家具市場は成長しているのか、頭打ちか?
家具市場は、メーカー出荷金額ベースで2014年の約1兆500億円から2024年の1兆1,400億円へと、10年あまりで緩やかに増加してきました。とくにコロナ禍の2020-2021年は、在宅時間の増加に伴う巣ごもり需要が家具の買い替えを後押しし、2022年には1兆1,300億円まで伸びました。
もっとも、その伸びは大きな数量成長ではありません。市場規模は10年あまりを通じて1兆円台前半にとどまり、コロナ後の2023年以降はほぼ横ばいで、2025年は1兆1,280億円とわずかな減少が予測されています(予測値)。しかもこの金額は名目で、この間の物価上昇を踏まえると、実質的な伸びはさらに小さいとみられます。住宅着工や世帯数といった需要の土台が長期的に縮小に向かうなかで、家具市場が数量で大きく拡大する展開は見込みにくい状況です。
したがって家具市場は、「緩やかな成熟」と捉えるのが実態に近いといえます。今後の市場規模を左右するのは、数量の拡大よりも、付加価値の高い商品による単価の上昇や、インテリア用品・ネット通販といった、より広い範囲の需要の取り込みです。