なぜ総合スーパーの市場は横ばいなのか?
総合スーパーのチェーン販売額は、10年以上にわたって約12〜13兆円台でほぼ横ばいに推移しています。百貨店のように大きく縮小してはいませんが、コンビニのような成長もありません。背景には、業態としての成熟と、扱う商品の構造変化があります。
かつて総合スーパーは衣・食・住をワンストップで揃える成長業態でしたが、衣料品や住関品は専門店やECに顧客を奪われました。一方で食料品は実店舗での需要が残り、売上の柱として業態を下支えしています。つまり、衣料・住関の落ち込みを食料品が補う構図で、全体としては横ばいにとどまっているのです。売場面積も縮小しており、業態としては緩やかな縮小局面にあります。
成長が描きにくいなかで、各社は食品スーパーへの転換やショッピングセンター化、プライベートブランドの強化で収益力の維持を図っています。市場規模の横ばいは、業態の役割が「総合大型店」から「食品中心の生活拠点」へと変わりつつあることの表れです。