配信の拡大は劇場興行にとって脅威か補完か?
規模で見ると、2024年の有料動画配信6,499億円は同年の劇場興行収入2,070億円を上回ります。ただし、両者は家庭での視聴と劇場での体験という性質の異なる市場で、単純に置き換わる関係ではありません。
配信は、劇場で公開した作品を一定期間の後に配信する二次利用として、劇場収入に上乗せする補完の役割を果たしてきました。一方で、配信を前提に製作される作品が増えると、劇場を経由しない作品の供給が広がり、劇場にとっては集客面での競合になり得ます。
中期的には、大型作品は劇場での体験価値を打ち出し、それ以外は配信を主軸にするなど、作品の性質に応じた使い分けが進む見通しです。劇場と配信のどちらを軸にするかは、作品や各社の戦略によって分かれます。