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分譲マンションの市場規模|新築供給戸数の推移と着工との違い【2026年版】

日本の新築分譲マンションの発売戸数は、2025年に全国で59,940戸(前年比+0.8%)となり、2年連続で6万戸を下回る低い水準で推移しています。建築確認後の着工でみると、分譲マンションは89,888戸(前年比-12.2%)と3年連続で減少しました。発売は販売を始めた戸数、着工は工事を始めた戸数で、集計の取り方が異なります。新規供給が伸び悩むなかで価格は上昇が続いており、本ページでは発売戸数の推移・地域別の内訳・着工との違いを整理します。

新築発売戸数(全国、2025年)
59,940
前年比+0.8%、2年連続で6万戸割れ
出典: 不動産経済研究所 全国 新築分譲マンション市場動向
分譲マンション着工戸数(2025年)
89,888
前年比-12.2%、3年連続の減少(集計が発売と異なる)
出典: 国土交通省 建築着工統計調査
首都圏 発売戸数(2025年)
21,962
前年比-4.5%、1973年以降の最少を更新
出典: 不動産経済研究所 首都圏 新築分譲マンション市場動向
近畿圏 発売戸数(2025年)
16,922
前年比+11.8%、4年ぶりの増加
出典: 不動産経済研究所 近畿圏 新築分譲マンション市場動向

全国の新築分譲マンション発売戸数の推移(2016-2025年、戸)

首都圏・近畿圏・その他の地域の積み上げ。全国計は2018年の80,256戸から2025年の59,940戸へ、6万戸前後の低水準まで縮小
単位:
首都圏近畿圏その他
025,00050,00075,000100,00076,9931677,3631780,2561870,6601959,9072077,5522172,9672265,0622359,4672459,94025
出典: 不動産経済研究所 新築分譲マンション市場動向(全国・首都圏・近畿圏、2016-2025年)
年度2016201720182019202020212022202320242025
首都圏35,77235,89837,13231,23827,22833,63629,56926,87323,00321,962
近畿圏18,67619,56020,95818,04215,19518,95117,85815,38515,13716,922
その他22,54521,90522,16621,38017,48424,96525,54022,80421,32721,056
合計(76,99377,36380,25670,66059,90777,55272,96765,06259,46759,940
前年比+0.5%+3.7%-12.0%-15.2%+29.5%-5.9%-10.8%-8.6%+0.8%
読み解き

全国の発売戸数は、2016-2018年には8万戸前後(2018年80,256戸)でしたが、その後は減少傾向が続き、2020年に59,907戸へ落ち込みました。2021年に77,552戸へ戻したものの、その後は再び減少し、2024年59,467戸・2025年59,940戸と2年連続で6万戸を下回る水準となっています。

積み上げの内訳は首都圏・近畿圏・その他の3区分です。地域別では首都圏の減少が続く一方、近畿圏は2025年に増加するなど、エリアによって動きが分かれています。新規供給が伸び悩む構図が、長期的に続いていることがわかります。

このグラフに関連するトピック

地域別の新築分譲マンション発売戸数(2025年、戸)

全国計を構成する10地域区分。首都圏・近畿圏が供給の中心で、合計が全国計にあたる
項目発売戸数(戸)構成比前年比シェア
首都圏21,96236.6%-4.5%
近畿圏16,92228.2%+11.8%
東海・中京圏6,13710.2%-0.9%
北海道1,0971.8%-19.5%
東北1,2472.1%-36.1%
首都圏以外の関東1,4762.5%+8.9%
北陸・山陰5841.0%+38.4%
中国2,4484.1%+8.5%
四国1,4642.4%+83.7%
九州・沖縄6,60311.0%-7.0%
全国計59,940100.0%
読み解き

全国計59,940戸のうち、最も多いのは首都圏で21,962戸、次いで近畿圏16,922戸で、この2圏で全国の半分以上を占めます。首都圏は前年比-4.5%と減少が続く一方、近畿圏は+11.8%と増加しました。

その他の地域では、九州・沖縄(6,603戸)や東海・中京圏(6,137戸)が一定の供給を持ちます。四国(前年比+83.7%)のように前年から大きく増えた地域もありますが、戸数の規模としては首都圏・近畿圏が市場を主導しています。

発売戸数と着工戸数の違い(2025年)

同じ「供給」でも、販売開始ベースの発売と工事開始ベースの着工では集計が異なり、数字の水準もそろわない
発売戸数
2025年
59,940戸
前年比
+0.8%
集計の特徴
販売を始めた戸数(不動産経済研究所が調査)
着工戸数
2025年
89,888戸
前年比
-12.2%
集計の特徴
工事を始めた戸数(国土交通省の建築統計)
読み解き

発売戸数と着工戸数は、どちらも分譲マンションの「供給」を表しますが、集計の起点と対象範囲が異なります。発売は不動産経済研究所が販売を始めた時点で集計するのに対し、着工は国土交通省が工事を始めた時点で集計します。着工は分譲マンションの工事着手をもれなく数える統計に近い一方、発売は調査会社が販売物件を把握して集計するため、2025年の着工89,888戸が発売59,940戸を上回るように、着工のほうが数が大きくなります。両者の差には、着工後に販売時期を調整している住戸や、調査の対象に入りにくい小規模な物件などが含まれます。

このため2つの数字は単純に比べたり足し合わせたりするものではなく、それぞれが供給の異なる側面を示します。発売は実際に市場へ出てきた住戸の動き、着工はこれから供給される住戸の先行指標として読むのが基本です。いずれの見方でも、新規供給は低い水準にあります。

主要論点

なぜ新築分譲マンションの供給は低い水準が続いているのか?

全国の発売戸数は2025年に59,940戸で、2年連続の6万戸割れでした。かつて1994年には188,343戸の最多を記録しており、供給は長期的に縮小してきました。着工でみても、分譲マンションは2025年に89,888戸と3年連続で減少しています。

背景には供給側の費用の上昇があります。建築費は資材費と人件費の上昇で高止まりし、用地となる都市部の地価も上がっています。デベロッパーは採算の取れる価格でしか供給できないため、無理に戸数を増やしにくい状況が続いています。

供給が絞られることは、価格を下支えする面もあります。新規の住戸が限られるなかで都心の需要は底堅く、価格の上昇につながっています。供給の量と価格の動きは表裏一体で、量の低水準は当面続くとみられます。

発売戸数と着工戸数は何が違うのか?

分譲マンションの供給を測る代表的な数字に、発売戸数と着工戸数の2つがあります。発売戸数は不動産経済研究所が、住戸の販売を始めた時点で集計するもので、2025年は全国59,940戸でした。市場へ実際に出てきた住戸の動きを表します。

一方の着工戸数は、国土交通省が建築着工統計で、工事を始めた時点で集計するものです。2025年の分譲マンションは89,888戸でした。着工した住戸が完成して販売されるまでには時間差があるため、着工はこれから供給される住戸の先行指標として読まれます。

2つは対象や集計の起点が異なるため、数字の水準はそろわず、単純に比較したり合算したりはできません。市場規模を語るときは、どちらの見方の数字かを確認することが大切です。

地域によって供給の動きはどう違うのか?

2025年の発売戸数は、地域によって動きが分かれました。首都圏は21,962戸で前年比-4.5%と減少が続き、1973年以降の最少を更新しました。これに対し近畿圏は16,922戸で前年比+11.8%と増加しています。

首都圏・近畿圏の2圏で全国の半分以上を占め、市場の中心となっています。一方、四国や中国などその他の地域では、年によって戸数の振れが大きく、まとまった供給が出る年と出ない年の差が目立ちます。

地域ごとの供給の差は、人口や所得、再開発の動向を反映しています。エリア別の価格や個別の市場動向は、地域別市場のページで詳しく扱います。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、発売戸数が6万戸前後の低い水準で推移するとみられます。建築費や地価の上昇が続くなか、デベロッパーは採算を重視して供給量を絞る姿勢を続ける見通しです。着工も低水準が続けば、数年先の発売戸数を抑える要因となります。

中期3-5年

中期では、都心の大規模再開発が供給の一定割合を占める構図が続く見通しです。一方で、用地の取得競争や建築費の高止まりが、郊外や地方での供給を一段と難しくする可能性があります。地域による供給の差は、さらに広がることが考えられます。

長期

長期では、人口減少と世帯数の頭打ちが新築分譲マンションの需要の基調を決めます。新規供給の量は低い水準が定着する可能性が高く、既存ストックの活用や中古マンションへの需要シフトが、住宅の確保のなかで比重を増していくとみられます。

よくある質問

新築分譲マンションは年間どれくらい供給されていますか?
2025年の新築分譲マンションの発売戸数は、全国で59,940戸(前年比+0.8%)でした。年間の発売が6万戸を下回るのは2年連続で、低い水準が続いています。建築確認後の着工でみると、分譲マンションは89,888戸(前年比-12.2%)で3年連続の減少です。
発売戸数と着工戸数は何が違うのですか?
発売戸数は不動産経済研究所が住戸の販売を始めた時点で集計した戸数で、2025年は全国59,940戸です。着工戸数は国土交通省が工事を始めた時点で集計した戸数で、2025年の分譲マンションは89,888戸です。対象や集計の起点が異なるため数字の水準はそろわず、単純な比較や合算はできません。
首都圏と近畿圏ではどちらが多く供給されていますか?
2025年の発売戸数は、首都圏が21,962戸(前年比-4.5%)、近畿圏が16,922戸(前年比+11.8%)でした。首都圏は1973年以降の最少を更新する一方、近畿圏は増加しており、地域によって動きが分かれています。両圏で全国の半分以上を占めます。
なぜ供給戸数は減っているのですか?
建築費の高止まりと都市部の地価上昇により、デベロッパーが採算の取れる価格でしか供給できず、無理に戸数を増やしにくい状況が続いているためです。供給が絞られることは価格を下支えする面もあり、供給の量と価格の動きは表裏一体です。中長期では人口減少も需要の基調を抑える要因となります。
市場規模の出典は何ですか?
発売戸数は不動産経済研究所「新築分譲マンション市場動向」(全国・首都圏・近畿圏)、着工戸数は国土交通省「建築着工統計調査」が出典です。発売は販売開始ベース、着工は工事開始ベースで集計が異なるため、本ページでは別の系統として整理しています。

参考資料 / 一次ソース

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