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STAT DETAIL · CALL CENTER MARKET

コールセンター/コンタクトセンター市場|サービス市場とソリューション市場【2026年版】

コールセンター/コンタクトセンターは、非IT系BPOの中核業態です。市場規模はBPO市場とは別の調査で集計されており、電話応対などを請け負うコールセンターサービス市場は2024年度に1兆517億円(前年度比-3.5%)、コールセンター向けにシステムを提供するコンタクトセンターソリューション市場は4,190億円(同+5%)です。サービス市場はコロナ禍の大型案件が一巡して減少する一方、オペレーター不足を背景にソリューション市場やコールセンター向けAIサービス市場が拡大しています。2つの市場の動向、コンタクトセンター企業の実態、BPO市場との関係まで順に整理します。

コールセンターサービス市場
1兆517億円
2024年度、電話・メール等の顧客対応を請け負うアウトソーサーの売上高、前年度比-3.5%
出典: 矢野経済研究所「コールセンター市場総覧 〜サービス&ソリューション〜(2025年)」(事業者売上高ベース、2024年度)
ソリューション市場
4,190億円
2024年度、コールセンター向けにシステムを提供するベンダーの売上高、前年度比+5%
出典: 矢野経済研究所「コールセンター市場総覧 〜サービス&ソリューション〜(2025年)」(事業者売上高ベース、2024年度)
AIサービス市場
90億円
2024年度、コールセンター事業者が提供するAIサービス、前年度比+150%
出典: 矢野経済研究所「コールセンターサービス事業者が提供するAIサービス市場に関する調査(2026年)」
コンタクトセンター従業員数
287,288
CCAJ調査で従業員数を公開した65社の合計(2024年度、会員社ベース、市場規模とは別。売上の公開51社とは集計社数が異なる)
出典: 一般社団法人日本コンタクトセンター協会(CCAJ)「コンタクトセンター企業実態調査」(会員社ベース)

コールセンター関連の2つの市場(2024年度、億円)

サービス市場1兆517億円とソリューション市場4,190億円。母集団が異なる別々の市場で、合算するものではない
単位: 億円上位 2
03,7507,50011,25015,00010,517コールセンターサービス市場4,190コンタクトセンターソリュー…
出典: 矢野経済研究所「コールセンター市場総覧 〜サービス&ソリューション〜(2025年)」(事業者売上高ベース、2024年度)
カテゴリコールセンターサービス市場コンタクトセンターソリューション市場
市場規模億円10,5174,190
読み解き

コールセンター関連の市場は、性質の異なる2つに分かれます。コールセンターサービス市場(1兆517億円)は、企業に代わって電話・メール・チャットなどの顧客対応を請け負うアウトソーサーの売上高です。コンタクトセンターソリューション市場(4,190億円)は、これらのセンター向けにシステム(CRMやクラウド基盤など)を提供するベンダーの売上高です。

2つは測っている対象(母集団)が異なるため、足し合わせて1つの「コールセンター市場」とするものではありません。2024年度はサービス市場が前年度比-3.5%と減少した一方、ソリューション市場は+5%と拡大し、対照的な動きとなりました。

このグラフに関連するトピック

コンタクトセンター企業の実態(CCAJ会員社ベース)

日本コンタクトセンター協会の調査。会員社の自己申告であり、市場規模(矢野経済研究所)とは別の数字
2024年度
売上高合計(公開社数)
1兆6,026億1,600万円(51社)
総従業員数(公開社数)
287,288人(65社)
2025年度
売上高合計(公開社数)
1兆5,260億3,400万円(47社)
総従業員数(公開社数)
274,180人(60社)
読み解き

日本コンタクトセンター協会(CCAJ)は、会員のコールセンター事業者を対象に実態調査を実施しています。2024年度は売上を公開した51社の合計が1兆6,026億1,600万円、従業員数を公開した65社の合計が287,288人でした。売上と従業員数では公開した会社数が異なる(同じ51社の数字ではない)点に注意が必要です。

この売上は、会員社が自己申告した会社全体の売上の合計であり、市場全体を推計した矢野経済研究所のコールセンターサービス市場(1兆517億円)とは別のものです。会社ベースの売上合計(1兆6,026億1,600万円)が市場規模(1兆517億円)より大きく見えるのは、会員社のコールセンター以外の事業の売上も含むためで、両者は測っている範囲が違います。また公開社数は年によって変わるため、合計値どうしを単純に比べて増減を語ることはできません(比較可能な会社にそろえると2025年度の売上は前年度比-4.4%)。業界の規模感や在宅化・人材の動向を知るための参考値として読むのが適切です。

主要論点

コールセンターサービス市場はなぜ減少しているのか?

コールセンターサービス市場は、2024年度に1兆517億円(前年度比-3.5%)と減少しました。最大の要因は、コロナ禍を背景に続いてきた公共分野・官公庁の大型スポット案件の縮小です。ワクチン接種予約や給付金関連など、コロナ対応で一時的に発生した大規模なコールセンター需要が、2024年度でほぼ一巡しました。

ただし、これは市場全体が縮んでいるという意味ではありません。民間企業では、人手不足を背景にコールセンター業務を外部に委託する動きが続いており、アウトソーシング需要そのものは底堅く推移しています。電話だけでなく、チャットやソーシャルメディアといった非電話チャネルへの対応も増えており、委託される業務の幅は広がっています。

つまり、市場の減少は一過性の大型案件の反動が主因で、コールセンターを外部に委託する構造的な需要は続いています。2025年度のサービス市場は、大型案件の一巡を経て前年度並みで推移すると予測されています。

コンタクトセンターソリューション市場はなぜ拡大しているのか?

コンタクトセンターソリューション市場は、2024年度に4,190億円(前年度比+5%)と拡大しました。背景にあるのは、労働人口の減少によるオペレーター不足の深刻化です。従来オペレーターが人手で担ってきた業務をシステムに置き換える動きが加速し、コールセンター向けのシステム投資が増えています。

投資の対象は、電話だけでなく、チャットやソーシャルメディアなど複数チャネルへの対応や、CRM(顧客情報を管理し対応に活かす仕組み)によるデータ活用へと広がっています。とりわけ、コールセンター事業者が提供するAIサービス市場は2024年度に90億円(前年度比+150%)へ急拡大しました。生成AIの普及で、対話の自動要約や問い合わせ対応の自動化など、AIの用途が広がっています。

AIサービス市場は、2023年度から2029年度までの年平均成長率が31.7%で推移し、2029年度には313億円に達すると予測されています(2025年度以降は予測値)。人手の確保が難しくなるなかで、システムへの投資が市場の重心になりつつあります。

コールセンター市場とBPO市場はどう違うのか?

コールセンター/コンタクトセンターは非IT系BPOの中核業態ですが、「コールセンター市場」と「BPO市場」は別々の調査として集計されており、集計範囲が異なります。

BPO市場(2024年度5兆786億円、矢野経済研究所)は、システム運用管理のIT系BPOと、コールセンター・人事・経理などの非IT系BPOを合わせた、業務委託全体の市場です。これに対し、コールセンターサービス市場(1兆517億円)は、電話応対などのコールセンター業務を請け負うアウトソーサーの売上に絞った市場です。コールセンター業務はBPOの一部ですが、この2つの数字は調査も対象も異なるため、単純に足し合わせたり比較したりするものではありません。

さらに、コンタクトセンターソリューション市場(4,190億円、システムを提供するベンダー)や、コールセンター事業者のAIサービス市場(90億円)も、それぞれ別の調査による別の数字です。市場規模を引用するときは、どの調査の、誰の売上を測った数字なのかを確認することが重要です。

中期見通し

近未来1-2年

コールセンターサービス市場は、コロナ禍の大型案件が一巡したことを受けて、前年度並みで推移すると予測されています。一方、コンタクトセンターソリューション市場は、オペレーター不足を背景としたシステム投資が続き、拡大が見込まれます。AIサービスの活用も、対話の自動要約や感情分析など、品質向上の領域へ広がります。

中期3-5年

中期では、システム化・AI活用が市場の重心になるとみられます。コールセンターAIサービス市場は年平均31.7%で成長し、2029年度には313億円に達する予測です(予測値)。人手によるサービスと、システムによる効率化・自動化が組み合わさり、コンタクトセンターの運営は人とデジタルの一体型へと移っていきます。

長期

長期では、労働人口の減少が続くなかで、在宅化や自動化による生産性向上が一層重要になります。コールセンター関連の市場を読む際は、サービス市場(アウトソーサー)・ソリューション市場(ベンダー)・AIサービス市場という別々の調査の数字を区別し、さらにBPO市場とも集計範囲が異なることを踏まえることが前提となります。

よくある質問

コールセンター市場の規模はどのくらいですか?
矢野経済研究所の調査では、電話応対などを請け負うコールセンターサービス市場が2024年度に1兆517億円(前年度比-3.5%)、コールセンター向けにシステムを提供するコンタクトセンターソリューション市場が4,190億円(同+5%)です。この2つは母集団が異なる別々の市場で、合算するものではありません。
なぜコールセンターサービス市場は減っているのですか?
コロナ禍を背景に続いてきた公共分野・官公庁の大型スポット案件(ワクチン接種予約や給付金関連など)が縮小し、2024年度でほぼ一巡したためです。市場全体が縮小しているわけではなく、民間企業のアウトソーシング需要は人手不足を背景に底堅く推移しています。2025年度は前年度並みで推移すると予測されています。
コールセンター市場とBPO市場は何が違いますか?
BPO市場(2024年度5兆786億円)は、システム運用管理のIT系BPOと、コールセンター・人事・経理などの非IT系BPOを合わせた業務委託全体の市場です。コールセンターサービス市場(1兆517億円)は、そのうちコールセンター業務を請け負うアウトソーサーの売上に絞った別の調査の数字です。コールセンター業務はBPOの一部ですが、この2つは調査も対象も異なり、単純に足し合わせるものではありません。
コンタクトセンターで働く人はどのくらいいますか?
日本コンタクトセンター協会(CCAJ)の調査では、2024年度に回答を公開した51社の総従業員数の合計は287,288人でした。これは会員社の自己申告にもとづく数字で、業界全体の就業者数を網羅したものではありませんが、業界の規模感を知る参考になります。在宅でのオペレーション(在宅コミュニケーター)も、会員社の約60%が実施しています。
コールセンターのAIサービス市場はどのくらい伸びていますか?
矢野経済研究所の調査では、コールセンター事業者が提供するAIサービス市場は2024年度に90億円(前年度比+150%)へ急拡大しました。2023年度から2029年度までの年平均成長率は31.7%で、2029年度には313億円に達すると予測されています(2025年度以降は予測値)。AIチャットボットや対話の自動要約などが普及しています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所「コールセンター市場総覧 〜サービス&ソリューション〜(2025年)」
  2. 2.
    矢野経済研究所「コールセンターサービス事業者が提供するAIサービス市場に関する調査(2026年)」
  3. 3.
    一般社団法人日本コンタクトセンター協会(CCAJ)「コンタクトセンター企業実態調査」
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