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ファストフードの市場規模|業態別の構成と物価高下の堅調な拡大【2026年版】

ファストフードの市場規模は、民間調査で2024年に4兆765億円(前年比106.4%)となる見込みで、2023年の3兆8,308億円から拡大が続いています。業態別ではハンバーガーが1兆418億円と最も大きく、牛丼・ラーメン・回転寿司が続きます。これが属する外食産業全体は2023年に24兆1,512億円です。市場規模の絶対額(民間調査)・外食全体(財団)・業態別の前年比(日本フードサービス協会)は調査の対象が異なるため、ここでは別々に整理します。市場規模の推移・業態別の構成・物価高下の動向まで順に見ていきます。

ファストフード市場規模(2024年見込)
4.1兆円
40,765億円、前年比106.4%(民間推計)
出典: 富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」
ファストフード市場規模(2023年実績)
3.8兆円
38,308億円
出典: 富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」
前年比(2024年見込)
+6.4%
2023年から2024年見込のファストフード市場の伸び
出典: 富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」
ハンバーガー市場規模(2024年見込)
1.0兆円
10,418億円で1兆円を突破、業態別で最大
出典: 富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」

ファストフード市場規模の推移(2023-2024年、億円)

民間調査によるファストフード市場の絶対額。2023年実績3兆8,308億円、2024年は見込で4兆765億円
単位: 億円
012,50025,00037,50050,00038,3082340,76524
出典: 富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」(2024年は見込)
年度20232024
ファストフード市場規模億円38,30840,765
読み解き

民間調査によると、ファストフードの市場規模は2023年の3兆8,308億円から、2024年は4兆765億円(前年比106.4%)へ拡大する見込みです。価格改定による客単価の上昇と、イートイン需要の回復が拡大の背景にあります。

ここでの市場規模は、ハンバーガー・牛丼・ラーメン・回転寿司などを含む民間調査のファストフード括りの絶対額です。外食全体の規模(財団推計)や、業態別の前年比(日本フードサービス協会)とは集計の対象が異なるため、後の節でそれぞれ分けて扱います。

このグラフに関連するトピック

業態別の市場規模(億円)と前年比

注目4業態の個別の絶対額。4業態の合計はファストフード全体の約7割(残りはチキン等、本表には含まない)
ハンバーガー
2023年実績
9,811
2024年見込
10,418
前年比
106.2%
回転寿司
2023年実績
7,829
2024年見込
8,261
前年比
105.5%
牛丼
2023年実績
5,016
2024年見込
5,530
前年比
110.2%
ラーメン
2023年実績
4,600
2024年見込
4,870
前年比
105.9%
読み解き

ハンバーガーは2023年の9,811億円から2024年見込で1兆418億円へ拡大し、1兆円を突破する見込みです。回転寿司・牛丼・ラーメンも前年を上回って推移しています。

この表は注目される主要4業態の個別の絶対額で、4業態の合計(2023年で2兆7,256億円)はファストフード全体(3兆8,308億円)の約7割にあたります。残りの約3割はチキンやドーナツなどの業態で、本表には含めていません。各業態の構成比ではなく、それぞれの市場の大きさとして読んでください。

ファストフード業態の売上前年比の推移(1994-2025年、%)

日本フードサービス協会の会員社全店ベース(前年=100)。富士経済の市場規模(絶対額)とは別の調査・別の指標
単位: %
0.037.575.0112.5150.09495000510152025
出典: 日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」(会員社全店、年間結果)
年度19941995199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010201120122013201420152016201720182019202020212022202320242025
売上前年比%103.90101.80100.90100.2099.90100.60101.20102.80101.2099.10100.60102.60104107.50103.70102.50102.1099.90101.1099.5097.9097.40106104.60103.30103.4096.40104.80107.90110.40108.10107.50
読み解き

日本フードサービス協会の会員社全店データでみると、ファストフード業態の売上は長期にわたって前年比100%前後で推移し、おおむね底堅く伸びてきました。2025年は前年比107.5%で、業態別では洋風(ハンバーガー等)107.6%、和風(牛丼等)109.8%、麺類108.9%と、主要な区分がそろって前年を上回りました。

新型コロナの2020年は売上が前年比96.4%と一時的に落ち込みましたが、客数が88.2%まで減る一方、客単価は109.2%へ上昇しました。テイクアウトやまとめ買いで一人あたりの単価が上がり、ファストフードが外食のなかで相対的に底堅かったことがわかります。なお、これは前年比(会員社調査)であり、富士経済の市場規模(絶対額)とは調査も指標も異なります。

提供形態別の構成比(2023年、%)

ファストフード全体を提供形態で分けた構成比(合計100%)。業態別の市場規模とは別の軸
イートイン
構成比
61%
テイクアウト
構成比
33%
デリバリー
構成比
6%
読み解き

提供形態でみると、2023年はイートインが61%、テイクアウトが33%、デリバリーが6%で、店内での飲食を中心にテイクアウトが需要を支える構造です。

時間帯でみると、ランチが47%と最も大きく、ディナー32%、午後などのアイドルタイム15%、朝食6%が続きます。昼食の利用が中心で、テイクアウトや軽食需要が幅広い時間帯を支えています。これらは提供形態・時間帯それぞれでファストフード全体を100%に分けた構成比で、前出の業態別(市場規模の絶対額)とは別の軸の数字です。

主要論点

「ファストフード市場の規模」はどの数字を見ればよいのか?

ファストフードの市場規模には、対象の異なる複数の数字があり、混同しやすいので注意が必要です。本ページで中心に扱うのは、民間調査によるファストフード業態の絶対額(2024年見込4兆765億円)です。ハンバーガー・牛丼・ラーメン・回転寿司などを含む括りで、業態別の内訳までわかります。

一方、外食産業全体の絶対額(2023年24兆1,512億円)は財団の推計で、ファストフードを含む外食全体の規模です。さらに、業態別の前年比は日本フードサービス協会の会員社調査によるもので、絶対額ではなく前年からの伸びを示します。

この3つは集計の対象(調査の範囲や会員社の有無)が異なるため、単純に足したり比べたりはできません。市場規模を引用するときは、それが「ファストフード業態か外食全体か」「絶対額か前年比か」を確認することが前提になります。

どの業態が大きく、どこが伸びているのか?

業態別の市場規模(2024年見込)では、ハンバーガーが1兆418億円と最も大きく、回転寿司8,261億円、牛丼5,530億円、ラーメン4,870億円が続きます。ハンバーガーは1兆円を超え、業態別では頭ひとつ抜けた規模です。

ただし、これら4業態の合計はファストフード全体の約7割にとどまり、残りはチキンやドーナツなどの業態です。4業態だけでファストフード全体を語れない点には注意が必要です。

伸びの面では、日本フードサービス協会の会員社調査で2025年の売上が前年比107.5%となり、洋風(ハンバーガー等)107.6%、和風(牛丼等)109.8%、麺類108.9%と主要区分がそろって前年を上回りました。規模の大きさと伸びの勢いは、業態によって少しずつ異なります。

物価高のなかで、ファストフードは堅調を保てるのか?

ファストフードは、物価高が続くなかでも相対的な値ごろ感から底堅い需要を保っています。日本フードサービス協会の会員社データでは、新型コロナの2020年に売上が前年比96.4%まで落ち込みましたが、客単価は109.2%へ上昇しており、テイクアウトやまとめ買いで底堅さを示しました。

足元では、価格改定による客単価の上昇が売上の拡大を支えています。提供形態でみると、2023年はイートインが61%、テイクアウトが33%で、店内飲食と持ち帰りの両面で需要を取り込んでいます。

論点は、値上げをどこまで需要を保ったまま続けられるかです。客単価の上昇に客数がついてこられるか、値ごろ感をどう維持するかが、各業態・各チェーンの分かれ目になります。背景には食の外部化の進展があり、食料への支出に占める外食の割合を示す外食率は2023年に30.3%、これに持ち帰りや弁当・惣菜などの中食を加えた食の外部化率は39.9%まで高まっています。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、価格改定による客単価の上昇が市場規模を支える構図が続くとみられます。民間調査ではファストフード市場が2024年に4兆765億円へ拡大する見込みで、ハンバーガーの1兆円突破に象徴されるように、主要業態の拡大が続いています。一方で、値上げに対する客数の反応が業態ごとの伸びを左右します。

中期3-5年

中期では、業態ごとの差が広がる可能性があります。ハンバーガーや回転寿司のように規模の大きい業態が市場をけん引する一方、人口減少を背景に客数の大幅な増加は見込みにくく、客単価の上昇と省人化による収益改善が成長の軸になります。市場規模の数字を読む際は、ファストフード業態(民間調査)・外食全体(財団)・前年比(日本フードサービス協会)の区別が前提となります。

長期

長期では、食の外部化の進展(外食率30.3%・食の外部化率39.9%)が需要の基調を支えます。値上げによる単価上昇には限界があり、テイクアウトやデリバリー、海外展開などで成長を確保する動きが続く見通しです。

よくある質問

ファストフードの市場規模はどのくらいですか?
民間調査では、ファストフードの市場規模は2024年に4兆765億円(前年比106.4%)となる見込みで、2023年の3兆8,308億円から拡大しています(富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」)。業態別ではハンバーガーが1兆418億円で最大です。これが属する外食産業全体は2023年に24兆1,512億円です。
業態別の市場規模はどのくらいですか?
2024年見込で、ハンバーガーが1兆418億円、回転寿司が8,261億円、牛丼が5,530億円、ラーメンが4,870億円です(富士経済)。これら4業態の合計はファストフード全体の約7割で、残りはチキンやドーナツなどの業態です。4業態を足してもファストフード全体にはならない点に注意してください。
ファストフード市場・外食全体・前年比の数字は何が違いますか?
ファストフード市場の絶対額(2024年見込4兆765億円)は民間調査、外食産業全体の絶対額(2023年24兆1,512億円)は財団の推計、業態別の前年比(2025年売上107.5%など)は日本フードサービス協会の会員社調査によるものです。3つは集計の対象が異なるため、単純に足したり比べたりはできません。本ページでは別々の数字として扱っています。
ファストフードはどんな提供形態が多いですか?
2023年の提供形態の構成比は、イートインが61%、テイクアウトが33%、デリバリーが6%です(富士経済)。店内での飲食を中心に、テイクアウトが需要を支える構造です。時間帯ではランチが47%と最も大きく、昼食の利用が中心です。
市場規模の出典は何ですか?
ファストフード市場の絶対額・業態別・提供形態は富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」、外食産業全体の規模は食の安全・安心財団「外食産業市場規模推計」、業態別の前年比は日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」が出典です。いずれも集計範囲が異なるため、本ページでは別の系列として整理しています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    富士経済「外食産業マーケティング便覧2024 No.1」
  2. 2.
    食の安全・安心財団「外食産業市場規模推計」令和4・5年版
  3. 3.
    日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」(会員社全店、年間結果)
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