なぜ中食市場はコロナ後も拡大を続けているのか?
中食(惣菜)市場は2019年の10兆3,200億円から、新型コロナの影響で2020年に9兆8,195億円(前年比95.2%)へ一時的に縮小しました。しかしその後は毎年拡大を続け、2024年に初めて11兆円を超え、2025年には11兆7,075億円(前年比+3.7%)と過去最高を更新しています。
拡大の背景には「食の外部化」と呼ばれる構造的な変化があります。家庭で一から調理する内食に対し、惣菜や弁当を購入して食べる中食が存在感を高めています。共働き世帯や単身世帯の増加、高齢化、調理の手間を省きたいというタイパ(時間効率)志向が、調理済み食品への需要を支えています。
一方で、拡大が今後も同じペースで続くとは限りません。物価高や原材料価格の上昇を受けた値上げが進むなかで、消費者が価格上昇をどこまで受け入れるかには限界も指摘されています。人口減少という長期的な制約もあり、各社は商品の付加価値や品揃えの拡張で需要を取り込もうとしています。