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分譲マンションの地域別市場|首都圏と地方の二極化と価格差【2026年版】

新築分譲マンションの市場は、地域によって大きく姿が異なります。2025年の発売戸数は首都圏が21,962戸(前年比-4.5%、1973年以降の最少)と縮小する一方、近畿圏は16,922戸(前年比+11.8%)と増加しました。価格をみると首都圏は平均9,182万円で初めて9,000万円台に乗り、東京23区は13,613万円に達した一方、近畿圏は5,328万円(8年連続の下落)と対照的です。本ページでは、発売戸数と価格の両面から、首都圏と地方の二極化の実態を整理します。

首都圏 発売戸数(2025年)
21,962
前年比-4.5%、1973年以降の最少を更新
出典: 不動産経済研究所 全国 新築分譲マンション市場動向
近畿圏 発売戸数(2025年)
16,922
前年比+11.8%、首都圏とは対照的に増加
出典: 不動産経済研究所 全国 新築分譲マンション市場動向
首都圏 平均価格(2025年)
9,182万円
前年比+17.4%、初めて9,000万円台
出典: 不動産経済研究所 全国 新築分譲マンション市場動向
東京23区 平均価格(2025年)
13,613万円
前年比+20.9%、近畿圏(5,328万円)の2倍超
出典: 不動産経済研究所 全国 新築分譲マンション市場動向

地域別の新築分譲マンション発売戸数(2025年、戸)

全国を10区分で比較。首都圏・近畿圏に供給が集まる一方、前年比はエリアで大きく分かれる
単位: 10 カテゴリ・合計 59,940
06,25012,50018,75025,00021,962首都圏16,922近畿圏6,603九州・沖縄6,137東海・中京圏2,448中国1,476首都圏以外の関東1,464四国1,247東北1,097北海道584北陸・山陰
出典: 不動産経済研究所 新築分譲マンション市場動向(全国・地域別、2025年)
カテゴリ首都圏近畿圏九州・沖縄東海・中京圏中国首都圏以外の関東四国東北北海道北陸・山陰
21,96216,9226,6036,1372,4481,4761,4641,2471,097584
シェア36.6%28.2%11.0%10.2%4.1%2.5%2.4%2.1%1.8%1.0%
読み解き

地域別の発売戸数は、首都圏21,962戸・近畿圏16,922戸が突出し、この2圏で全国の半分以上を占めます。次いで九州・沖縄(6,603戸)、東海・中京圏(6,137戸)が続きます。供給は大都市圏に集中する構図です。

前年比をみると、二極化がより鮮明です。首都圏は-4.5%と減少する一方、近畿圏は+11.8%、四国は+83.7%と大きく増えました。逆に東北は-36.1%、北海道(-19.5%)と減少した地域もあります。地方では年ごとの大型物件の有無で戸数が振れやすく、エリア間の動きの差が広がっています。

地域別の平均価格と㎡単価(2025年)

同じ新築分譲マンションでも、都心と地方で価格の水準は大きく異なる(東京23区は首都圏の一部)
全国
平均価格
6,556万円
㎡単価
104.5万円
首都圏
平均価格
9,182万円
㎡単価
139.2万円
└ 東京23区
首都圏の一部
平均価格
13,613万円
㎡単価
210.9万円
近畿圏
平均価格
5,328万円
㎡単価
95.3万円
読み解き

価格の地域差は供給の量以上に大きく開いています。首都圏の平均は9,182万円で初の9,000万円台、東京23区は13,613万円に達し、㎡単価でも210.9万円と全国(104.5万円)を大きく上回ります。用地費・建築費の上昇に加え、都心の底堅い需要が価格を押し上げています。

一方、近畿圏の平均は5,328万円で、首都圏のおよそ6割の水準にとどまり、平均価格は8年連続で下落しています。戸数では近畿圏が増加に転じても、価格の面では首都圏との差がむしろ広がっており、「価格が上がる都心」と「価格が落ち着く地方」の二極化を示します。価格がなぜ上がり続けるのか(用地費・建築費・タワーマンション化)のメカニズムは、価格動向のページで詳しく扱います。

主要論点

なぜ首都圏と近畿圏で供給の動きが逆になっているのか?

2025年の発売戸数は、首都圏が21,962戸で前年比-4.5%と1973年以降の最少を更新した一方、近畿圏は16,922戸で前年比+11.8%と増加しました。同じ大都市圏でも動きが分かれています。

首都圏では、用地費と建築費の上昇で採算の取れる用地の確保が難しくなり、デベロッパーが供給を絞る傾向が強まっています。価格が高騰するなかで、販売できる価格帯の物件を厳選する動きが、戸数の減少につながっています。一方の近畿圏は、価格が首都圏ほど上がっていないぶん、供給できる物件の幅が残されており、2025年は大型物件の供給もあって戸数が回復しました。

ただし近畿圏でも長期的には供給は縮小傾向にあり、2025年の増加が基調の転換を意味するとは限りません。両圏の違いは、価格の上昇度合いと用地確保のしやすさの差を反映しています。

東京23区の価格はなぜここまで突出しているのか?

2025年の平均価格は、東京23区が13,613万円(前年比+20.9%)と突出し、近畿圏(5,328万円)の2倍を超えます。㎡単価でみても東京23区は210.9万円で、全国の104.5万円を大きく上回ります。

背景には、都心の用地が限られるなかで需要が集中していることがあります。共働きで世帯収入の高い層や、資産として住宅を選ぶ層が都心の物件に向かい、限られた供給に需要が集まることで価格が押し上げられています。タワーマンションや大規模再開発の高価格帯物件が平均を引き上げる効果も働いています。

この結果、同じ首都圏のなかでも東京23区とその周辺で価格差が広がり、購入できる層が都心では一段と絞られています。価格の上昇が続く都心と、相対的に価格が落ち着く郊外・地方との二極化が進んでいます。

地方の市場は今後どうなるのか?

地方の発売戸数は、年ごとの振れが大きいのが特徴です。2025年は四国が前年比+83.7%と大きく伸びた一方、東北は-36.1%、北海道は-19.5%と減少しました。まとまった供給が出る年と出ない年で、戸数が大きく動きます。

地方では、人口の集まる中心市街地や再開発エリアに供給が絞られる傾向があります。人口減少と世帯数の頭打ちが需要の基調を抑えるなかで、立地の良い物件に供給と需要が集中し、それ以外のエリアでは新規供給が細る二極化が進む可能性があります。

価格の面でも、地方は首都圏のような大幅な上昇は見られにくく、エリアによる価格差は今後も残るとみられます。地域ごとの供給と価格の動きは、人口や所得、再開発の動向と密接に結びついています。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、首都圏で供給を絞り都心の高価格帯に集中する動きが続く見通しです。東京23区を中心に価格は高い水準で推移し、近畿圏や地方との価格差は当面残るとみられます。首都圏の発売戸数は低い水準で推移する可能性が高いです。

中期3-5年

中期では、大都市圏の都心部と、人口の集まる地方中心市街地に供給が一段と集中する見通しです。郊外や人口減少地域では新規供給が細り、「選ばれる立地」への集中が進みます。エリア間の供給・価格の差は、さらに広がることが考えられます。

長期

長期では、人口減少と世帯数の頭打ちが地域ごとの需要を左右します。都心の希少な立地は価格を保ちやすい一方、需要の細る地域では新築供給が成り立ちにくくなります。新築の地域差は、中古マンションやストックの活用の地域差とあわせて、住宅市場の二極化として続くとみられます。

よくある質問

首都圏と近畿圏で発売戸数はどう違いますか?
2025年の発売戸数は、首都圏が21,962戸(前年比-4.5%)で1973年以降の最少を更新した一方、近畿圏は16,922戸(前年比+11.8%)と増加しました。同じ大都市圏でも供給の動きが逆になっています。両圏で全国の半分以上を占めます。
東京23区のマンション価格はどれくらいですか?
2025年の東京23区の新築分譲マンションの平均価格は13,613万円(前年比+20.9%)でした。㎡単価は210.9万円です。首都圏全体の平均9,182万円、全国平均6,556万円を大きく上回り、近畿圏(5,328万円)の2倍を超える水準です。
首都圏のなかではどの都県で多く供給されていますか?
2025年の首都圏の都県別発売戸数は、東京都が10,813戸で最も多く、神奈川県4,918戸、埼玉県3,153戸、千葉県3,078戸が続きます。東京都が首都圏の供給の中心となっています。
近畿圏は価格も上がっているのですか?
いいえ。近畿圏の2025年の平均価格は5,328万円で、前年比-0.5%と8年連続の下落です。発売戸数は前年比+11.8%と増加しましたが、価格は首都圏のような上昇は見られず、首都圏との価格差はむしろ広がっています。
地域別市場のデータの出典は何ですか?
不動産経済研究所「新築分譲マンション市場動向」(全国・首都圏・近畿圏、2025年)が出典です。発売戸数の地域別10区分・都県別、地域別の平均価格・㎡単価を整理しています。発売は販売開始ベースの集計で、地域別の数字も同じ調査によるものです。

参考資料 / 一次ソース

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