なぜ規模が大きいのに総合スーパーは儲からないのか?
イオンのGMS事業は営業収益3.69兆円と社内最大の規模を持ちながら、営業利益は214億円(利益率およそ0.6%)にとどまります。一方、総合金融事業は営業収益5,675億円とはるかに小さい規模で、利益は609億円(利益率およそ10.7%)を上げています。規模と収益性が一致しないのが総合スーパーの特徴です。
理由は、総合スーパーの収益構造そのものにあります。売上の約7割を占める食料品は粗利率が低く、毎日の集客には不可欠でも利益は出しにくい商品群です。かつてこの薄い利益を補っていた高粗利の衣料品が、専門店やECに侵食されて縮小しました。さらに大型店ゆえの人件費・賃料・減価償却といった固定費が重く、売上が横ばいのなかで利益を圧迫しています。
つまり、低粗利の食品への偏り、高粗利の衣料の喪失、高い固定費という3つが重なり、売上規模を利益に変えにくい構造になっているのです。規模の大きさは集客や調達には有利ですが、それだけでは収益性に結びつきません。