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戸建住宅の構造・工法|木造が主流の構成と工法の特徴【2026年版】

戸建住宅は木造が主流です。持家(注文戸建の中核で大半が一戸建)の新設着工を構造別に見ると、2024年は木造が19.4万戸で全体の約89.0%を占め、鉄骨造が2.1万戸(約1割)と続きます。木造の比率は2011年の約83.0%から上昇しており、木造化が進んでいます。工法には在来軸組・枠組壁(ツーバイフォー)・鉄骨・プレハブなどがあり、メーカーごとに得意とする工法が分かれます。

持家の木造着工(2024年)
19.4万戸
持家(注文戸建の中核)の約89.0%が木造で、戸建の主流
出典: 国土交通省 建築着工統計調査
持家の鉄骨造着工(2024年)
2.1万戸
残りの約1割、大手ハウスメーカーの一部が採用
出典: 国土交通省 建築着工統計調査
持家の新設着工計(2024年)
21.8万戸
戸建注文の中核、木造+鉄骨+その他の合計
出典: 国土交通省 建築着工統計調査

持家の構造別 新設着工の推移 (2011-2024年、万戸)

木造が約89.0%を占め、木造化が進む(2011年 約83.0%から2024年 約89.0%へ)
単位: 万戸
木造鉄骨造その他
01020304030.61131.11235.51328.51428.41529.21628.41728.41828.91926.12028.62125.32222.42321.724
出典: 国土交通省 建築着工統計調査 (新設住宅着工 利用関係別×構造別、持家)
年度20112012201320142015201620172018201920202021202220232024
木造万戸25.4025.903024.1024.1024.9024.3024.402522.8025.1022.1019.8019.40
鉄骨造万戸4.704.604.903.903.803.903.703.603.5033.202.802.302.10
その他万戸0.500.600.600.500.500.400.400.400.400.300.300.400.300.20
合計(万戸30.6031.1035.5028.5028.4029.2028.4028.4028.9026.1028.6025.3022.4021.70
前年比+1.6%+14.1%-19.7%-0.4%+2.8%-2.7%+0.0%+1.8%-9.7%+9.6%-11.5%-11.5%-3.1%
読み解き

持家(注文戸建の中核)の新設着工を構造別に見ると、木造が一貫して大半を占めています。2024年は木造19.4万戸(約89.0%)、鉄骨造2.1万戸(約1割)で、鉄筋コンクリート造などその他はわずかです。持家全体の着工は減少が続いていますが、構造別の構成では木造の比重が高まっています。

木造の比率は2011年の約83.0%から2024年の約89.0%へと上昇しました。背景には、木造の設計の自由度やコスト、木材活用の政策的な後押しがあります。鉄骨造は大空間や耐久性を求める層に支持され、大手ハウスメーカーの一部が採用していますが、戸数では木造が圧倒的です。このグラフは持家の構造別で、分譲住宅は一戸建と共同住宅(マンション)が混在するため含めていません。

主な構造・工法の特徴

木造(在来軸組工法)
特徴
柱と梁で骨組みを作る伝統的な工法。設計の自由度が高く、増改築もしやすい
主な採用
多くの工務店・木造系メーカー
木造(枠組壁工法・2×4)
特徴
規格化された木材の枠と面で支える工法。耐震性・気密性に強み
主な採用
三井ホームなど
鉄骨造
特徴
鉄骨を構造に使う工法。大空間や耐久性に強み、大手ハウスメーカーが採用
主な採用
大和ハウス・積水ハウスなど
鉄筋コンクリート造(RC)
特徴
コンクリートと鉄筋による工法。耐火・耐久に優れるがコストは高め、戸建では少数
主な採用
一部の高級注文住宅
プレハブ住宅
特徴
部材を工場で生産し現場で組み立てる。品質が安定し工期が短い(木造・鉄骨に跨る)
主な採用
プレハブ系メーカー
読み解き

戸建の構造・工法は、大きく木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造に分かれ、木造はさらに在来軸組工法と枠組壁工法(ツーバイフォー)に分かれます。在来軸組は柱と梁で骨組みを作る伝統的な工法で、設計の自由度が高く増改築もしやすいため、多くの工務店や木造系メーカーが採用しています。枠組壁工法は規格化された木材の枠と面で支え、耐震性や気密性に強みがあります。

鉄骨造は大空間や耐久性に強く、大和ハウス工業や積水ハウスなどの大手ハウスメーカーが採用しています。鉄筋コンクリート造は耐火・耐久に優れますが、戸建ではコストが高く少数です。プレハブ住宅は部材を工場で生産して現場で組み立てる方式で、品質が安定し工期が短い特徴があり、木造・鉄骨の両方に跨ります。プレハブ建築協会によると、プレハブ住宅の比率は約12.6%(戸建以外を含む)です。工法の選択は、求める性能やデザイン、コスト、メーカーの得意分野によって変わります。

主要論点

なぜ戸建では木造が主流なのか?

戸建で木造が主流なのは、コスト・設計の自由度・木材活用の政策といった要因が重なっているためです。持家の木造比率は約89.0%(2024年)で、しかも2011年の約83.0%から上昇しています。

木造は、鉄骨や鉄筋コンクリートに比べて建築費を抑えやすく、在来軸組工法では間取りの自由度が高い利点があります。日本では木造住宅の歴史が長く、施工できる工務店や職人が全国に多いことも、木造が選ばれる背景です。

近年は、木材の活用を促す政策も木造化を後押ししています。住宅の高性能化(断熱・省エネ)も、木造の枠組壁工法などで対応が進んでいます。鉄骨造は大空間や耐久性を求める層に根強く支持されていますが、戸数の面では木造の優位が続く見通しです。

木造と鉄骨はどう使い分けられているか?

木造と鉄骨は、求める性能・デザイン・メーカーの得意分野で使い分けられています。持家の戸数では木造が約89.0%、鉄骨造が約1割です。木造は設計の自由度やコスト、木のぬくもりに強みがあり、多くの工務店や住友林業のような木造系メーカーが手がけます。

鉄骨造は、大空間や柱の少ない間取り、耐久性に強みがあり、大和ハウス工業や積水ハウスなどの大手ハウスメーカーが工業化住宅として採用しています。鉄骨は規格化・量産に向き、品質の安定や工期の短縮といったプレハブの利点とも組み合わせやすい構造です。

どちらが優れているということはなく、求める住まいの性格によって選択が分かれます。同じ大手でも、積水ハウスのように鉄骨と木造の両方の商品を持つ会社もあり、顧客の幅広いニーズに応えています。

住宅の高性能化は工法にどう影響するか?

住宅の高性能化は、工法の選択や仕様に影響しています。ZEHや長期優良住宅といった高性能化が進むなかで、断熱・気密の性能を確保しやすい工法や仕様が重視されるようになっています。

木造では、枠組壁工法(ツーバイフォー)が面で支える構造から気密性に強みを持つほか、在来軸組でも断熱材や高性能サッシの採用で性能を高めています。プレハブは工場生産による品質の安定で、一定の性能を確保しやすい利点があります。2025年4月の省エネ基準の適合義務化もあり、どの工法でも一定の性能が求められるようになりました。

高性能化は建築費を押し上げる要因でもあり、工法ごとにコストと性能のバランスをどう取るかが課題です。木造の主流は変わらない見通しですが、性能向上への対応が各工法・各メーカーの競争軸になっています。住宅性能の詳細は関連ページで扱います。

中期見通し

近未来1-2年

木造の主流は続く見通しです。木材活用の政策や、木造での高性能化の進展が木造化を支えます。省エネ基準の適合義務化への対応で、どの工法でも断熱・気密の仕様が標準化していきます。

中期3-5年

木造の高性能化と、プレハブ・規格化による品質の安定・工期短縮が進みます。木造系メーカーは性能と設計自由度で、鉄骨系メーカーは大空間と耐久性で、それぞれの強みを深掘りします。中大規模木造の技術も住宅周辺に波及する可能性があります。

長期5-10年

脱炭素や木材活用の流れのなかで、木造の優位は長期的にも続く見通しです。一方で、職人の不足を背景に、工場生産(プレハブ)や規格化による省力化が一段と重要になります。工法の選択は、性能・コストに加え、施工の担い手をどう確保するかという観点も強まります。

よくある質問

戸建住宅で木造の比率はどれくらいですか?
国土交通省の建築着工統計によると、持家(注文戸建の中核で大半が一戸建)の新設着工のうち、2024年は木造が19.4万戸で全体の約89.0%を占めます。鉄骨造が約1割、鉄筋コンクリート造などはわずかです。木造の比率は2011年の約83.0%から上昇しており、戸建の木造化が進んでいます。
在来工法とツーバイフォーの違いは何ですか?
在来軸組工法は、柱と梁で骨組みを作る日本の伝統的な木造工法で、設計の自由度が高く増改築もしやすい特徴があります。枠組壁工法(ツーバイフォー)は、規格化された木材の枠と構造用合板の面で支える工法で、耐震性や気密性に強みがあります。三井ホームなどがツーバイフォーの代表格です。どちらも木造ですが、構造の支え方が異なります。
木造と鉄骨はどちらがよいですか?
どちらが優れているということはなく、求める住まいの性格によります。木造は設計の自由度やコスト、木のぬくもりに強みがあり、戸数では約9割を占めます。鉄骨造は大空間や柱の少ない間取り、耐久性に強みがあり、大手ハウスメーカーが採用しています。積水ハウスのように両方の商品を持つ会社もあります。性能・デザイン・予算で選択が分かれます。
プレハブ住宅とは何ですか?
プレハブ住宅は、柱や壁などの部材を工場で生産し、現場で組み立てる住宅です。工場生産により品質が安定し、工期が短い特徴があります。木造・鉄骨の両方の構造で用いられ、大和ハウス工業や積水ハウスなどの工業化住宅が代表例です。プレハブ建築協会によると、プレハブ住宅の比率は約12.6%(戸建以外を含む)です。
なぜ戸建で木造化が進んでいるのですか?
コストや設計の自由度に加え、木材の活用を促す政策が木造化を後押ししています。持家の木造比率は2011年の約83.0%から2024年の約89.0%へ上昇しました。木造は建築費を抑えやすく、施工できる工務店や職人が全国に多いことも背景です。住宅の高性能化も木造の工法で対応が進んでいます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    国土交通省 建築着工統計調査 (利用関係別×構造別)
  2. 2.
    プレハブ建築協会
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