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リース取扱高の内訳|機種別・業種別・企業規模別の構成【2026年版】

リース取扱高(その年度に新規契約したリース額)5兆847億円(2024年度)を内訳で見ると、機種別では情報通信機器が2兆580億円(構成比40.5%)で最大です。業種別では非製造業が62.9%、企業規模別では中小企業が53.5%を占めます。何にリースが使われ、どの業種・規模の企業が使っているのかを、3つの軸の内訳で整理します。

情報通信機器(2024年度)
2.1兆円
機種別で最大、20,580億円、前年度比+18.9%
出典: リース事業協会 リース統計
輸送用機器(2024年度)
8,340億円
自動車・船舶など、機種別2位、前年度比+12.3%
出典: リース事業協会 リース統計
中小企業向け(2024年度)
2.7兆円
27,186億円、企業規模別で最大
出典: リース事業協会 リース統計
リース取扱高(2024年度)
5.1兆円
50,847億円、機種別・業種別・企業規模別の合計
出典: リース事業協会 リース統計

機種別リース取扱高(2024年度、億円)

9分類の内訳。情報通信機器(電子計算機・通信機器・ソフトウエア)が最大で、輸送用機器・商業及びサービス業用機器が続く
項目取扱高(億円)構成比前年比シェア
情報通信機器20,58040.5%+18.9%
事務用機器3,6087.1%+0.5%
産業機械3,8637.6%-9.7%
工作機械8111.6%+1.0%
土木建設機械1,4572.9%-4.5%
輸送用機器8,34016.4%+12.3%
医療機器2,3804.7%-0.3%
商業及びサービス業用機器5,91711.6%+13.6%
その他3,8917.7%+3.2%
リース取扱高計50,847100.0%
読み解き

機種別では、情報通信機器が2兆580億円(構成比40.5%)で最大です。内訳は電子計算機及び関連装置(1兆2,335億円)、通信機器及び関連装置、ソフトウエアで、デジタル化投資やパソコン・サーバーの更新需要が押し上げています。前年度比+18.9%と全機種で最も高い伸びです。

次いで輸送用機器が8,340億円(16.4%)で、自動車(カーリース)が大半を占めます。商業及びサービス業用機器(5,917億円、店舗のレジ・POS・陳列什器・自動販売機など)、産業機械、事務用機器、医療機器が続きます。9分類の合計が取扱高計5兆847億円にあたります。

業種別リース取扱高(2024年度、億円)

リースを利用する企業の業種。卸売・小売、運輸、医療・福祉などの非製造業が6割超を占める
項目取扱高(億円)構成比前年比シェア
農業・林業・漁業・鉱業5821.1%-4.6%
建設業3,4236.7%+3.8%
製造業8,04015.8%-2.8%
非製造業31,99462.9%+9.8%
公務・その他6,80813.4%+36.5%
リース取扱高計50,847100.0%
読み解き

業種別では、非製造業が3兆1,994億円(構成比62.9%)で最大です。卸売・小売業、運輸業・郵便業、医療・福祉、情報通信業など、設備を幅広く使うサービス業がリースの中心的な利用者です。

製造業は8,040億円(15.8%)で、生産設備や産業機械が中心です。製造業は大型設備を自己資金や借入で長期保有する傾向があり、構成比は非製造業より小さくなっています。建設業は、リースに加えて建設機械のレンタルも主要な需要先です。

企業規模別リース取扱高(2024年度、億円)

中小企業が過半を占める。初期投資を抑えて設備を導入できるリースの特性が表れる
項目取扱高(億円)構成比前年比シェア
大企業(資本金1億円超の法人)16,81633.1%+3.9%
中小企業(資本金1億円以下の27,18653.5%+9.0%
官公庁・その他6,84513.5%+32.3%
リース取扱高計50,847100.0%
読み解き

企業規模別では、中小企業(資本金1億円以下の法人・個人事業者)が2兆7,186億円(構成比53.5%)と過半を占めます。設備を購入する場合の初期投資を抑え、毎月のリース料として平準化できるリースは、資金調達力の限られる中小企業との相性がよいためです。

大企業(資本金1億円超)は1兆6,816億円(33.1%)、官公庁・その他は6,845億円(13.5%)です。官公庁向けは2024年度に前年度比+32.3%と大きく伸び、機器調達でのリース活用が広がっています。

主要論点

なぜ情報通信機器がリースの4割を占めるのか?

機種別で情報通信機器は2兆580億円(構成比40.5%)と最大で、2024年度は前年度比+18.9%と最も高い伸びを示しました。パソコン・サーバー・通信機器・ソフトウエアがこの区分に含まれます。

情報通信機器がリースと相性がよいのは、技術の進歩が速く更新サイクルが短いためです。数年で陳腐化する機器を購入して長期保有するより、リースで一定期間使い、更新時に入れ替える方が合理的です。リース期間を機器の利用期間に合わせやすく、保守やサポートを組み合わせやすい点も利用を後押しします。

近年は、デジタル化投資やデータセンター関連の需要が情報通信機器のリースを押し上げています。一方で、ソフトウエアやサーバーがクラウド・サブスクリプションへ移行する動きは、所有を前提としたリースには逆風となる面もあり、機器とサービスの境界が変化しています。

どの業種がリースを使っているのか?

業種別では非製造業が62.9%と6割超を占め、製造業(15.8%)を大きく上回ります。卸売・小売業、運輸業・郵便業、医療・福祉、情報通信業など、設備を幅広く使うサービス業がリースの中心的な利用者です。

非製造業がリースを多く使うのは、店舗の什器・厨房機器・POS、物流の車両・荷役機器、医療機関の医療機器など、標準的で更新頻度のある設備を多く抱えるためです。これらは初期投資を抑えて導入し、リース料として費用を平準化するニーズが高い設備です。

製造業は、生産ラインや工作機械などの大型・特注設備を、自己資金や長期借入で保有する傾向があります。設備の稼働期間が長く、自社専用に設計されることも多いため、リースより自己保有が選ばれやすく、構成比は非製造業より小さくなっています。

なぜ中小企業がリース利用の過半を占めるのか?

企業規模別では中小企業が53.5%(2兆7,186億円)と過半を占め、大企業(33.1%)を上回ります。

中小企業がリースを多く使うのは、設備購入に必要なまとまった初期投資を抑えられるためです。購入では一度に大きな資金が必要ですが、リースなら毎月のリース料に平準化でき、手元資金を運転資金に回せます。借入枠を温存できる点や、リース料を経費として処理しやすい点も利点とされてきました。

大企業は資金調達力が高く、設備を自己資金や低利の借入で持つ選択肢が広いため、構成比は中小企業より小さくなります。官公庁・その他は2024年度に前年度比+32.3%と大きく伸びており、自治体・公的機関の機器調達でリースの活用が広がっています。

中期見通し

近未来1-2年

情報通信機器が引き続き機種別の中心となる見通しです。デジタル化投資やパソコン・サーバーの更新需要が下支えし、データセンター関連の設備も需要を押し上げます。業種別では非製造業、企業規模別では中小企業が引き続き主軸となります。

中期3-5年

機種別の構成は、ソフトウエア・サーバーのクラウド・サブスクリプション移行の影響を受けます。所有を前提としたリースになじみにくい領域が広がる一方、リース会社はサービスを組み合わせた提供形態へ移行を進めています。輸送用機器では、カーリースの電動化(EV)対応が論点となります。

長期

長期では、設備のサービス化(モノからコトへ)が機種別の構成を変える可能性があります。所有を前提とした機器リースから、利用に応じた課金やサブスクリプションへと、リース会社の提供形態が変化していく見通しです。業種別・企業規模別の構成は、産業構造や中小企業の設備投資動向を反映して緩やかに推移するとみられます。

よくある質問

リースで最も多く使われている機種は何ですか?
情報通信機器で、2024年度は2兆580億円(構成比40.5%)と機種別で最大です。パソコン・サーバー・通信機器・ソフトウエアが含まれ、前年度比+18.9%と最も高い伸びを示しました。次いで自動車などの輸送用機器(8,340億円)、商業及びサービス業用機器(5,917億円)が続きます。
どの業種がリースを多く使っていますか?
業種別では非製造業が62.9%と6割超を占めます。卸売・小売業、運輸業・郵便業、医療・福祉、情報通信業など、設備を幅広く使うサービス業が中心です。製造業は15.8%で、生産設備を自己保有する傾向があるため構成比は小さくなります。
中小企業と大企業ではどちらがリースを多く使いますか?
中小企業(資本金1億円以下の法人・個人事業者)が53.5%(2兆7,186億円)と過半を占め、大企業(33.1%)を上回ります。設備購入の初期投資を抑え、毎月のリース料に平準化できるリースは、資金調達力の限られる中小企業との相性がよいためです。
情報通信機器のリースはなぜ伸びているのですか?
技術の進歩が速く更新サイクルが短い情報通信機器は、購入して長期保有するよりリースで一定期間使い更新時に入れ替える方が合理的なためです。近年はデジタル化投資やデータセンター関連の需要が押し上げ、2024年度は前年度比+18.9%と最も高い伸びでした。
機種別・業種別の内訳データの出典は何ですか?
リース事業協会「リース統計」(2024年度)です。機種別9分類・業種別・企業規模別の取扱高が公表されており、いずれの軸も合計はリース取扱高計5兆847億円に一致します(本ページの構成比は各内訳を取扱高計で割った値です)。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    公益社団法人リース事業協会「リース統計」
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