なぜ後継者不在が再編の引き金になるのか?
産業廃棄物処理業の事業者の多くは、1970〜80年代の高度成長期に創業しました。当時、工業化や都市化に伴って廃棄物が急増し、それを処理する事業者が各地で生まれました。それから半世紀近くが経ち、創業者の高齢化と後継者不在が、業界共通の課題になっています。
後継者不在が再編の引き金になるのは、許可業ならではの事情があるからです。産業廃棄物処理業は許可制で、許可の維持や設備の更新、人材の確保が継続的に必要です。後継者がいないまま事業をたたむと、地域の処理の受け皿が失われ、排出事業者が困ることになります。
そこで、上場大手の傘下に入ることで、従業員の雇用や地域の処理機能を維持しながら事業を継続する道が選ばれます。上場大手にとっても、許可・設備・地域網を持つ事業者を取り込めるM&Aは、効率的な成長手段です。後継者不在は、売り手と買い手の双方にとって、再編を進める合理的な動機になっています。