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音楽業界の市場規模|録音とライブ、2つの市場の規模と重心【2026年版】

日本の音楽市場は、CDや配信などの録音市場が2025年に3,988億円、コンサートなどのライブ・エンタメ市場が2024年に7,605億円で、いまはライブが録音を上回る規模です。二つは売上の数え方が異なるため、合算せずに別々の系列で見ます。コンサート市場(コンサートプロモーターズ協会)は2025年に6,443億円と過去最高を更新し、ライブ需要の長期的な拡大が続いています。

録音市場(2025年)
3,988億円
CDなどの出荷と配信の売上、配信の伸びで近年は下げ止まり
出典: 日本レコード協会 売上推計
ライブ・エンタメ市場(2024年)
7,605億円
音楽5,299億円とステージ2,306億円、過去最高を更新
出典: ぴあ総研
コンサート市場(2025年)
6,443億円
正会員プロモーターの公演実績、過去最高を更新
出典: コンサートプロモーターズ協会
ライブ入場者数(2024年)
8,561万人
音楽・ステージの来場者、コロナ前を上回る水準
出典: ぴあ総研

コンサート市場規模の推移 (1996-2025年、億円)

ライブの長期的な伸びを示すコンサート市場。1996年の約719億円から拡大し、2025年は6,443億円で過去最高
単位: 億円
02,0004,0006,0008,00096000510152025
出典: コンサートプロモーターズ協会 (ACPC)「基礎調査」(正会員プロモーター実績)
年度199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010201120122013201420152016201720182019202020212022202320242025
コンサート市場億円7196307108148257768149429001,0499241,0401,0741,2551,2801,5961,7012,3182,7493,1863,1003,3243,4483,6657791,5303,9845,1406,1216,443
前年比-12.4%+12.7%+14.6%+1.4%-5.9%+4.9%+15.7%-4.5%+16.6%-11.9%+12.6%+3.3%+16.9%+2.0%+24.7%+6.6%+36.3%+18.6%+15.9%-2.7%+7.2%+3.7%+6.3%-78.7%+96.4%+160.4%+29.0%+19.1%+5.3%
読み解き

コンサート市場は、コンサートプロモーターズ協会(ACPC)の調査で1996年の約719億円から長期的に拡大してきました。2000年代半ばに1,000億円台、2010年代に3,000億円台へと水準を上げ、2019年に3,665億円に達しました。アリーナやスタジアムでの大型公演や、フェスの広がりが市場を押し上げてきました。

2020年はコロナ禍で779億円まで落ち込みましたが、その後は急回復し、2025年には6,443億円と過去最高を更新しました。公演数は33,769公演、動員は5,999万人です。会場の規模別の内訳や海外アーティストの公演は、ライブ・エンタメのページで扱います。

この数値は正会員プロモーターの公演実績で、音楽以外のステージも含むぴあ総研のライブ・エンタメ市場(2024年7,605億円)とは調査の主体も集計の方法も異なります。いずれも音楽ライブを捉えた数字ですが、一方が他方の内訳という関係ではありません。

このグラフに関連するトピック

主要市場の規模(別々の系列、合算しない)

録音・ライブ・コンサートは集計の基準が異なるため、足し合わせず別系列で見る
録音市場(2025年)
直近の規模
3,988億円
集計の基準
CDなどの出荷と配信の売上(日本レコード協会の売上推計)
ライブ・エンタメ市場(2024年)
直近の規模
7,605億円
集計の基準
音楽とステージのチケットなどの売上(ぴあ総研、音楽+ステージ)
コンサート市場(2025年)
直近の規模
6,443億円
集計の基準
正会員プロモーターの公演売上(コンサートプロモーターズ協会)
読み解き

録音・ライブ・コンサートの三つの市場は、集計の基準が異なるため、別々の系列として見ます。最も大きいのはライブ・エンタメ市場の7,605億円(2024年)で、録音市場の3,988億円(2025年)を上回ります。比べる年は1年ずれますが、規模の差は約1.9倍です。コンサート市場の6,443億円(2025年)は、ライブ・エンタメ市場と重なる音楽ライブの領域を捉えた数字ですが、調査の主体が異なるため、一方が他方の内訳という関係ではありません。

かつてはCDを中心とする録音が音楽市場の中心でしたが、2010年代にライブが録音を上回り、いまは「録音<ライブ」の構図が定着しつつあります。録音は配信の伸びで下げ止まり、ライブはコロナ禍からの回復で過去最高を更新しました。録音市場の中身(CDなどパッケージと配信の内訳)は、録音市場の推移のページで扱います。

主要論点

なぜ録音とライブの市場を別々に見るのか?

音楽市場には、CDや配信などの録音市場と、コンサートなどのライブ・エンタメ市場という二つの柱があります。録音は2025年に3,988億円、ライブ・エンタメは2024年に7,605億円ですが、この二つを足して「音楽市場は約1兆円」とまとめることはしません。

理由は、売上の数え方が異なるためです。録音はCDの出荷金額や配信サービスの売上で測るのに対し、ライブはコンサートのチケットなどの売上で測ります。集計の対象も時期も異なる数字を足し合わせると、市場の実態を見誤ります。例えば同じ楽曲が配信でもライブでも収益を生みますが、それぞれ別の市場で数えられます。

そのため、音楽市場は録音とライブを別々の系列として並べて見るのが基本です。それぞれの規模と動きを分けて捉えることで、CDから配信への移り変わりや、ライブ体験への支出の広がりといった変化が、正しく見えてきます。

「録音<ライブ」の逆転は定着するのか?

かつてはCDを中心とする録音が音楽市場の中心でしたが、2010年代にライブ・エンタメ市場が録音市場を上回りました。2024年のライブ・エンタメ市場7,605億円は、録音市場の3,988億円(2025年)の約1.9倍にあたります。

この逆転は、両市場の構造的な変化を反映しています。録音はCDの縮小を配信の伸びが補い、近年は下げ止まりの水準で推移しています。一方、ライブはコロナ禍からの回復に加え、アリーナなど大型会場の新設やフェスの広がりで需要が拡大し、コロナ前の2019年6,295億円を上回って過去最高を更新しました。ぴあ総研は2030年に8,700億円への拡大を見込んでいます。

ただし、ライブの伸びにはコロナ後の回復の反動という面もあります。チケットの値上がりや会場の供給には限りもあり、回復が一巡したあとも需要が続くかが、「録音<ライブ」の定着を左右します。録音とライブがそれぞれの役割で音楽市場を支える構図が当面は続くとみられます。

音楽市場全体の規模をどう捉えればよいか?

音楽市場は録音とライブを別系列で見るため、「市場全体でいくら」という一つの数字では捉えません。代わりに、それぞれの市場の規模と役割で理解するのが実態に合っています。録音市場(2025年3,988億円)は楽曲の制作・流通を担い、ライブ・エンタメ市場(2024年7,605億円)は会場での体験を担います。

さらに、音楽の権利から生まれる著作権使用料や、海外への展開も音楽産業の広がりに含まれます。これらも集計の基準が異なるため、録音・ライブの市場規模とは別に捉えます。日本の音楽産業は、配信を通じた海外展開でも成長の余地が見込まれています。

つまり、音楽市場の規模は「合計の一つの数字」ではなく、録音・ライブという二つの柱を中心に、著作権収益や海外展開を含めた複数の系列の集まりとして捉えるのが適切です。それぞれの動きを分けて見ることで、業界全体の変化を立体的に理解できます。

中期見通し

近未来1-2年

ライブ・エンタメ市場は、過去最高の更新が続くかが焦点です。コロナ後の回復の反動が一巡したあとも需要が続くか、大型会場の新設や海外アーティストの来日公演が市場を支えます。録音市場は、配信の伸びが全体を下支えする展開が続きます。

中期3-5年

「録音<ライブ」の重心が定着し、体験への支出の広がりが市場を牽引する見通しです。録音・ライブとも海外展開が新たな成長の軸となり、配信を通じて日本の楽曲やアーティストをどう海外へ届けるかが論点になります。

長期5-10年

人口の減少が進むなかで、ライブの体験価値と、配信を通じた録音の海外展開が、国内市場の縮小を補えるかが長期の課題です。録音とライブがそれぞれの役割を担い、複数の系列で音楽市場を支える構図が続くとみられます。

よくある質問

日本の音楽市場の規模はどれくらいですか?
音楽市場は、録音とライブを別々に見るのが基本です。録音市場は2025年に3,988億円(日本レコード協会の売上推計)、ライブ・エンタメ市場は2024年に7,605億円(ぴあ総研)で、いまはライブが録音を上回る規模です。二つは売上の数え方が異なるため、合計した一つの数字としては扱いません。
なぜ録音とライブの市場を合算しないのですか?
録音はCDの出荷金額や配信の売上で測り、ライブはコンサートのチケットなどの売上で測るため、集計の基準が異なるからです。基準の違う数字を足し合わせると市場の実態を見誤るため、録音とライブはそれぞれ別の系列として並べて見ます。
ライブと録音では、どちらの市場が大きいですか?
ライブ・エンタメ市場のほうが大きく、2024年の7,605億円が録音市場の2025年3,988億円を上回ります。規模の差は約1.9倍です。かつてはCD中心の録音が中心でしたが、2010年代にライブが録音を上回り、いまは「録音<ライブ」の構図になっています。
コンサート市場とライブ・エンタメ市場の違いは何ですか?
ライブ・エンタメ市場(ぴあ総研、2024年7,605億円)は、音楽以外のステージも含む広い範囲を推計したものです。コンサート市場(コンサートプロモーターズ協会、2025年6,443億円)は、正会員プロモーターの公演実績を集計したものです。調査の主体も方法も異なるため数字に差があり、一方が他方の内訳という関係ではありません。
音楽市場は今後も伸びますか?
ライブ・エンタメ市場は、ぴあ総研が2030年に8,700億円への拡大を見込んでいます。録音市場は配信の伸びが全体を下支えしています。ただしライブにはコロナ後の回復の反動という面もあり、回復が一巡したあとも需要が続くかが今後を左右します。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    日本レコード協会「日本のレコード産業2025年版」+ 2025年 音楽ソフト・音楽配信売上推計
  2. 2.
    ぴあ総研「ライブ・エンタテインメント市場規模」(2024確定値)
  3. 3.
    コンサートプロモーターズ協会 (ACPC)「基礎調査」(2025通年)
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