出版市場の縮小はどこまで続くのか?
紙と電子を合わせた出版市場は、2021年の1兆6,742億円を当面のピークに、2024年は1兆5,716億円(前年比-1.5%)と3年連続のマイナスでした。市場全体の金額が大きく崩れていないのは、紙の縮小を電子の拡大が補ってきたためです。
ただし、その構図には変化の兆しもあります。紙は2024年に-5.2%と縮小が続く一方、電子の伸びは+5.8%と、かつての二桁成長から鈍化しています。電子コミックの市場が成熟に向かうなかで、電子の伸びだけで紙の縮小を補い続けられるかが、市場全体の行方を左右します。
中長期では、紙の書店・取次の流通網の縮小、読者の高齢化、若年層のスマートフォン移行といった構造要因が、紙の縮小ペースを決めます。電子の成長が鈍化し紙の縮小が続けば、市場全体は緩やかな縮小を続ける見通しです。