ゼロトラスト関連市場が拡大を牽引している背景は何か
ゼロトラスト関連市場は2024年度1,740億円から2030年度2,899億円へと拡大予測で、注目市場3区分の中で最大の規模を持ちます。SASE・クラウド保護・エンドポイントセキュリティといった広範な領域を含む市場で、企業のクラウド利用拡大とハイブリッドワーク定着が需要の基盤となっています。
牽引要因は3つに整理されます。第1は 境界型防御からゼロトラスト型防御への構造的移行 で、社外から社内システムへのアクセスが常態化する中、ネットワークの境界線で守るのではなく、全てのアクセスを検証する考え方が主流となりつつあります。第2は SASE関連の拡大 で、Secure Web Gateway・CASB・IDaaS・Webフィルタリングなどのクラウド型サービスへの需要が急速に伸び、従来のオンプレミス機器からの移行が進みます。第3は クラウド保護とエンドポイント側の需要拡大 で、クラウドセキュリティ管理のためのCSPM・CWPP・CNAPPや、端末側を守るEDR運用支援サービス・端末管理ツールの導入が中堅・中小企業まで広がっています。
事業者にとっては、これら多領域のサービス・製品を統合的に提供できるかが競争軸となります。専業ベンダーと大手SIerのセキュリティ事業セグメントが、ゼロトラスト関連の領域別深掘りと統合運用の両面で並走する局面です。