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分譲マンションの供給戸数ランキング|主要デベロッパーと各社の特徴【2026年版】

新築分譲マンションの売主グループ別供給戸数 (2025年、不動産経済研究所) では、オープンハウスグループが全国6,597戸で首位、野村不動産・住友不動産・三井不動産・タカラレーベン (MIRARTH) が続きます。マンションを供給するデベロッパーは、財閥・電鉄系の総合力で都心の大規模物件やタワーマンションを手がける総合不動産系、戸建てと一体で全国に供給する分譲専業・パワービルダー系、建設や住宅事業を母体とする施工・住宅メーカー系、鉄道沿線やグループ資産を背景とする交通・その他事業系に分かれます。供給戸数のランキングと、それぞれのプレイヤーの特徴・得意エリア・戦略を整理します。なお供給戸数は「どれだけ多く供給したか」を示すもので、各社の連結売上 (賃貸やマネジメントを含む全社の数字) や分譲事業の収益規模とは分けて見る必要があります。

売主グループ別 供給戸数ランキングと主要プレイヤーの類型

2025年・全国供給戸数の上位20グループと、総合不動産・分譲専業・施工・交通系の事業モデル

供給戸数の上位20グループを事業モデルで見ると、財閥・電鉄系の総合不動産系 (野村・住友・三井・三菱地所・東急・東京建物ほか)、戸建てと一体で全国展開する分譲専業・パワービルダー系 (オープンハウス・飯田・タカラレーベンほか)、建設・住宅を母体とする施工・住宅メーカー系 (長谷工・大和ハウス)、沿線やグループ資産を背景とする交通・その他事業系 (阪急阪神・JR西日本・NTT都市開発・オリックス) に分かれます。

このランキングはグループ集計で、上位社の戸数を合算しても全国の発売総数にはなりません。分譲マンションは上位グループに供給が集まる一方、多数の中堅・地域デベロッパーが残りを担う市場です。「主な地盤」は各グループの最大供給エリアで、首都圏に集中する総合系と、地方や近畿に厚い分譲専業系の違いがあらわれます。

1. オープンハウスグループ
供給戸数
6,597戸
主な地盤
その他地域
プレイヤー類型
分譲専業・パワービルダー系
2. 野村不動産グループ
供給戸数
3,190戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
3. 住友不動産グループ
供給戸数
2,414戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
4. 三井不動産グループ
供給戸数
2,350戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
5. タカラレーベングループ
供給戸数
1,751戸
主な地盤
その他地域
プレイヤー類型
分譲専業・パワービルダー系
6. 東急不動産グループ
供給戸数
1,708戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
7. あなぶきグループ
供給戸数
1,698戸
主な地盤
その他地域
プレイヤー類型
分譲専業・パワービルダー系
8. 森トラストグループ
供給戸数
1,646戸
主な地盤
近畿圏
プレイヤー類型
総合不動産系
9. 長谷工グループ
供給戸数
1,587戸
主な地盤
その他地域
プレイヤー類型
施工・住宅メーカー系
10. 大和ハウスグループ
供給戸数
1,581戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
施工・住宅メーカー系
11. 三菱地所グループ
供給戸数
1,549戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
12. 飯田グループ
供給戸数
1,373戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
分譲専業・パワービルダー系
13. 日鉄興和不動産グループ
供給戸数
1,255戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
14. オリックスグループ(大京・穴吹工務店)
供給戸数
1,198戸
主な地盤
その他地域
プレイヤー類型
交通・その他事業系
15. 阪急阪神グループ
供給戸数
1,194戸
主な地盤
近畿圏
プレイヤー類型
交通・その他事業系
16. TUKUYOMI HOLDINGS
供給戸数
1,168戸
主な地盤
近畿圏
プレイヤー類型
分譲専業・パワービルダー系
17. NTT都市開発グループ
供給戸数
1,136戸
主な地盤
近畿圏
プレイヤー類型
交通・その他事業系
18. JR西日本グループ
供給戸数
1,084戸
主な地盤
近畿圏
プレイヤー類型
交通・その他事業系
19. 東京建物グループ
供給戸数
1,054戸
主な地盤
首都圏
プレイヤー類型
総合不動産系
20. アーバネットコーポレーション
供給戸数
1,025戸
主な地盤
その他地域
プレイヤー類型
分譲専業・パワービルダー系

総合不動産系 — ブランド分譲と都心の大規模開発

供給戸数の上位を占めるのは、財閥・電鉄系の総合不動産会社です。2位の野村不動産グループ (3,190戸) はプラウド、3位の住友不動産グループ (2,414戸) はシティタワー、4位の三井不動産グループ (2,350戸) はパークホームズ、11位の三菱地所グループ (1,549戸) はザ・パークハウス、6位の東急不動産グループ (1,708戸) はブランズ、19位の東京建物グループ (1,054戸) はブリリアと、それぞれ確立したブランドで分譲します。いずれも供給の中心は首都圏で、都心の大規模物件やタワーマンションに強みを持ちます。

総合不動産系は、賃貸ビル・商業施設・マネジメントなど複数の事業を抱え、分譲はその一部です。たとえば三井不動産の連結売上は約2.6兆円ですが、これは賃貸・分譲・マネジメントなどを含む全社の数字で、マンション分譲だけの規模ではありません。供給戸数のランキングでは、用地の取得力とブランド力を背景に、都心の高価格帯物件を継続して供給できることが上位の条件となります。

分譲専業・パワービルダー系 — 戸建てと一体の全国供給

首位のオープンハウスグループ (6,597戸) は、戸建てと分譲マンションを一体で手がけ、首都圏のほか地方や近畿圏にも厚く供給します。近畿圏で実績を持つプレサンスコーポレーションをグループに収め、エリアを広げてきました。5位のタカラレーベングループ (MIRARTHホールディングス、1,751戸) も地方に厚く、7位のあなぶきグループ (1,698戸) は四国・地方を地盤とします。

分譲専業・パワービルダー系は、総合不動産系のように賃貸資産を多く抱えず、用地を仕入れて分譲する回転型の事業が中心です。12位の飯田グループ (1,373戸) は一建設やアーネストワンなどを擁する戸建て分譲の最大手で、首都圏を中心にマンション分譲も手がけます。20位のアーバネットコーポレーション (1,025戸) のように、都心のコンパクトマンションや投資用に特化する事業者もあります。総合不動産系が都心の大規模・高価格帯に集中するのに対し、分譲専業系は価格帯やエリアの幅を広げて戸数を確保する傾向があります。

施工・住宅メーカー系 — 建設・住宅事業を母体とする供給

9位の長谷工グループ (1,587戸) は、分譲マンションの施工で大きなシェアを持つ建設会社です。他社のマンションを施工で請け負うことが事業の主軸で、自社ブランドの分譲も手がけます。施工を通じてマンション市場の動向を幅広く把握できる立場にあり、設計・施工から販売・管理までを一体で提供する体制を持ちます。

10位の大和ハウスグループ (1,581戸) は、戸建てや賃貸住宅、商業・物流施設まで手がける住宅・建設の大手で、分譲マンションはその一事業です。施工・住宅メーカー系は、建設や住宅で培った技術と全国の拠点網を背景に分譲します。新設の供給が縮小する局面では、施工受託やストックの改修など、新築分譲以外の事業の比重が問われます。

交通・その他事業系 — 沿線・グループ資産を背景とする分譲

本業の交通や保有資産を背景に分譲するグループも上位に入ります。15位の阪急阪神グループ (阪急阪神不動産、1,194戸) や18位のJR西日本グループ (1,084戸) は鉄道沿線、17位のNTT都市開発グループ (1,136戸) はグループの不動産事業、14位のオリックスグループ (大京・穴吹工務店、1,198戸) は大京のライオンズマンションを軸に供給します。電鉄系は近畿圏の沿線、その他は保有地の活用と一体で分譲を進めるのが特徴です。

8位の森トラストグループ (1,646戸) や13位の日鉄興和不動産グループ (1,255戸) のように、都心の大規模開発や法人系の不動産事業を背景とするグループもあります。これらのプレイヤーは、本業や親会社の資産・信用を生かして分譲に参入しており、用地確保や再開発で総合不動産系と競合しつつ、独自のエリアや顧客層で戸数を確保しています。

主要論点

なぜオープンハウスが供給戸数で首位なのか?

売主グループ別の供給戸数で首位のオープンハウスグループ (6,597戸) は、財閥系の総合不動産会社ではなく、戸建てと分譲マンションを一体で手がける分譲専業・パワービルダー系です。首位の背景には、都心の高価格帯に絞らず、エリアと価格帯の幅を広げて戸数を確保する事業モデルがあります。

オープンハウスは、用地を仕入れて分譲する回転型の事業を全国で展開し、近畿圏で実績を持つプレサンスコーポレーションをグループに収めてエリアを広げてきました。首都圏に集中する総合不動産系と異なり、地方や近畿圏にも厚く供給するため、供給戸数では総合系を上回ります。

ただし、供給戸数の多さは分譲事業の売上や利益の大きさと同じではありません。総合不動産系は1戸あたりの単価が高い都心物件に集中するため、戸数では分譲専業系に及ばなくても、分譲事業の収益規模では上位に立つ場合があります。供給戸数のランキングは「どれだけ多く供給したか」を示すもので、各社の収益構造とは分けて見る必要があります。

供給戸数のランキングは業界全体を表しているのか?

供給戸数のランキングは、グループ集計 (傘下会社を含む) で、上位グループの戸数を足し合わせても全国の発売総数にはなりません。分譲マンションは、上位グループに供給が集まる一方、多数の中堅・地域デベロッパーが残りを担う市場です。

首位のオープンハウスグループでも全国供給は6,597戸で、全国の発売戸数 (年間およそ6万戸) の一部にとどまります。地域ごとに地盤を持つ中堅デベロッパーや、特定の価格帯・エリアに特化する事業者が、全国各地で分譲を担っています。ランキングは大手グループの規模感を示すもので、市場全体の集中度を測るものではありません。

それでも、供給戸数の規模は事業者の競争力を左右します。用地の取得力、ブランド、販売網は、供給を継続するほど蓄積されます。用地費・建築費の上昇で事業のハードルが上がるなか、資金力とブランドを持つ大手グループと、エリアや価格帯で個性を出す中堅が併存するのが、分譲マンション市場の実態です。

供給戸数が縮小するなかでデベロッパーの競争はどう変わるのか?

新築分譲マンションの発売は6万戸割れの低水準で推移し、用地費・建築費の上昇で事業環境は厳しさを増しています。こうしたなかで、デベロッパーの競争は「戸数を追う」ことから「収益性と用地確保」へと重心が移りつつあります。

総合不動産系は、都心の大規模・高価格帯物件やタワーマンションに資源を集中し、1戸あたりの収益を高める方向です。用地の取得競争が激しくなるなか、再開発への参画や、賃貸・商業と一体の複合開発で用地を確保する動きが目立ちます。分譲専業・パワービルダー系は、エリアや価格帯の幅を生かして戸数を確保しつつ、仕入れの効率とコスト管理で利益を守ります。

供給が縮小する局面では、用地確保の力、建築費上昇を価格に転嫁できるブランド、販売のスピードが、各社の業績を分けます。施工・住宅メーカー系にとっては施工受託やストック改修、交通系にとっては沿線開発と、新築分譲以外の事業との組み合わせも競争力を左右します。

中期見通し

近未来1-2年

供給戸数の上位の顔ぶれは大きく変わらない見通しです。用地費・建築費の上昇で発売は低水準が続き、各社は都心の高価格帯やタワーマンションに資源を集中します。総合不動産系がブランド分譲で収益性を高める一方、分譲専業系はエリアと価格帯の幅で戸数を確保します。

中期3-5年

用地の取得競争が一段と激しくなり、再開発への参画や複合開発での用地確保が各社の戦略の軸になります。供給戸数より1戸あたりの収益を重視する流れが強まり、価格転嫁ができるブランドと、用地を継続的に仕込める資金力の差が、各社の業績を分けます。

長期5-10年

人口・世帯数の減少で新築需要の総量が頭打ちに向かうなか、新築分譲に加えてストックの建替え・再生が事業機会になります。用地確保と再開発の力を持つ大手グループと、特定のエリアや顧客層に特化する中堅が、それぞれの強みで併存する構図が続く可能性があります。

よくある質問

分譲マンションの供給戸数ランキングの1位はどこですか?
不動産経済研究所の2025年・売主グループ別供給戸数 (全国) では、オープンハウスグループが6,597戸で首位です。2位は野村不動産グループ3,190戸、3位は住友不動産グループ2,414戸、4位は三井不動産グループ2,350戸、5位はタカラレーベングループ (MIRARTH) 1,751戸です。グループ集計 (傘下会社を含む) の戸数です。
なぜ財閥系の三井・三菱地所が供給戸数では上位ではないのですか?
三井・三菱地所などの総合不動産系は、都心の高価格帯物件やタワーマンションに集中するため、供給戸数では戸建てと一体で全国に供給する分譲専業系を下回ることがあります。供給戸数は「どれだけ多く供給したか」を示すもので、1戸あたりの単価が高い都心物件に集中する総合系は、戸数より分譲事業の収益規模で上位に立つ場合があります。
供給戸数ランキングは業界全体の集中度を表していますか?
いいえ。ランキングはグループ集計で、上位グループの戸数を足し合わせても全国の発売総数にはなりません。首位のオープンハウスグループでも全国供給は6,597戸で、年間およそ6万戸の発売の一部です。地域ごとに地盤を持つ中堅・地域デベロッパーが全国各地で分譲を担っており、ランキングは大手グループの規模感を示すものです。
各社の連結売上はマンション分譲の規模を表していますか?
いいえ。総合不動産系の連結売上は、賃貸ビル・商業施設・マネジメントなどを含む全社の数字で、マンション分譲だけの規模ではありません。たとえば三井不動産の連結売上は約2.6兆円ですが、その多くは賃貸やマネジメントなどの事業です。
マンションデベロッパーにはどんな種類がありますか?
事業の成り立ちで、財閥・電鉄系でブランド分譲を手がける総合不動産系 (三井・三菱地所・住友・野村・東急ほか)、戸建てと一体で全国供給する分譲専業・パワービルダー系 (オープンハウス・タカラレーベンほか)、建設・住宅を母体とする施工・住宅メーカー系 (長谷工・大和ハウス)、沿線やグループ資産を背景とする交通・その他事業系 (JR西日本・NTT都市開発・オリックスほか) に分かれます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    不動産経済研究所 新築分譲マンション市場動向 売主グループ別供給戸数ランキング2025 (全国)
  2. 2.
    各社IR・有価証券報告書 (EDINET経由)
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