最終更新
STAT DETAIL · MARKET SIZE

家具・インテリアの市場規模|市場の推移と集計範囲ごとの規模【2026年版】

日本の家具市場は、メーカー出荷金額ベースで2024年に1兆1,400億円となりました。2014年の約1兆500億円から緩やかに増加し、コロナ禍の巣ごもり需要も追い風となりましたが、市場全体は大きな数量成長が見込みにくい成熟段階にあります。家具・インテリアの市場規模には、家具に絞った市場のほか、寝具やインテリア用品まで含むホームファッション小売(3兆1,498億円)、ネット通販(2兆5,616億円)など集計範囲の異なる複数の数字が併存します。市場規模の推移・集計範囲ごとの違い・用途別の内訳を順に整理します。

家具市場(メーカー出荷、2024年)
11,400億円
家庭用6,840億円+オフィス用4,560億円
出典: 矢野経済研究所 家庭用・オフィス用家具市場
ホームファッション小売(2024年)
31,498億円
寝具・タオルなど6分野、家具より広い範囲を集計
出典: 矢野経済研究所 ホームファッションブランド調査
ネット通販市場(2024年)
25,616億円
生活雑貨・家具・インテリアのBtoC物販
出典: 経済産業省 電子商取引市場調査
ネット通販のEC化率(2024年)
32.58%
分母は生活雑貨・家具・インテリアの物販全体。物販平均9.78%を上回る
出典: 経済産業省 電子商取引市場調査

家具市場規模の推移(2014-2025年、億円)

メーカー出荷金額ベース、家庭用・オフィス用の合計。2025年は予測値。約1兆500億円から1兆1,400億円へ緩やかに増加
単位: 億円
03,7507,50011,25015,00010,5031410,3931510,01910,36210,39310,50710,9112010,92011,30011,19011,40011,28025
出典: 矢野経済研究所 家庭用・オフィス用家具市場(メーカー出荷金額ベース、2014-2025年、2025年は予測)
201420152016201720182019202020212022202320242025
家具市場規模億円10,50310,39310,01910,36210,39310,50710,91110,92011,30011,19011,40011,280
前年比-1.0%-3.6%+3.4%+0.3%+1.1%+3.8%+0.1%+3.5%-1.0%+1.9%-1.1%
読み解き

家具市場(メーカー出荷金額ベース)は、2014年の約1兆500億円から2024年の1兆1,400億円へと、10年あまりをかけて緩やかに増加してきました。ここでのメーカー出荷金額ベースとは、メーカーが出荷する段階の金額で集計したもので、店頭の小売価格とは異なります。2016年に1兆19億円までやや落ち込んだ後は持ち直し、コロナ禍の2020-2021年は在宅時間の増加に伴う巣ごもり需要が家具の買い替えを後押しして、2022年に1兆1,300億円まで伸びました。

その後はほぼ横ばいで推移し、2023年は1兆1,190億円、2024年は1兆1,400億円、2025年は1兆1,280億円とわずかな減少が予測されています(2025年は予測値)。10年あまりを通じて1兆円台前半で推移しており、大きな数量成長というより、成熟した市場が緩やかに増減を繰り返している姿がうかがえます。

このグラフに関連するトピック

家具・インテリア関連の3つの市場規模(2024年)

対象とする商品の範囲が異なる別々の市場。単純に合算・比較はできない
家具市場(メーカー出荷)
市場規模(2024年)
1兆1,400億円
集計範囲・含む商品
家庭用・オフィス用の家具。メーカーの出荷金額ベースで集計
ホームファッション小売
市場規模(2024年)
3兆1,498億円
集計範囲・含む商品
寝具・タオル・ナイトウエア・ホームファニチュア・インテリアファブリックス・キッチン用品の6分野を小売金額で集計。家具より広いインテリア用品を含む
生活雑貨・家具・インテリアのネット通販
市場規模(2024年)
2兆5,616億円
集計範囲・含む商品
これらの商品のうちネット通販(BtoC物販)で販売された分を集計。家具・インテリアに生活雑貨を含む
読み解き

家具・インテリアの市場規模としてよく使われる数字には、対象範囲の異なる複数のものがあります。家具市場(1兆1,400億円)は家庭用・オフィス用の家具をメーカーの出荷金額で集計したものです。ホームファッション小売(3兆1,498億円)は、寝具・タオル・ナイトウエア・ホームファニチュア・インテリアファブリックス・キッチン用品の6分野を小売金額で集計したもので、家具より広いインテリア用品まで含みます。生活雑貨・家具・インテリアのネット通販(2兆5,616億円)は、これらの商品のうちネット通販で販売された分を集計したものです。

これらは集計の対象範囲も金額の段階(出荷か小売か)も異なるため、単純に足し合わせたり、どれか1つだけを「家具・インテリア市場の規模」と決めつけたりはできません。家具に絞るなら家具市場、寝具やファブリックスを含めるならホームファッション小売、通販の動向を見るならネット通販市場、と目的に応じて使い分けるのが実態に合っています。

家具市場の用途別内訳(2024年、億円)

家庭用と業務用(オフィス用)の構成。合計が家具市場計にあたる
項目市場規模(億円)構成比シェア
家庭用6,84060.0%
オフィス用4,56040.0%
家具市場計11,400100.0%
読み解き

2024年の家具市場1兆1,400億円の内訳は、家庭用が6,840億円(約60.0%)オフィス用が4,560億円(約40.0%)です。住宅向けの家庭用家具が市場の約6割を占め、オフィス向けが約4割という構成になっています。オフィス用家具は、在宅勤務の広がりやオフィス回帰の動き、什器の更新需要に左右されるため、家庭用とは異なる需要の波を持ちます。

なお、この家庭用・オフィス用の内訳が公表されているのは2024年の1年分のみで、過去にさかのぼる内訳の推移は公表されていません。家具市場全体の金額の推移は前掲のとおり1兆円台前半で緩やかに推移しています。

主要論点

家具市場は成長しているのか、頭打ちか?

家具市場は、メーカー出荷金額ベースで2014年の約1兆500億円から2024年の1兆1,400億円へと、10年あまりで緩やかに増加してきました。とくにコロナ禍の2020-2021年は、在宅時間の増加に伴う巣ごもり需要が家具の買い替えを後押しし、2022年には1兆1,300億円まで伸びました。

もっとも、その伸びは大きな数量成長ではありません。市場規模は10年あまりを通じて1兆円台前半にとどまり、コロナ後の2023年以降はほぼ横ばいで、2025年は1兆1,280億円とわずかな減少が予測されています(予測値)。しかもこの金額は名目で、この間の物価上昇を踏まえると、実質的な伸びはさらに小さいとみられます。住宅着工や世帯数といった需要の土台が長期的に縮小に向かうなかで、家具市場が数量で大きく拡大する展開は見込みにくい状況です。

したがって家具市場は、「緩やかな成熟」と捉えるのが実態に近いといえます。今後の市場規模を左右するのは、数量の拡大よりも、付加価値の高い商品による単価の上昇や、インテリア用品・ネット通販といった、より広い範囲の需要の取り込みです。

横ばいに見える市場規模は、どんな構造変化を映しているのか?

家具市場の金額は1兆円台前半でほぼ横ばいに見えますが、その内側では供給と販売の構造が大きく変化しています。供給面では、国内の家具製造が長期的に縮小し、中国を中心とする輸入への依存が進んでいます。同じ金額規模の市場でも、国内で作られる家具の比率は下がり続けています。

販売面では、家具小売業の事業所数が長期的に減少して少数の大型店への集約が進み、製造から販売までを一貫して手がける製造小売(SPA)が規模を広げています。さらに、実物確認が必要とされてきた家具・インテリアでもネット通販化が進み、販売チャネルの比重が変わりつつあります。

つまり、横ばいの市場規模は「変化がない」ことを意味しません。国内製造から輸入へ、店舗からネット通販へ、分散した小売から大型店・SPAへという構造の組み替えが、金額の裏側で進んでいます。家具市場の規模そのものより、こうした供給・流通・需要の構造がどう動くかが、この業界を読むうえでの要点になります。

ホームファッションやネット通販まで含めると、家具・インテリア市場はどう捉えればよいか?

家具に絞った市場は1兆1,400億円ですが、寝具・タオル・インテリアファブリックスなどのインテリア用品まで含むホームファッション小売は3兆1,498億円、生活雑貨・家具・インテリアのネット通販は2兆5,616億円と、より広い範囲では大きな規模になります。

これらは対象とする商品の範囲が異なる別々の市場で、単純に足し合わせられるものではありません。家具という製品に注目するなら家具市場、暮らしまわりのインテリア用品全体を見るならホームファッション小売、販売チャネルの変化を追うならネット通販市場、というように、見たい論点に応じて適切な数字を選ぶことが重要です。

家具・インテリア業界を全体として捉えるうえでは、これら複数の市場が「成熟しつつ構造が変化している」という共通の特徴を持つ点が要点です。どの数字も大きな数量成長は示しておらず、輸入・SPA化・ネット通販化といった構造の変化が、各市場に共通する論点となっています。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、家具市場が1兆円台前半で緩やかに推移する構図が続くとみられます。住宅着工や新生活需要に連動して短期的な増減はありますが、大きな数量成長は見込みにくく、付加価値の高い商品による単価の維持・上昇が市場規模を支える方向です。

中期3-5年

中期では、国内製造から輸入へ、店舗からネット通販へという構造の変化が市場の主題であり続けます。製造小売(SPA)化や、店舗とネット通販を組み合わせるオムニチャネル化の巧拙が各社の競争を左右し、市場規模そのものの拡大よりも、限られた需要をどの業態・チャネルが取り込むかが焦点となります。

長期

長期では、人口減少と世帯数の動向が家具・インテリア需要の土台を決めます。数量での拡大が見込みにくいなか、買い替え需要の喚起、海外展開、リユースを含む二次流通などが、市場の規模をどう保つかの論点になります。市場規模の数字を読む際は、家具・ホームファッション・ネット通販の集計範囲の違いを踏まえることが前提となります。

よくある質問

家具・インテリアの市場規模はどのくらいですか?
家具に絞った市場は、メーカー出荷金額ベースで2024年に1兆1,400億円です(矢野経済研究所)。寝具やインテリアファブリックスまで含むホームファッション小売は3兆1,498億円、生活雑貨・家具・インテリアのネット通販は2兆5,616億円で、いずれも集計範囲が異なります。
家具市場・ホームファッション・ネット通販の数字は何が違うのですか?
対象とする商品の範囲と金額の段階が異なります。家具市場(1兆1,400億円)は家庭用・オフィス用の家具をメーカー出荷金額で、ホームファッション小売(3兆1,498億円)は寝具・タオルなど6分野を小売金額で、ネット通販市場(2兆5,616億円)はこれらの商品の通販分を集計したものです。対象範囲も金額の段階も異なるため、単純に合算したり比較したりはできません。
家具市場は成長していますか?
家具市場はメーカー出荷金額ベースで2014年の約1兆500億円から2024年の1兆1,400億円へ緩やかに増加してきましたが、コロナ後の2023年以降はほぼ横ばいで、2025年は1兆1,280億円とわずかな減少が予測されています(予測値)。大きな数量成長は見込みにくい成熟段階にあります。
ネット通販のEC化率が高いのはなぜですか?分母は何ですか?
生活雑貨・家具・インテリアのネット通販のEC化率は2024年に32.58%で、物販全体の平均9.78%を上回ります。ここでの分母は、家具単体ではなく生活雑貨・家具・インテリアの物販全体です。家具・インテリアは実物確認が必要なため通販が遅れるとされてきましたが、いまや物販のなかでも通販が進んだ分野になっていることを示しています。
市場規模データの出典は何ですか?
家具市場は矢野経済研究所「家庭用・オフィス用家具市場」(メーカー出荷金額、2014-2025年、2025年は予測)、ホームファッション小売は同「ホームファッションブランド調査」(6分野)、ネット通販市場とEC化率は経済産業省「電子商取引市場調査」(2024年)が出典です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所「家庭用・オフィス用家具市場に関する調査」
  2. 2.
    矢野経済研究所「ホームファッションブランドに関する調査」
  3. 3.
    経済産業省「電子商取引に関する市場調査」
📄 資料DL💬 無料相談