最終更新
STAT DETAIL · MARKET SIZE

人材サービスの市場規模|主要3業界の推移とサービス別の内訳【2026年版】

日本の人材サービス市場は、人材派遣・人材紹介・再就職支援の主要3業界で2024年度に9兆7,962億円(前年度比+3.4%)に達し、2025年度には10兆955億円と初めて10兆円を超える見込みです。市場の大半を占めるのが人材派遣で9兆3,220億円、ホワイトカラー職種の人材紹介は4,490億円、再就職支援は252億円です。人材紹介は成功報酬(紹介手数料収入)で測る市場で、人手不足を背景に最も高い伸びを示しています。市場規模の推移・サービス別の内訳・成長の中身まで順に整理します。

主要3業界の市場規模(2024年度)
9.8兆円
97,962億円、前年度比+3.4%。人材派遣+人材紹介+再就職支援
出典: 矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」
2025年度の見込
10.1兆円
100,955億円、前年度比+3.1%。初めて10兆円を超える見込み
出典: 矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」
人材派遣(2024年度)
9.3兆円
93,220億円、前年度比+3.0%。主要3業界の約95.2%
出典: 矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」
人材紹介(2024年度)
4,490億円
ホワイトカラー職種、前年度比+12.0%と主要3業界で最も高い伸び。成功報酬(手数料収入)ベース
出典: 矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」

主要3業界の市場規模の推移(2019-2025年度、億円)

人材派遣・人材紹介・再就職支援の合計。2019年度7兆2,831億円から拡大し、2025年度は10兆955億円と初の10兆円超えの見込み(2025年度は見込値)
単位: 億円
037,50075,000112,500150,00072,8311979,3022085,6442191,4012294,7562397,96224100,95525
出典: 矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」。2025年度は見込値
年度2019202020212022202320242025
主要3業界の市場規模億円72,83179,30285,64491,40194,75697,962100,955
前年比+8.9%+8.0%+6.7%+3.7%+3.4%+3.1%
読み解き

主要3業界の市場規模は、2019年度の7兆2,831億円から2024年度の9兆7,962億円まで、一貫して拡大してきました。2025年度は10兆955億円と、初めて10兆円を超える見込みです(2025年度は見込値)。構造的な人手不足を背景に、企業の採用と人材活用への需要が市場を押し上げています。

前年度比は、公表値で2024年度が+3.4%、2025年度の見込が+3.1%です。コロナ禍からの採用回復に続き、近年は賃上げや採用難を背景に金額面での拡大が続いています。

サービス別の内訳(2024年度、億円)

主要3業界を構成する3区分。人材派遣・ホワイトカラー人材紹介・再就職支援の合計が主要3業界計
項目市場規模(億円)構成比前年比シェア
人材派遣93,22095.2%+3.0%
ホワイトカラー人材紹介4,4904.6%+12.0%
再就職支援2520.3%+2.4%
主要3業界計97,962100.0%
読み解き

主要3業界9兆7,962億円のうち、人材派遣が9兆3,220億円と全体の約95.2%を占めて中心です。企業が必要なときに労働力を確保する手段として、安定した需要が続いています。次いでホワイトカラー職種の人材紹介が4,490億円、再就職支援が252億円です。

伸び率では、人材紹介が前年度比+12.0%と最も高く、人材派遣(+3.0%)・再就職支援(+2.4%)を上回りました。人材紹介は、採用が決まったときに受け取る紹介手数料の収入で測る成功報酬型の市場で、中途採用の活発化を映しています。求人広告・企業研修・HR Techは、この3区分の外にある別の市場です。

主要論点

人材サービス市場はなぜ10兆円規模へ拡大しているのか?

主要3業界の市場規模は、2019年度の7兆2,831億円から2024年度に9兆7,962億円まで拡大し、2025年度には10兆955億円と初めて10兆円を超える見込みです。背景にあるのは、生産年齢人口の減少による構造的な人手不足です。

拡大は複数のサービスに同時に効いています。市場の約95.2%を占める人材派遣は、労働力の確保手段として安定した需要が続き、人材紹介は中途採用の活発化で最も高い伸びを示しています。加えて、人手不足を背景とした賃上げが派遣料金や紹介の想定年収を押し上げ、金額面でも市場を拡大させています。

需要の底堅さは中期的に続く見通しで、10兆円規模が新たな水準として定着するかが焦点です。

人材紹介はなぜ最も高い伸びなのか? 「手数料収入ベース」とは?

ホワイトカラー職種の人材紹介は、2024年度に前年度比+12.0%と、主要3業界で最も高い伸びを示しました。中途採用の需要が強く、専門職・管理職の採用を中心に紹介の利用が広がっています。

人材紹介の市場規模は、採用が決まったときに企業から受け取る紹介手数料の収入で測ります。採用された人の年収の総額(取扱額)ではなく、あくまで手数料収入が基準である点が、派遣の売上高とは異なります。成功報酬型のため、採用が決まって初めて収益になる仕組みです。

人手不足で採用競争が激しくなるほど、企業は紹介サービスへの依存を強め、想定年収の上昇も手数料を押し上げます。

「人材サービス市場」はどこまでを含むのか?

本ページの主要3業界(9兆7,962億円)は、人材派遣・ホワイトカラー人材紹介・再就職支援の3つで構成されます。一方、採用と人材活用に関わるサービスには、このほかにも求人広告(求人メディア)・企業向け研修・HR Techなどがあります。

これらは主要3業界には含まれず、別の市場として集計されます。求人広告(求人メディア)・企業向け研修・HR Techは、いずれも主要3業界には含まれない別の市場です。「人材サービス市場」や「人材ビジネス市場」という言葉は、どこまでの範囲を指すかで規模が変わるため、引用する際は対象範囲の確認が必要です。本ページは、矢野経済研究所が主要3業界として集計する範囲を市場規模として扱っています。

中期見通し

近未来1-2年

2025年度に主要3業界は10兆955億円と初めて10兆円を超える見込みで、2026年度以降も人手不足を背景に拡大基調が続くとみられます。賃上げによる派遣料金の上昇と、中途採用の活発化による人材紹介の伸びが、当面の市場を支えます。

中期3-5年

中期では、人材紹介や採用のデジタル化(求人メディア・HR Tech)の比重が高まる見通しです。人材派遣が市場の大半を占める構造は当面続きますが、成長率では紹介や採用支援サービスが上回る局面が想定されます。賃金水準の上昇が市場規模を金額面で押し上げます。

長期

長期では、人口減少が国内の労働需給の基調を決めます。人手不足が続く一方で、就業者数そのものの大幅な増加は見込みにくく、サービスの単価上昇とデジタル化による効率化が市場の成長を左右します。市場規模を読む際は、主要3業界と、その外にある求人広告・研修・HR Techの区別を踏まえることが前提となります。

よくある質問

人材サービスの市場規模はどのくらいですか?
人材派遣・人材紹介・再就職支援の主要3業界で、2024年度に9兆7,962億円(前年度比+3.4%)です(矢野経済研究所)。2025年度は10兆955億円と、初めて10兆円を超える見込みです。内訳は人材派遣9兆3,220億円、ホワイトカラー人材紹介4,490億円、再就職支援252億円です。
2025年度の「10兆955億円」は確定した数字ですか?
2025年度の10兆955億円は見込値で、確定した実績ではありません。2024年度までが実績で、主要3業界が初めて10兆円を超えるのは2025年度の見込みとして示されています。市場規模を引用する際は、実績か見込みかの区別が必要です。
人材派遣と人材紹介では市場規模にどのくらい差がありますか?
2024年度で、人材派遣は9兆3,220億円と主要3業界の約95.2%を占めるのに対し、ホワイトカラー人材紹介は4,490億円です。規模では派遣が圧倒的ですが、伸び率では紹介が前年度比+12.0%と派遣(+3.0%)を上回り、最も高い伸びを示しています。
人材紹介の「市場規模」はどう測るのですか?
人材紹介は成功報酬型のサービスで、採用が決まったときに企業から受け取る紹介手数料の収入で市場規模を測ります。採用された人の年収の総額(取扱額)ではなく、手数料収入が基準です。人材派遣の売上高とは測り方が異なります。
求人広告やHR Techは人材サービス市場に含まれますか?
矢野経済研究所が集計する主要3業界は、人材派遣・人材紹介・再就職支援の3つで構成され、求人広告(求人メディア)・企業向け研修・HR Techは含まれません。これらは別の市場として集計されます。本ページの市場規模(9兆7,962億円)は主要3業界の範囲です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2025年)」(2025/10/24)
📄 資料DL💬 無料相談