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サイバーセキュリティ業界の市場規模|国内ネットワークセキュリティ市場サービス7,715億円+製品2,461億円(2030年度予測)【2026年版】

日本のサイバーセキュリティ業界では、国内ネットワークセキュリティ市場が富士キメラ総研の予測でサービス7,715億円・製品2,461億円へと2030年度に拡大する見通しで、合計約1.0兆円規模での2桁成長が続きます。注目市場ではゼロトラスト関連が2024年度の1,740億円から2,899億円へ、Webアプリケーション脆弱性検査ツールが67億円から128億円へ約2.4倍に伸びる予測です。これらは富士キメラの調査対象ベンダー58社の事業戦略分析に基づく業界全体の代表値ですが、IDC Japanの国内ITセキュリティ市場やGartnerの世界ITセキュリティ支出予測は集計定義が異なる別系列です。注目市場の内訳・全体規模・調査ごとの定義差まで順に整理します。

NWセキュリティサービス2030予測
7,715億円
2024年度比58.9%増、サービス領域の伸びが市場拡大の中心
出典: 富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(2025-12-03)
NWセキュリティ製品2030予測
2,461億円
2024年度比9.5%増、ソフトウェア・アプライアンスの底堅い需要
出典: 富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(2025-12-03)
ゼロトラスト関連2030予測
2,899億円
2024年度1,740億円から拡大、SASE・クラウド保護・エンドポイントセキュリティを含む注目市場
出典: 富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(2025-12-03)
Web脆弱性検査2030予測
128億円
2024年度67億円から約2.4倍、脆弱性診断の内製化ニーズ拡大が背景
出典: 富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(2025-12-03)

日本の注目セキュリティ市場の内訳推移(2024→2030年度、億円)

ゼロトラスト関連・Webアプリ脆弱性検査・セキュリティ教育の3区分積み上げ、それぞれの成長率は系列ごとに異なる
単位: 億円
ゼロトラスト関連Webアプリ脆弱性検査セキュリティ教育
01,0002,0003,0004,0002,042243,39730
出典: 富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(2025-12-03、第25121号)
年度20242030
ゼロトラスト関連億円1,7402,899
Webアプリ脆弱性検査億円67128
セキュリティ教育億円235370
合計(億円2,0423,397
前年比+66.4%
読み解き

3つの注目市場はいずれも2024年度から2030年度に向けて拡大する予測で、規模・成長ペースが最も大きいのはゼロトラスト関連です。ゼロトラスト関連は2024年度1,740億円から2030年度2,899億円へ拡大し、3市場の中で最大の規模を持ちます。SASE・クラウド保護・エンドポイントセキュリティといった領域が含まれ、企業のクラウド利用拡大と境界型から脱却した防御モデル移行が背景にあります。 Webアプリケーション脆弱性検査ツールは67億円から128億円へ約2.4倍と成長率では最大です。中堅・中小企業の脆弱性診断内製化ニーズの拡大が主因で、セキュリティベンダーを介さない自社運用のセルフサービス型への移行が進みます。セキュリティ教育・トレーニングサービスは235億円から370億円へと拡大予測で、サプライチェーン全体での教育需要が中堅・中小企業を含めて広がっています。3市場の合算は2024年度2,042億円から2030年度3,397億円となります。

このグラフに関連するトピック

日本のネットワークセキュリティ市場規模2030年度予測(サービス+製品、億円)

サービス7,715億円と製品2,461億円の合計約1.0兆円の構成スナップショット
単位: 億円
ネットワークセキュリティサービスネットワークセキュリティ製品
03,7507,50011,25015,00010,17630
出典: 富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(2025-12-03、第25121号)
年度2030
ネットワークセキュリティサービス億円7,715
ネットワークセキュリティ製品億円2,461
合計(億円10,176
前年比
読み解き

ネットワークセキュリティ市場全体は2030年度の予測でサービス7,715億円と製品2,461億円となり、合計で約1.0兆円規模に達する見通しです。市場全体に占めるサービスの比率が高く、コンサルティングや診断サービス、SOCといった上流サービスの需要が市場拡大を牽引しています。サービス領域は2024年度比58.9%増、製品領域は9.5%増の予測で、伸び率に大きな差があります。 製品市場はソフトウェアおよびアプライアンスとも微増推移の予測で、クラウドへ移行する利用者が増加する一方、独自設計によるカスタマイズ要望や、ゲートウェイ製品の根強い需要が下支えしています。本数値は富士キメラ総研の調査範囲ベンダー58社の事業戦略分析に基づく業界全体の代表値で、調査対象に含まれない事業者も業界には存在します。IDC Japanの国内ITセキュリティ市場予測やGartnerの世界市場予測は集計定義が異なるため、本系列との単純比較ではなく、別系列として参照することが前提です。

主要論点

ゼロトラスト関連市場が拡大を牽引している背景は何か

ゼロトラスト関連市場は2024年度1,740億円から2030年度2,899億円へと拡大予測で、注目市場3区分の中で最大の規模を持ちます。SASE・クラウド保護・エンドポイントセキュリティといった広範な領域を含む市場で、企業のクラウド利用拡大とハイブリッドワーク定着が需要の基盤となっています。

牽引要因は3つに整理されます。第1は 境界型防御からゼロトラスト型防御への構造的移行 で、社外から社内システムへのアクセスが常態化する中、ネットワークの境界線で守るのではなく、全てのアクセスを検証する考え方が主流となりつつあります。第2は SASE関連の拡大 で、Secure Web Gateway・CASB・IDaaS・Webフィルタリングなどのクラウド型サービスへの需要が急速に伸び、従来のオンプレミス機器からの移行が進みます。第3は クラウド保護とエンドポイント側の需要拡大 で、クラウドセキュリティ管理のためのCSPM・CWPP・CNAPPや、端末側を守るEDR運用支援サービス・端末管理ツールの導入が中堅・中小企業まで広がっています。

事業者にとっては、これら多領域のサービス・製品を統合的に提供できるかが競争軸となります。専業ベンダーと大手SIerのセキュリティ事業セグメントが、ゼロトラスト関連の領域別深掘りと統合運用の両面で並走する局面です。

Webアプリ脆弱性検査ツールが約2.4倍と高成長する背景は何か

Webアプリケーション脆弱性検査ツール市場は2024年度67億円から2030年度128億円へ約2.4倍に拡大する予測で、注目市場の中で最も成長率が高い区分です。富士キメラ総研の調査では「脆弱性診断の内製化ニーズの拡大」が主因とされ、中堅・中小企業のセキュリティ意識向上が市場拡大の裾野を広げています。

成長の中身は3つの動きに分解できます。第1は 内製化の進展 で、これまでセキュリティベンダーに依頼していた脆弱性診断を、自社の情報システム部門で実施する企業が増えています。セルフサービス型ツールの導入により、ベンダー依頼に伴うコストとリードタイムを抑えながら、定期的な診断を継続できる体制が広がります。第2は オプション機能の拡張 で、攻撃面の可視化を行うASM(Attack Surface Management)やクラウド設定の不備を検出するCSPM(Cloud Security Posture Management)との連携が進み、顧客単価の上昇と新規ニーズの取り込みが市場を押し上げています。第3は 診断頻度の高度化 で、スポット的な診断から定期的な診断への移行が予想され、内製化志向と組み合わさって市場の継続成長を後押しします。

中堅・中小企業のセキュリティ人材不足は生成AIの活用で補完できる見通しがあり、内製化とAI活用の組み合わせが今後の市場拡大の鍵となります。

中小企業のセキュリティ対策需要はどう拡大しているか

注目市場3区分のうち、Webアプリ脆弱性検査とセキュリティ教育・トレーニングの2区分は中堅・中小企業の対策需要拡大を背景に成長予測となっています。セキュリティ教育・トレーニングサービスは2024年度235億円から2030年度370億円へと拡大予測で、サプライチェーン全体での教育需要が市場の追い風です。

需要拡大の背景は3つに整理されます。第1は サイバー攻撃被害の中小企業偏重 で、警察庁の令和7年上半期データではランサムウェア被害116件のうち中小企業が77件と約3分の2を占めており、被害組織の経営に与える影響は決して小さくないとされています。RaaSによる攻撃実行者の裾野の広がりが、対策が比較的手薄な中小企業の被害増加につながっています。第2は サプライチェーンセキュリティ需要 で、大手企業が取引先である中堅・中小企業に対してセキュリティ教育を求める動きが広がり、教育サービスの導入規模が拡大しています。第3は 経済産業省のサプライチェーン強化向けセキュリティ対策評価制度 で、2026年度開始予定の制度対応として、認証取得に向けた診断と教育の需要が中堅・中小企業を含めて広がる見通しです。

事業者にとっては、中堅・中小企業向けの導入しやすい価格帯・運用負荷の低いパッケージ提供が、市場拡大の取り込みポイントとなります。専業ベンダーと大手SIer系セキュリティ子会社が、それぞれの強みを活かした中小企業セグメント開拓を進めています。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は ゼロトラスト関連の継続拡大とWebアプリ脆弱性検査の内製化進展が市場拡大の中心 となる局面が続きます。経済産業省のサプライチェーン強化向けセキュリティ対策評価制度が2026年度に開始予定で、認証対応の需要が中堅・中小企業を含めて広がる見通しです。能動的サイバー防御の法制化に伴う制度対応も、重要インフラ事業者向けの需要を支える要因となります。

中期3-5年

2028-2030年は国内ネットワークセキュリティ市場が富士キメラ総研の予測でサービス7,715億円・製品2,461億円に向かう着地局面となります。ゼロトラスト関連は2,899億円規模、Webアプリ脆弱性検査ツールは128億円規模に達する予測で、注目市場3区分の合算は2024年度から3,397億円規模へ伸びます。経済産業省は国内サイバーセキュリティ産業の売上規模を10年以内に3兆円規模へ拡大する目標を掲げており、市場全体としても産業政策の方向性と需要拡大が並走する構図です。

長期

2030年以降は、AI防御技術・量子暗号・IoT/OTセキュリティ・重要インフラ防護といった制度対応分野が次の成長軸として議論されます。市場規模の数値を読む際は調査ごとの集計定義差を踏まえることが引き続き前提で、富士キメラ総研の本数値は調査対象58社の事業戦略分析に基づく業界の代表値です。海外専業の国内シェア拡大と国内専業の専門領域深掘り、大手SIer系セキュリティ子会社による統合提供の3つの軸で、業界全体の構造が中長期に再編されていく見通しです。

よくある質問

日本のサイバーセキュリティ市場の規模はどれくらいですか?
富士キメラ総研の予測では、国内ネットワークセキュリティ市場のサービスが2030年度に7,715億円(2024年度比58.9%増)、製品が2,461億円(9.5%増)と見込まれ、合計で約1.0兆円規模となる見通しです。注目市場ではゼロトラスト関連が2024年度1,740億円から2030年度2,899億円へ、Webアプリケーション脆弱性検査ツールが67億円から128億円へ約2.4倍に拡大予測です。
ゼロトラスト関連市場はどう成長していますか?
ゼロトラスト関連市場は2024年度1,740億円から2030年度2,899億円へ拡大する予測で、注目市場3区分の中で最大の規模を持ちます。SASE(Secure Access Service Edge)・クラウド保護(CSPM/CWPP/CNAPP)・エンドポイントセキュリティ(EDR・端末管理ツール)が含まれ、企業のクラウド利用拡大とハイブリッドワーク定着が需要の基盤です。中堅・中小企業の導入も進展しています。
Webアプリ脆弱性検査ツールはなぜ2.4倍と高成長予測なのですか?
脆弱性診断の内製化ニーズの拡大が主因で、Webアプリケーション脆弱性検査ツール市場は2024年度67億円から2030年度128億円へ約2.4倍に拡大予測です。これまでセキュリティベンダーに依頼していた診断を、企業内でセルフサービス型ツールにより実施する動きが広がり、定期的な診断の継続が可能になります。ASMやCSPMといった機能拡張も顧客単価の上昇に寄与します。
世界のサイバーセキュリティ市場と日本市場を直接比較できますか?
通貨と集計範囲が異なるため単純比較はできません。世界市場ではGartnerの予測でITセキュリティ支出が2025年に2,130億米ドル、2026年に2,400億米ドル(+12.5%)と試算されていますが、本数値は世界全体のITセキュリティ支出を対象とする集計です。日本市場は富士キメラ総研のネットワークセキュリティ調査で約1兆円規模と試算され、対象範囲や通貨が異なります。世界比較の詳細は世界の中の日本市場で扱います。
市場規模の調査会社によって数字が違うのはなぜですか?
集計対象の定義が異なるためです。富士キメラ総研の「ネットワークセキュリティビジネス」はサービス19品目・製品27品目を対象とし、調査対象ベンダーは58社です。IDC Japanの国内ITセキュリティ市場は別の集計範囲、Gartnerの世界ITセキュリティ支出予測は世界全体・米ドル建ての集計で、いずれも本数値とは別系列として参照します。本ページでは富士キメラ総研を主軸の系列に置き、他社調査は集計定義が異なる別系列として位置付けています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(第25121号、2025年12月3日)サービス7,715億円・製品2,461億円の2030年度予測、ゼロトラスト関連・Webアプリ脆弱性検査・セキュリティ教育のサブセグメント、調査対象ベンダー58社
  2. 2.
    IDC Japanプレスリリースhub (出典引用のみ)国内ITセキュリティ市場予測、本数値の集計範囲とは異なる別系列、L1とグローバル比較ページでcite用途
  3. 3.
    Gartner Worldwide IT Security Spending forecast (出典引用のみ、paywall)世界ITセキュリティ支出2,130億米ドル(2025)→2,400億米ドル(2026 +12.5%)、世界全体の集計で本数値とは通貨・対象が異なる
データ出典
富士キメラ総研「2025ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 市場編」(第25121号、2025年12月3日)IDC Japanプレスリリースhub (出典引用のみ)Gartner Worldwide IT Security Spending forecast (出典引用のみ、paywall)
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