外のスシローは台湾・香港・中国・韓国・東南アジアを中心に234店まで広がり、海外売上の構成比を引き上げる方針を掲げています。

これに対し、はま寿司は牛丼のすき家などを展開するゼンショーホールディングスの傘下で、単独では上場していません。国内店舗数は664店とスシロー(660店)に並ぶ水準まで広がり、国内首位を視野に入れています。海外も198店を展開し、総店舗数は862店です。ただし、海外を含む総店舗数ではスシロー(894店)がはま寿司(862店)を上回ります

はま寿司の財務は親会社ゼンショーの連結のなかで把握され、ゼンショーの連結売上は牛丼や小売を含む全社で1兆円を超えます。これは寿司単独の規模ではないため、本ページの財務比較には含めていません。なお、各社で決算期が異なり(F&LCは9月期、ゼンショーは3月期)、店舗数の時点にも差がある点に注意が必要です。売上はF&LC、国内店舗数は拮抗、総店舗数はスシロー、というのが現在の構図です。

くら寿司 — 収益性の課題と、海外・テックの先行

くら寿司は連結売上2,451億円の回転寿司大手ですが、ROEは6.1%と上場4社のなかで低く、人件費や原材料価格の上昇が利益を圧迫しています。営業利益は54億円で、米価をはじめとするコスト増への対応が収益面の課題です。

店舗数は国内548店に加え、米国79店・アジア60店と海外展開を積極的に進めています。米国子会社のKura Sushi USAはナスダックに単独上場しており、寿司業態のなかでも海外展開が先行しています。タッチパネル注文や皿の自動カウント、AIによる需要予測など、店舗運営のテクノロジーに早くから投資してきた点も特徴です。

神明系・コロワイド系の中堅 — 元気寿司とカッパ・クリエイト

Genki Global Dining Concepts(元気寿司)は、コメ卸最大手の神明ホールディングスの傘下で、連結売上674億円ながらROEは32.4%と上場4社で最も高い資本効率を示しています。国内は回転しない高速レーンを特徴とする魚べいを179店展開し、海外は別ブランドのGENKI SUSHIを香港・中国・東南アジアなどでフランチャイズ中心に広げています。

カッパ・クリエイトは、外食大手コロワイドの傘下で、回転寿司のかっぱ寿司を295店展開し、連結売上732億円・ROE9.9%です。スーパーやコンビニ向けに寿司・調理パンを製造するデリカ事業も併営しています。なお、かっぱ寿司の親会社コロワイドや、回転寿司を一業態として持つアトムは、連結に居酒屋など寿司以外を多く含むため、本ページの財務比較には含めていません。資本系列の詳細は業態構造のページで扱います。

持ち帰り・宅配 — 京樽と銀のさら

回転寿司とは別に、持ち帰り・宅配を専門とする事業者もあります。持ち帰り寿司の京樽はFOOD & LIFE COMPANIESの傘下で、国内95店を展開しています。宅配寿司の銀のさらや宅配御膳の釜寅は、東証スタンダードに上場するライドオンエクスプレスホールディングスが運営しています。

これらは、回転寿司に比べて客単価や利用シーンが異なり、家庭での会食やイベントなどの需要を支える業態です。回転寿司が外食の高回転を軸とするのに対し、持ち帰り・宅配は家庭内の食卓に寿司を届ける役割を担い、業態として互いを補完しています。各業態の構造は業態構造のページで整理します。

主要回転寿司チェーンの店舗数(国内・海外、店)

各社IR公表値。決算期が社で異なるため時点に差がある(国内と海外を分けて表示)
読み解き

国内店舗数では、はま寿司(664店)とスシロー(660店)が拮抗しています。決算期が異なるため時点に差がありますが、2025年10月の同じ時点で比べてもスシローとはま寿司は2店差ほどで、はま寿司が国内首位に迫っています。くら寿司が国内548店、かっぱ寿司が295店、魚べいが179店で続きます。

一方、海外を含む総店舗数ではスシロー(894店)がはま寿司(862店)を上回ります。スシローは台湾を中心に海外234店、はま寿司は海外198店、くら寿司は米国79店・アジア60店です。かっぱ寿司は国内中心(韓国に一部)、魚べいの海外は別ブランドのGENKI SUSHI(香港・中国など)で展開しているため、ここでは「—」としています。はま寿司は非上場ですが、店舗数は親会社ゼンショーの開示で確認できるため掲載しています。

主要論点

売上と店舗数で順位が違うのはなぜか?

寿司の主要チェーンは、売上と店舗数でランキングが異なります。売上では、スシロー(持ち帰りの京樽や海外を含む)を展開するFOOD & LIFE COMPANIESが連結4,295億円で首位です。一方、国内の店舗数では、非上場のはま寿司が664店とスシロー(660店)に並ぶ水準まで広がっています。

背景には、各社の出店戦略と業態の違いがあります。はま寿司は親会社ゼンショーの全国網を背景に国内出店を積極的に進め、店舗数で国内首位を視野に入れています。一方スシローは、客単価の高い都市部の店舗や海外への出店に重点を置き、海外を含む総店舗数(894店)でははま寿司(862店)を上回ります

つまり、「売上はF&LC、国内店舗数は拮抗、海外を含む総店舗数はスシロー」という構図です。どの指標で見るかによって順位が変わるため、売上・国内店舗数・総店舗数を分けて読む必要があります。

売上規模と収益性(ROE)は一致するのか?

売上規模と収益性は必ずしも一致しません。ROEで見ると、連結売上674億円と4社で最も小さい元気寿司(Genki Global Dining Concepts)が32.4%と最も高く、売上首位のFOOD & LIFE COMPANIESが26.9%、カッパ・クリエイトが9.9%で続きます。一方、連結売上2,451億円のくら寿司は6.1%と低い水準です。

収益性の違いには、各社の出店局面やコスト構造が影響します。くら寿司は海外出店を積極的に進める一方、人件費や原材料(米など)の価格上昇が利益を圧迫し、営業利益は54億円にとどまりました。元気寿司は海外をフランチャイズ中心で展開し、自己資本比率も49.0%と高く、効率的な資本構成を保っています。

回転寿司は外食のなかでも原材料費の比率が高い業態で、水産物の調達コストや人件費の上昇をどこまで価格に転嫁できるかが、各社の収益性を左右します。規模の大きさだけでなく、ROEや自己資本比率を併せて見ることで、各社の稼ぐ力と財務の安定性を立体的に把握できます。

「連結売上」をどう読めばよいか?

本ページの財務比較は、寿司を主な事業とする上場4社(F&LC・くら寿司・カッパ・クリエイト・元気寿司)の全社連結ベースの数値です。各社とも回転寿司以外(持ち帰り・デリカ・海外など)を含むため、連結売上をそのまま「回転寿司の売上」と読むことはできません。

すき家を中核とするゼンショーホールディングスや、かっぱ寿司の親会社コロワイドは、連結に牛丼・居酒屋など寿司以外の事業を多く含み、規模も寿司単独とは大きく異なります。これらを寿司チェーンとして横並びにすると実態を見誤るため、財務の比較には含めていません。はま寿司は非上場で、財務は親会社ゼンショーの連結のなかにあるため、店舗数で扱っています。

回転寿司の市場規模そのものは、別の民間調査(市場規模のページ)で扱う2024年の8,318億円といった数字で把握します。各社の連結売上と市場規模は集計の基準が異なるため、単純な足し合わせや市場シェアの算出には向かず、それぞれ別の指標として読むのが適切です。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、国内店舗数を巡るスシローとはま寿司の競争が続く見通しです。はま寿司は国内首位を視野に出店を進め、スシローは都市部と海外に重点を置きます。同時に、水産物の調達コストや人件費の上昇に対する価格転嫁の巧拙が、各社のROEや営業利益の差として表れます。

中期3-5年

中期では、海外展開が各社の成長軸となります。スシローは海外売上構成比の引き上げ、くら寿司は米国(ナスダック上場のKura Sushi USA)やアジア、元気寿司はGENKI SUSHIブランドのフランチャイズ拡大を進めています。国内市場が成熟するなか、出店余地の大きい海外と、既存店の収益性改善のバランスが問われます。

長期

長期では、人口減少を背景に国内の出店余地が限られるなか、省人化による収益性改善と、海外・新業態への展開が成長の鍵となります。規模の拡大だけでなく、ROEや自己資本比率に表れる稼ぐ力・財務の健全性を高められる企業が、中長期で優位に立つと考えられます。資本系列ごとの戦略の違いは、業態構造のページで整理します。

よくある質問

売上が最も大きい寿司チェーンはどこですか?
連結売上で最大手は、スシローを展開するFOOD & LIFE COMPANIESで、FY2025の連結売上は約4,295億円です。くら寿司(約2,451億円)、カッパ・クリエイト(約732億円)、魚べいを展開する元気寿司(約674億円)が続きます。いずれも回転寿司以外を含む全社連結ベースの数字です(各社 有価証券報告書)。
回転寿司の店舗数が最も多いのはどこですか?
国内店舗数では、はま寿司(約664店)とスシロー(約660店)が拮抗しており、はま寿司が国内首位に迫っています。一方、海外を含む総店舗数では、スシロー(約894店)がはま寿司(約862店)を上回ります。くら寿司(国内約548店)、かっぱ寿司(約295店)、魚べい(約179店)が続きます(各社IR、決算期により時点に差があります)。
はま寿司の業績はなぜ比較表にないのですか?
はま寿司は、すき家などを展開するゼンショーホールディングスの子会社で、単独では上場していません。そのため、はま寿司単体の財務は親会社の連結のなかで把握され、ゼンショーの連結売上は牛丼や小売を含む全社で1兆円を超えます。これは寿司単独の規模ではないため、財務の比較表には含めず、IRで公表される店舗数で扱っています。
ROE(自己資本利益率)が高いのはどのチェーンですか?
FY2025の公表ROEでは、魚べいを展開する元気寿司(Genki Global Dining Concepts)が32.4%で最も高く、FOOD & LIFE COMPANIES(26.9%)、カッパ・クリエイト(9.9%)が続きます。一方、くら寿司は6.1%と低い水準でした。売上規模と収益性は必ずしも一致しません。
各社の業績・店舗数データの出典は何ですか?
財務は各社の有価証券報告書(連結通期、FY2025)、店舗数は各社のIR(決算短信・決算説明会資料・有価証券報告書・会社説明資料)に基づきます。財務は全社連結ベース、店舗数は決算期が社で異なるため時点に差があります(各表に時点を明記しています)。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    各社 有価証券報告書(寿司中心の上場4社、連結通期FY2025)
  2. 2.
    各社IR(店舗数)— 決算短信・決算説明会資料・有価証券報告書・会社説明資料
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