なぜ化粧品のインバウンド需要は正確に測れないのか?
化粧品は訪日客に人気の品目ですが、化粧品単独のインバウンド消費額は公表されていません。観光庁のインバウンド消費動向調査では、費目別の区分が「買物代」までで、買物代の内訳(化粧品・食品・医薬品・衣類など)までは集計・公表されていないためです。
そこで実務では、訪日旅行消費9兆4,549億円(2025年)のうち買物代27.0%を、化粧品需要をみる手がかり(proxy)として用います。ただし買物代には化粧品以外も含むため、この割合をそのまま化粧品の金額と読むことはできません。
正確な数字がないなかで需要を捉えるには、買物代の動向、訪日客数の推移、各社の免税売上の開示などを組み合わせて推し量る必要があります。化粧品の市場規模(メーカー出荷ベースで約2.6兆円)とは集計の対象が異なるため、訪日消費と市場規模を足し合わせないことが前提となります。