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ラーメンの市場規模|推移と店舗構造【2026年版】

ラーメン店市場は2024年度に7,900億円となり、10年前の約1.6倍に拡大して過去最高を更新しました(帝国データバンク)。全国のラーメン店は2016年時点で約1万8,000店にのぼり、その約6割を個人経営が占める分散した市場に、上位50社が6,200店まで店舗網を広げています。需要も回復し、1世帯あたりの中華そば(外食)支出は2024年に8,663円とコロナ前を上回りました。市場規模の数字は集計範囲によって幅があり、推移・店舗構造・需要・複数指標の違いまで順に整理します。

ラーメン店市場(2024年度)
7,900億円
10年前の約1.6倍、過去最高を更新
出典: 帝国データバンク「全国ラーメン店市場 動向調査(2024年度)」
全国のラーメン店数(2016年)
18,041
経済センサス、約6割が個人経営
出典: 総務省・経済産業省「経済センサス‐活動調査」2016年
ラーメン店の従業者数(2016年)
123,923
1店あたりの規模は小さい
出典: 総務省・経済産業省「経済センサス‐活動調査」2016年
中華そば(外食)支出(2024年)
8,663
1世帯当たり年間、コロナ前2019年(7,200円)を上回る
出典: 総務省「家計調査」(二人以上の世帯)

ラーメン店市場規模の推移(2014・2024年度、億円)

2014年度の5,066億円から2024年度に7,900億円へ、10年で約1.6倍に拡大し過去最高を更新
読み解き

ラーメン店市場は、2014年度の5,066億円から2024年度に7,900億円へと、10年で約1.6倍に拡大しました。集計が可能な2010年度以降で最高の水準です。市場を押し上げているのは、家系・二郎系などのチェーンの積極的な出店で、上位50社の合計店舗数も10年で約1,200店増えて6,200店となり、初めて6,000店を超えました。

この市場規模は、全国のチェーンや「ラーメン専業」を展開する企業に加え、ご当地ラーメンやラーメンを中心とした中華料理店を対象に集計したものです。原材料費の高騰が続くなかでも、効率的な経営で店舗網を広げるチェーンが市場全体を拡大させています。

このグラフに関連するトピック

中華そば(外食)の1世帯当たり年間支出の推移(2000-2024年、円)

コロナ前の2019年7,200円から2020年に5,565円まで落ち込み、2024年に8,663円とコロナ前を上回る水準まで回復
読み解き

1世帯あたりの中華そば(外食)への年間支出は、外食でラーメンにどれだけ支出したかを示す需要側の目安です。2000年代は5,000円台で推移していましたが、2010年代後半に上昇し、コロナ前の2019年に7,200円となりました。新型コロナの影響で2020年に5,565円まで落ち込んだ後、回復が続き、2024年には8,663円とコロナ前を上回る水準まで戻っています。

近年の支出の伸びには、来店の回復に加えて1杯あたりの価格の上昇も含まれます。日本フードサービス協会の調査でも、ラーメンを含む麺類業態の2025年の売上は前年比108.9%と前年を上回っており、需要の回復が続いていることがうかがえます。

ラーメン店の経営組織別の店舗数(2016年、店)

全国のラーメン店を個人経営と法人に分けた内訳。個人経営が約6割を占める分散した市場
読み解き

全国のラーメン店18,041店(2016年)を経営組織別にみると、個人経営が10,639店(約59.0%)、法人が7,401店(約41.0%)です(このほか法人でない団体が1店)。店舗数では個人経営が過半を占め、ラーメンが個人店中心の分散した市場であることを示しています。

ただし、従業者数でみると関係は逆転します。法人が運営する店は1店あたりの規模が大きく、複数店を展開するチェーンを含むため、全体の従業者約12万4,000人の多くを法人の店が占めます。個人店の数の多さと、規模で上回る法人・チェーンが併存しているのが、この業態の構造です。

主要論点

ラーメン市場はなぜ10年で1.6倍に拡大したのか?

ラーメン店市場は、2014年度の5,066億円から2024年度に7,900億円へと約1.6倍に拡大しました。背景にあるのが、チェーンの積極的な出店です。上位50社の合計店舗数は10年で約1,200店増え、6,200店となりました。

拡大には、来店需要の回復と1杯あたりの価格の上昇の両方が寄与しています。1世帯あたりの中華そば(外食)支出は2024年に8,663円とコロナ前を上回り、需要が戻っています。一方で、原材料費の高騰を受けた値上げも進んでおり、客単価の上昇が市場金額を押し上げる面もあります。

つまり、市場の拡大は店舗網の拡大・来店の回復・値上げが重なった結果です。原材料費の高騰で個人店の淘汰が進むなかでも、効率的な経営で出店を続けるチェーンが、市場全体を成長させてきました。

個人店中心の分散した市場で、チェーンはどう位置づくのか?

ラーメンは、全国に約1万8,000店があり、その約6割を個人経営が占める分散した市場です(2016年)。少数の企業が市場を占めているわけではなく、無数の個人店のなかに上場チェーンが店舗網を広げる構造になっています。

チェーンの位置づけは、店舗数では上位50社で6,200店と全体の一部にとどまりますが、出店のペースは速く、上位3社の売上はこの調査が対象とする市場全体の約25%を占めるとされます(2023年度、帝国データバンク)。味を安定させ人手を抑えるセントラルキッチンや、運営を支援するプロデュース店の仕組みが、こうした拡大を支えています。

個人店が味の多様性を支え、チェーンが効率と規模で店舗網を広げる——この両者が併存しながら、原材料費の高騰のなかで淘汰と再編が進んでいるのが、現在のラーメン業界です。

ラーメンの「市場規模」に複数の数字があるのはなぜか?

ラーメンの市場規模として示される数字には複数あり、何を対象に集計したかで幅があります。チェーンや専業企業を中心に集計した調査では2024年度に7,900億円、外食のラーメン業態に絞った別の民間推計では2024年に約4,870億円、個人店を含む全店を集計した経済センサスでは2016年時点で約6,019億円です。

これらは対象とする範囲が異なります。チェーン・専業中心の調査はご当地ラーメンやラーメン中心の中華料理店も含む一方、外食業態に絞った推計は範囲がより狭く、経済センサスは個人店を含む全店をもれなく集計しています。集計の年も2024年度・2024年・2016年と異なります。

そのため、これらの数字を単純に比べたり足したりはできません。ラーメンの市場規模を引用するときは、それが「どの範囲を対象にした、いつの数字か」を確認することが前提になります。

中期見通し

近未来1-2年

2025-2026年は、チェーンの出店と値上げによる客単価上昇が市場を支えるとみられます。ラーメンを含む麺類業態の売上は2025年に前年比108.9%と前年を上回って推移しており、需要の回復は続いています。一方で原材料費の高騰が続くなか、値上げに対する客足の反応が市場の伸びを左右します。

中期3-5年

中期では、個人店の淘汰とチェーンへの集約が市場の構造を変えていく見通しです。原材料費や人件費の上昇に耐えにくい個人店の退出が続く一方、効率的な経営で出店を進めるチェーンが店舗網と売上を伸ばし、上位への集中が緩やかに進むとみられます。

長期

長期では、人口減少が国内の外食需要の基調を決めます。値上げによる市場金額の拡大には限界があり、セントラルキッチンによる効率化や、一風堂・一蘭などにみられる海外展開が、成長を確保する手段となります。市場規模の数字を読む際は、集計範囲(チェーン中心か全店か)と集計年を確認することが前提となります。

よくある質問

ラーメンの市場規模はどのくらいですか?
チェーンや専業企業を中心に集計した調査では、ラーメン店市場は2024年度に7,900億円となり、10年前の約1.6倍に拡大して過去最高を更新しました(帝国データバンク)。ご当地ラーメンやラーメンを中心とした中華料理店も含む数字です。集計範囲の異なる別の推計もあり、外食のラーメン業態に絞ると2024年に約4,870億円、個人店を含む全店では2016年時点で約6,019億円です。
全国にラーメン店は何店ありますか?
経済センサスによると、全国のラーメン店は2016年時点で18,041店あります。このうち個人経営が10,639店(約59.0%)、法人が7,401店です。従業者数は約12万4,000人で、1店あたりの規模が小さく、個人店が大多数を占める分散した市場です。これはラーメン店として集計された数で、ラーメンも提供する中華料理店などは別に分類されています。
なぜ市場規模の数字が複数あるのですか?
何を対象に集計したかで範囲が異なるためです。チェーン・専業企業を中心に集計した調査では2024年度に7,900億円、外食のラーメン業態に絞った推計では2024年に約4,870億円、個人店を含む全店を集計した経済センサスでは2016年時点で約6,019億円です。対象範囲も集計年も異なるため、単純な比較や合算はできません。
店舗数のデータは2016年ですが、もっと新しい数字はありますか?
ラーメン店だけを取り出して集計できる最新の調査は、2016年の経済センサスです。その後の調査は、より大きな「専門料理店」などの区分までしか公表されておらず、ラーメン店単独の最新の店舗数としては2016年の約1万8,000店が基準になります。チェーンの直近の動きは、上位50社の店舗数(2024年度末6,200店)や各社の開示で補うことができます。
中華そば(外食)への支出は増えていますか?
1世帯あたりの中華そば(外食)への年間支出は、2024年に8,663円で、コロナ前の2019年(7,200円)を上回っています(家計調査、二人以上の世帯)。新型コロナで2020年に5,565円まで落ち込んだ後、来店需要の回復と1杯あたりの価格の上昇を背景に、支出は増加が続いています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    帝国データバンク「全国ラーメン店市場 動向調査(2024年度)」(2025年7月)
  2. 2.
    総務省・経済産業省「経済センサス‐活動調査」(2016年)
  3. 3.
    総務省「家計調査」(中華そば〔外食〕、二人以上の世帯、2000-2024年)
  4. 4.
    富士経済「外食産業マーケティング便覧」(外食ラーメン業態)
  5. 5.
    日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」(麺類業態)
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