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GMS(総合スーパー)主要企業の比較|イオンと地域チェーンの規模・地盤【2026年版】

総合スーパー(GMS)は、全国チェーンのイオン(中核事業会社はイオンリテール)を筆頭に、「ゆめタウン」のイズミ、滋賀地盤の平和堂、PPIH傘下のユニーといった地域チェーンが併存します。イオンのGMS事業の営業収益は3.69兆円(2026年2月期)と最大規模ですが、営業利益は214億円と薄く、業態としての収益性の低さが共通の課題です。かつての二大勢力だったイトーヨーカ堂はセブン&アイから分離され、食品スーパーへ転換中です。各社の規模・地盤・運営体制を整理します。

主要企業の規模・地盤・運営体制

★ 営業収益の集計基準が異なる点に注意: イオン=GMS事業セグメント(連結10兆円規模の一部)、イズミ・平和堂=連結全社(食品スーパー等を含む)、ユニー=PPIH傘下で営業収益非開示、イトーヨーカ堂=非上場で店舗数のみ。基準が異なるため単純比較せず、規模感の目安として見る。各社2026年2月期(ユニーはPPIH 2025年6月期)

イオンのGMS事業は、グループ連結(10.72兆円)の一部のセグメント(事業区分)ながら営業収益3.69兆円で、連結全社ベース(食品スーパー等を含む)のイズミ(5,693億円)・平和堂(4,560億円)を上回ります。集計の基準が異なるため厳密な比較はできませんが、全国規模のイオンが最大手で、地域上場チェーンがそれぞれの地盤で続く構図です。ユニーはPPIH傘下で営業収益を単独開示しておらず、イトーヨーカ堂は非上場のため、両社は規模を数字では比較できません。業態の主役はイオンに集約しつつありますが、地域チェーンが各地で併存しています。

イオン(イオンリテール)
営業収益
3.69兆円(GMS事業)
地盤・主要店舗
全国(イオンリテール)
上場・運営
東証プライム8267(持株)
イズミ
営業収益
5,693億円(連結)
地盤・主要店舗
中国・四国・九州(ゆめタウン)
上場・運営
東証プライム8273
平和堂
営業収益
4,560億円(連結)
地盤・主要店舗
近畿・北陸・東海(アル・プラザ)
上場・運営
東証プライム8276
ユニー
営業収益
非開示(PPIH傘下)
地盤・主要店舗
中部(MEGAドン・キホーテUNY転換)
上場・運営
非上場(PPIH7532傘下)
イトーヨーカ堂
営業収益
非開示
地盤・主要店舗
関東中心・226店(2024年2月末)、食品スーパー転換中
上場・運営
非上場(2027〜28年上場目標)

イオン(イオンリテール) — GMS最大手・全国展開

イオンのGMS事業は営業収益3.69兆円(2026年2月期)で、総合スーパー最大手です。中核事業会社のイオンリテール(非上場)が全国に大型店を展開し、ショッピングセンター「イオンモール」と組み合わせた集客を強みとします。証券コード8267はイオン株式会社(持株会社)で、連結営業収益は10.72兆円とグループ全体で国内小売トップです。

プライベートブランド「トップバリュ」による独自商品、食品スーパー(マックスバリュ等)やドラッグ、金融、ディベロッパーといった多角的な事業ポートフォリオが特徴です。ただしGMS事業単体の営業利益は214億円と営業収益に対して薄く、利益率は1%に届きません。食品強化とショッピングセンター化、構造改革で収益力の改善を進めています。

イズミ — 中国・四国・九州の「ゆめタウン」

イズミは中国・四国・九州を地盤に「ゆめタウン」「ゆめマート」を展開する地域上場チェーンで、営業収益は5,693億円(2026年2月期、過去最高)です。東証プライムに上場しています(証券コード8273)。

郊外型の大型ショッピングセンター「ゆめタウン」を核に、地域のドミナント(集中出店)で存在感を高めてきました。2025年には西友の九州事業(食品スーパー「サニー」)を子会社で承継し、食品スーパー事業を拡大しています。地域に密着した店舗運営と、総合スーパーから食品スーパーまでの業態の幅が強みです。

平和堂 — 滋賀地盤の「アル・プラザ」

平和堂は滋賀県を本拠に、近畿・北陸・東海で総合スーパー「アル・プラザ」や食品スーパー「フレンドマート」を展開する地域上場チェーンです。営業収益は4,560億円(2026年2月期、過去最高)で、東証プライムに上場しています(証券コード8276)。

地元・滋賀での圧倒的な店舗網と地域密着の運営が特徴で、近畿圏を中心にドミナントを築いています。総合スーパーと食品スーパーを組み合わせ、地域の生活インフラとしての位置づけを強めています。営業収益は過去最高を更新する一方、人件費等の上昇で利益面は伸び悩んでおり、収益力の維持が課題です。

ユニー — PPIH傘下でディスカウント転換

ユニーは、ディスカウントストア大手のPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、証券コード7532)の完全子会社で、中部地方を地盤とする総合スーパーです。非上場のため営業収益は単独開示されていません。

PPIH傘下で、店舗の「MEGAドン・キホーテUNY」への転換が進んでいます。総合スーパー事業では食品が売上の大半を占め、ドン・キホーテの圧縮陳列やディスカウントのノウハウを取り入れた業態転換で、従来の総合スーパーから脱却を図っています。総合スーパー単独で生き残るのではなく、ディスカウント業態へ転換する道を選んだ事例です。

イトーヨーカ堂 — セブン&アイから分離、食品スーパーへ転換

イトーヨーカ堂は、かつてイオンと並ぶ総合スーパーの二大勢力でしたが、2025年9月にセブン&アイ・ホールディングスから分離され、投資ファンドのベインキャピタル傘下のヨーク・ホールディングスへ移行しました。2024年2月末の店舗数は226店(ヨークマート等を含む)で、非上場です。

総合スーパーの運営から経営路線を転換し、食品スーパー事業への集中を進めています。衣料品事業からは2023年に撤退を決め、不採算店の閉鎖も進めてきました。2027〜28年の上場を目指しており、食品スーパーとしての再生が課題です。祖業の総合スーパーを手放したセブン&アイの判断は、総合スーパーという業態が単独では成長を描きにくいことを象徴しています。

主要論点

なぜイオンが総合スーパーの最大手であり続けられるのか?

イオンのGMS事業の営業収益は3.69兆円(2026年2月期)と、イズミ(5,693億円)・平和堂(4,560億円)といった地域チェーンを大きく上回ります。全国展開の規模に加え、業態としての総合スーパーが縮小するなかでも地位を保てているのには理由があります。

第1に、事業ポートフォリオの多角化です。イオンは総合スーパーだけでなく、食品スーパー、ドラッグ、金融、ディベロッパー(イオンモール)など多様な事業を抱え、総合スーパー単体の不振を他事業で補えます。第2に、ショッピングセンターとの一体運営です。イオンモールに核店舗として総合スーパーを配置し、専門店のテナント賃料も取り込むことで、低い利益率を補っています。第3に、プライベートブランド「トップバリュ」による独自商品と調達規模です。

ただしGMS事業単体の利益率は1%に届かず、規模の大きさが収益性に直結しているわけではありません。規模を生かした多角化とショッピングセンター化が、イオンが最大手であり続ける背景にあります。

地域チェーンと撤退企業で、生き残り方はどう分かれているのか?

総合スーパーの企業は、生き残りの方向が分かれています。イズミ・平和堂のような地域上場チェーンは、特定の地域でドミナント(集中出店)を築き、総合スーパーと食品スーパーを組み合わせて地域の生活インフラとしての地位を保っています。イズミは西友の九州事業を承継するなど、地盤を固めながら食品スーパー事業を広げています。

一方、ユニーはPPIH傘下でディスカウント業態(MEGAドン・キホーテUNY)への転換を選び、総合スーパーそのものから脱却しています。イトーヨーカ堂はセブン&アイから分離され、食品スーパーへの転換を進めています。総合スーパーのまま生き残るのではなく、食品スーパーやディスカウントへ業態を変える動きが目立ちます。

共通するのは、衣・食・住の総合大型店という形を縮小し、食品やディスカウントといった強みのある領域に絞り込む方向です。地域密着で総合スーパーを維持する企業と、業態そのものを転換する企業に、戦略が二分されています。

中期見通し

近未来1-2年

イオンが最大手の地位を保ちつつ、各社とも食品強化と不採算店の見直しを進める見通しです。イズミ・平和堂は地域でのドミナントと食品スーパー事業の拡大、ユニーはMEGAドン・キホーテUNYへの転換、イトーヨーカ堂は食品スーパー化を進めます。

中期3-5年

中期では、総合スーパーのまま維持する企業と、食品スーパー・ディスカウントへ転換する企業の二極化が進む見通しです。地域チェーンは地盤の強さを生かした再編・連携の可能性があり、イトーヨーカ堂は2027〜28年の上場を目指します。

長期

長期では、総合スーパーという業態の主役はイオンに集約しつつ、地域チェーンは食品スーパーやショッピングセンターを軸に再定義が進む見通しです。総合スーパー単独で全国展開する企業は限られ、業態の縮小と転換が続きます。

よくある質問

総合スーパーの最大手はどこですか?
イオンです。GMS事業の営業収益は3.69兆円(2026年2月期、中核事業会社はイオンリテール)で、地域チェーンを大きく上回ります。証券コード8267はイオン株式会社(持株会社)で、連結営業収益は10.72兆円とグループ全体で国内小売トップです。
総合スーパーの主要企業にはどんな会社がありますか?
最大手のイオン(イオンリテール)に続き、中国・四国・九州で「ゆめタウン」を展開するイズミ(営業収益5,693億円、東証プライム8273)、滋賀地盤の平和堂(4,560億円、8276)、PPIH傘下のユニー(非上場)があります。かつての二大勢力だったイトーヨーカ堂はセブン&アイから分離され、食品スーパーへ転換中です。
イズミと平和堂はどう違いますか?
イズミは中国・四国・九州を地盤に「ゆめタウン」を展開し営業収益5,693億円、平和堂は滋賀を本拠に近畿・北陸・東海で「アル・プラザ」を展開し4,560億円です(いずれも2026年2月期、過去最高)。ともに地域でドミナントを築く上場チェーンで、総合スーパーと食品スーパーを組み合わせて地域の生活インフラとしての地位を保っています。
ユニーはなぜドン・キホーテになっているのですか?
ユニーがディスカウント大手PPIH(証券コード7532)の傘下にあるためです。ユニーの総合スーパーは、ドン・キホーテの圧縮陳列やディスカウントのノウハウを取り入れた「MEGAドン・キホーテUNY」への転換が進んでいます。総合スーパーのまま生き残るのではなく、ディスカウント業態へ転換する戦略です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    イオンIR(2026年2月期 決算短信)
  2. 2.
    イズミIR(2026年2月期)/ 平和堂IR(2026年2月期)
  3. 3.
    PPIH(7532)IR / セブン&アイ・ホールディングスIR・イトーヨーカ堂会社情報
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