総合デベロッパーにとって、証券化はどんな収益モデルなのか?
総合デベロッパーは、自社で開発・保有した不動産をリートや私募ファンドに売却して組み入れることで、保有のリスクと資金の固定を切り離しながら、開発に投じた資金を回収します。これがオフバランス化(自社のバランスシートから資産を外すこと)です。回収した資金は次の開発に回せるため、保有を続けるよりも資本効率が高まります。
さらに、グループの資産運用会社がリートの運用を受託することで、運用資産の規模に応じた運用報酬という安定した手数料収益を得ます。賃料収入のように物件を保有し続ける必要がなく、市況に左右されにくい収益源です。保有(賃料)、回転(分譲)に続く第三の柱として、各社が育てています。
この証券化・運用の事業は、保有を厚くする保有型のデベロッパーにとっては保有資産の一部を市場へ循環させる手段に、開発を回す回転型にとっては開発資金の回収先になります。事業構成のどこに軸足を置くかにかかわらず、証券化市場は総合デベロッパーの収益を支える共通の基盤になっています。