産業廃棄物の排出量はなぜ横ばいなのか?
産業廃棄物の総排出量は、2019年度の約3.86億トンから2023年度の約3.67億トンへ緩やかに減少しましたが、長期的には約4億トン前後で横ばいに推移しています。排出量は産業活動の規模に連動するため、景気や生産水準の影響を受けながらも、大きく増減しにくい構造です。
横ばいの背景には2つの要因があります。第1に、製造業の生産や建設投資といった排出源の活動量が、人口減少や成熟経済のなかで大きく伸びていないことです。第2に、排出事業者による発生抑制(リデュース)や工程内での再使用が進み、同じ生産量でも排出量が増えにくくなっていることです。
排出量が横ばいであることは、処理業にとって「処理する量」がほぼ一定であることを意味します。このため、量の拡大よりも、再生利用の高度化や処理の付加価値化、事業者の集約によって成長を図る構造になっています。