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中食(惣菜)市場の規模|業態・品目別の内訳と推移【2026年版】

日本の中食(惣菜)市場は、日本惣菜協会の集計で2025年に11兆7,075億円(前年比+3.7%)となり、過去最高を更新しました。新型コロナの影響で2020年に9兆8,195億円へ一時減少した後も拡大を続けています。販路はコンビニが構成比30.8%で最大ですが、食料品スーパーや惣菜専門店が市場を牽引し、品目では弁当・おにぎりなどの米飯類が約44%を占めます。市場規模の推移・業態別の構成・品目別の内訳・集計範囲による違いまで順に整理します。

中食(惣菜)市場の規模(2025年)
11.7兆円
117,075億円、前年比+3.7%で過去最高
出典: 日本惣菜協会「惣菜白書」(2025年市場規模)
前年比(2025年)
+3.7%
2024年から2025年の中食(惣菜)市場の伸び
出典: 日本惣菜協会「惣菜白書」(2025年市場規模)
コロナ禍の底(2020年)
9.8兆円
98,195億円、前年比95.2%へ一時縮小
出典: 日本惣菜協会「惣菜白書」(業態別市場、2019-2025年)
コンビニの構成比(2025年)
30.8%
36,044億円、販路別で最大も伸びは緩やか
出典: 日本惣菜協会「惣菜白書」(業態別市場、2025年)

中食(惣菜)市場の業態別推移(2019-2025年、億円)

どの販路で売られているか。コンビニ・食料品スーパー・惣菜専門店・総合スーパー・百貨店の積み上げ。2020年の9兆8,195億円を底に回復し、2025年に11兆7,075億円まで拡大
単位: 億円
コンビニエンスストア食料品スーパー惣菜専門店総合スーパー百貨店
037,50075,000112,500150,000103,2011998,19520101,14921104,65222109,82823112,88124117,07425
出典: 日本惣菜協会「惣菜白書」(業態別市場、2019-2025年。2020年は2021年版、2021年は2024年版、他は2026年版ダイジェスト)
年度2019202020212022202320242025
コンビニエンスストア億円33,63331,49632,01532,80134,63135,23636,044
食料品スーパー億円27,40727,63329,47030,81632,58633,85535,522
惣菜専門店億円28,96227,34627,47228,33429,42630,72732,020
総合スーパー億円9,6398,7999,0759,3459,7549,66310,113
百貨店億円3,5602,9213,1173,3563,4313,4003,375
合計(億円103,20198,195101,149104,652109,828112,881117,074
読み解き

中食(惣菜)市場は2019年の10兆3,200億円から、新型コロナの影響で2020年に9兆8,195億円(前年比95.2%)へ一時縮小しましたが、その後は毎年拡大し、2025年に11兆7,075億円まで回復しました。積み上げの内訳は5つの販路(業態)で、合計が市場計にあたります。

業態別にみると、コンビニ(2025年で36,044億円・構成比30.8%)が最大ですが、前年比は+2.3%と緩やかです。一方で食料品スーパー(同30.3%、前年比+4.9%)と惣菜専門店(同27.4%、+4.2%)が高い伸びで構成比を上げ、市場を牽引しています。なお業態別の金額は白書が各業態を億円単位で四捨五入して公表しているため、内訳の合計が市場計と最大1億円ずれる年があります。

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中食(惣菜)市場の品目別推移(2019-2025年、億円)

何が売られているか。米飯類・一般惣菜・調理麺・調理パン・袋物惣菜の積み上げ。米飯類と一般惣菜で約8割
単位: 億円
米飯類一般惣菜調理麺調理パン袋物惣菜
037,50075,000112,500150,000103,1971998,19620101,14921104,65322109,82823112,88224117,07525
出典: 日本惣菜協会「惣菜白書」(カテゴリー別市場、2019-2025年。2020年は2021年版、2021年は2024年版、他は2026年版ダイジェスト)
年度2019202020212022202320242025
米飯類億円47,12342,39644,42947,69948,16149,47951,324
一般惣菜億円35,56534,49035,28435,84638,29938,94140,273
調理麺億円6,8777,9987,9758,85810,08110,86311,442
調理パン億円5,5234,9164,6294,9945,4465,9436,339
袋物惣菜億円8,1098,3968,8327,2567,8417,6567,697
合計(億円103,19798,196101,149104,653109,828112,882117,075
読み解き

品目別では、弁当・おにぎり・寿司などの米飯類が最大で2025年に5兆1,324億円(構成比43.8%)を占めます。次いで煮物・焼き物・揚げ物・サラダなどの一般惣菜が4兆273億円(同34.4%)で、この2品目で市場の約8割にあたります。

伸び率でみると、サンドイッチ等の調理パン(2025年の前年比+6.7%)や、調理済みやきそば・うどん等の調理麺(同+5.3%)が高い伸びを示しました。調理麺は2019年の6,877億円から2025年に1兆1,442億円へ伸び、構成比を高めています。品目別と業態別はいずれも白書印字の市場計を用いていますが、白書が各区分を独立に四捨五入するため、内訳の合計や両者の市場計が一部の年に数億円ずれます。

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主要論点

なぜ中食市場はコロナ後も拡大を続けているのか?

中食(惣菜)市場は2019年の10兆3,200億円から、新型コロナの影響で2020年に9兆8,195億円(前年比95.2%)へ一時的に縮小しました。しかしその後は毎年拡大を続け、2024年に初めて11兆円を超え、2025年には11兆7,075億円(前年比+3.7%)と過去最高を更新しています。

拡大の背景には「食の外部化」と呼ばれる構造的な変化があります。家庭で一から調理する内食に対し、惣菜や弁当を購入して食べる中食が存在感を高めています。共働き世帯や単身世帯の増加、高齢化、調理の手間を省きたいというタイパ(時間効率)志向が、調理済み食品への需要を支えています。

一方で、拡大が今後も同じペースで続くとは限りません。物価高や原材料価格の上昇を受けた値上げが進むなかで、消費者が価格上昇をどこまで受け入れるかには限界も指摘されています。人口減少という長期的な制約もあり、各社は商品の付加価値や品揃えの拡張で需要を取り込もうとしています。

なぜコンビニの伸びが緩やかで、スーパー・専門店が伸びているのか?

中食の販路は、コンビニエンスストア、食料品スーパー、総合スーパー、百貨店、惣菜専門店に分かれます。2025年の構成比ではコンビニが30.8%(36,044億円)で最大ですが、前年比は+2.3%と緩やかです。これに対し、食料品スーパーは前年比+4.9%、惣菜専門店は+4.2%と高い伸びを示しています。

背景には販路ごとの強みの違いがあります。コンビニはすでに全国に広く店舗を展開し、惣菜が広く普及していることもあって、新規の伸びしろが限られています。一方で食料品スーパーは、生鮮食品の買い物と合わせて惣菜を購入する需要や、家族向けの量・価格帯への対応で支持を広げています。惣菜専門店は、できたての品質や専門性を打ち出して付加価値の高い商品を提供しています。

品目別では、弁当・おにぎりなどの米飯類(構成比43.8%)と一般惣菜(同34.4%)が市場の中心です。販路で売られる惣菜の多くは製造受託メーカーが供給しており、販路ごとの品揃えや価格戦略が、業態間の伸びの差につながっています。

「11.7兆円」と「7.6兆円」、どちらが中食市場の規模なのか?

中食市場の規模としてよく使われる数字には、惣菜協会の11兆7,075億円(2025年)と、料理品小売業の7兆6,316億円(2023年)の2つがあり、対象範囲が異なります。日本惣菜協会の集計は、コンビニやスーパーで売られる惣菜の販売まで含む広い範囲で、2025年に11兆7,075億円です。

これに対し、日本フードサービス協会の「料理品小売業」は、持ち帰り弁当店・惣菜店など中食を専門に扱う事業所に絞った集計で、2023年に7兆6,316億円です。コンビニやスーパーは小売業に分類されるためこの集計には含まれず、対象範囲が狭くなります。調査年も異なるため、単純な比較はできません。

いずれの数字も、店内で調理・提供する外食(市場規模約24兆円)とは別のカテゴリです。中食は「料理品小売業」として外食とは統計上区別されます。市場規模を引用するときは、どの団体のどの範囲の集計か、いつの時点かを確認する必要があります。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、食の外部化を背景とした拡大基調が続くとみられます。共働き・単身世帯の増加やタイパ志向が、惣菜・弁当などの中食需要を支えています。一方で、原材料高や人件費・物流費の上昇を受けた値上げが進んでおり、価格上昇に対する消費者の反応が各販路の伸びを左右します。

中期3-5年

中期では、値上げによる単価上昇と、販路間の構成変化が焦点です。コンビニの伸びが緩やかになる一方、食料品スーパーや惣菜専門店、さらにドラッグストアなどの新販路が構成比を高める可能性があります。値上げに対する客離れをどう抑えるか、品揃えや付加価値で需要を取り込めるかが、各販路の成長を分けます。

長期

長期では、人口減少と高齢化が国内の中食需要の基調を決めます。世帯構造の変化(単身・高齢世帯の増加)は中食需要の追い風ですが、人口減少は総需要の制約となります。冷凍食品やミールキットとの境界の融合、宅配など届け方の多様化を含めて、食の外部化がどこまで広がるかが市場規模を左右します。

よくある質問

中食(惣菜)市場の規模はどのくらいですか?
日本惣菜協会の「惣菜白書」によると、2025年に11兆7,075億円(前年比+3.7%)で、過去最高を更新しました。新型コロナの影響で2020年に9兆8,195億円へ一時縮小しましたが、その後は毎年拡大し、2024年に初めて11兆円を突破しています。
データは2025年ですが、惣菜市場の数字はどのくらいの頻度で更新されますか?
日本惣菜協会は毎年「惣菜白書」で前年の市場規模を公表しており、最新は2025年(2026年6月発刊のダイジェスト版)です。市場規模は2024年に初めて11兆円を突破し、2025年も前年比+3.7%と拡大が続いています。
「11.7兆円」と「7.6兆円」という数字の違いは何ですか?
11兆7,075億円(2025年)は日本惣菜協会の集計で、コンビニやスーパーで売られる惣菜の販売まで含む広い範囲です。7兆6,316億円(2023年)は日本フードサービス協会の「料理品小売業」で、持ち帰り弁当店・惣菜店など中食専門の事業所に絞った集計です。対象範囲と調査年が異なるため、単純な比較はできません。
中食はどの販路で多く売られていますか?
2025年の構成比では、コンビニが30.8%で最大です。次いで食料品スーパー(30.3%)、惣菜専門店(27.4%)が続きます。ただし前年比ではコンビニの伸びが+2.3%と緩やかで、食料品スーパー(+4.9%)や惣菜専門店(+4.2%)が市場を牽引しています。
市場規模の出典は何ですか?
市場規模・業態別・品目別の数値は日本惣菜協会「惣菜白書」、料理品小売業(集計対象差)の数値は日本フードサービス協会「外食産業市場規模推計」が出典です。両者は集計範囲が異なるため、本ページでは別の系列として整理しています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    日本惣菜協会「2026年版 惣菜白書」(ダイジェスト版、2026年6月発刊)
  2. 2.
    日本フードサービス協会「外食産業市場規模推計」令和4・5年版
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