利用児童はこのまま減り続けるのか、利用率の上昇はどこまで補うのか?
保育所等の利用児童は2021年の274万2,071人から2026年の264万6,756人へ5年続けて減りました。需要の土台である出生数は2015年の100万5,721人から2025年の67万1,270人へ減っており、就学前の子どものうち保育所等を利用する割合が37.9%から55.7%へ上がったことが、利用児童の減少を出生数の減少より緩やかにしてきました。市区町村の計画では保育の申込者は2027年に272万5,338人、2029年に267万572人まで減る見込みで、こども家庭庁は計画上の申込者が2025年から2029年にかけて約9.5万人減ると説明しています。
利用率が上がる余地は、保育料が無償化されている3〜5歳児より、0〜2歳児に残っています。待機児童の96.0%が3歳未満であることも、低年齢の需要がなお強いことを示しています。ただし出生数はすでに推計の2025年の値(77.4万人、総人口を対象)を下回る67万1,270人(日本人)まで減っており、推計でも2040年に71.8万人、2050年に61.6万人へ減る見通しです。このため、利用率の上昇だけでは利用児童の減少を補えないとみられます。
利用児童が減る局面では、施設数が増え続けてきた分だけ空きが広がります。定員充足率はすでに2015年以降で最も低い87.7%にあり、受け皿を増やす段階から、既存の受け皿をどう使うかを考える段階へ移っています。