「リサイクル率」と言うとき、何を分母にしているのか?
産業廃棄物の「リサイクル率」は、分母の取り方によって複数の意味があり、混同すると誤った理解につながります。第1に、全体の再生利用率54.7%は、再生利用量を排出量で割った全国統計の値(排出量ベース)です。第2に、種類別の再生利用率(がれき類95.9%〜汚泥7.6%)は、種類ごとの処理状況による比率で、全体の値とは集計の考え方が異なります。
第3に、循環利用率(入口側16.5%・出口側44.1%)は、経済全体の物質フローを測る指標で、産業廃棄物に限らず一般廃棄物なども含む別の分母の指標です。さらに、個別企業が公表する「リサイクル率」は、自社が処理した量を分母とすることが多く、全国統計とは比較できません。
リサイクル率を引用するときは、それが「何を分母にした、どの範囲の率か」を確認することが欠かせません。分母の異なる率を足したり、序列をつけたり、直接比較したりしないことが、業界理解の前提になります。