家具・インテリア・雑貨業界の市場規模・主要企業・動向
日本の家具市場は2024年に1兆1,400億円規模で、国内製造の縮小と輸入依存が進むなか、ニトリを中心とした製造小売(SPA)化とネット通販化が業界の構造を変えています。
家具・インテリア業界とは、家具・寝具・カーテンなどのインテリア用品や生活雑貨を、製造・卸・小売を通じて供給する産業です。家具市場は2024年に1兆1,400億円、インテリア用品まで含むホームファッション小売は3兆1,498億円、生活雑貨・家具・インテリアのネット通販は2兆5,616億円と、集計範囲の異なる複数の規模が併存しています。市場全体が成熟するなかで、国内製造の縮小と中国からの輸入への依存、小売店舗の集約と製造小売化、住宅市況に連動する需要、ネット通販化が共通の論点です。本ページでは、家具・インテリア業界を、市場規模、主要プレイヤー、流通構造、需要構造、ネット通販の5軸で整理します。
業界サマリ
業界概要
家具・インテリア業界とは、家具・寝具・カーテンなどのインテリア用品や生活雑貨を、製造・卸・小売を通じて供給する産業です。市場全体は成熟段階にあり、国内製造の縮小と中国からの輸入への依存、ニトリを中心とした製造小売(SPA)化やネット通販化が、業界の構造を少しずつ変えています。
- 家具・インテリアの規模は集計範囲によって異なります。家具に絞ると2024年に1兆1,400億円、寝具やファブリックスまで含むホームファッション小売は3兆1,498億円、ネット通販は2兆5,616億円と、対象範囲の異なる複数の規模が併存しています。
- 国内製造が縮小する一方で輸入への依存が進んでいます。木製家具製造業の事業所数は2003年の8,560から2019年に6,270へ減り、家具の中国からの輸入額は2006年の2,227億円から2024年に5,072億円へ増えています。
- 小売は少数の大型店への集約とネット通販化が進んでいます。家具小売業の事業所数は1982年をピークに長期減少が続き、製造から販売までを一貫して手がける製造小売(SPA)が規模を広げています。
市場動向
家具・インテリア市場は成熟段階にあり、集計範囲の異なる複数の規模が併存します。家具市場は2024年に1兆1,400億円で前年並み、ホームファッション小売は3兆1,498億円で微増、生活雑貨・家具・インテリアのネット通販は2兆5,616億円となりました。大きな数量成長は見込みにくく、構造の変化が市場の主題となっています。
- 家具市場は2014年の約1兆500億円から緩やかに増加し、2024年に1兆1,400億円となっています。家庭用6,840億円・オフィス用4,560億円で構成され、コロナ禍の巣ごもり需要も追い風となりましたが、2025年の予測値は1兆1,280億円とわずかな減少が見込まれています。
- ホームファッション小売は2024年に3兆1,498億円となっています。寝具・タオル・ナイトウエア・ホームファニチュア・インテリアファブリックス・キッチン用品を含み、家具より広い範囲を集計しています。
- 生活雑貨・家具・インテリアのネット通販は2兆5,616億円、EC化率は32.58%です。物販全体の平均9.78%を大きく上回り、家具・インテリアは通販が進んだ分野となっています。
競争環境
日本の家具・インテリア業界では、家具・ホームファッションのSPA、ホームセンター、内装材の卸、オフィス家具、生活雑貨など多様な業態のプレイヤーが活動しています。製造小売(SPA)化、輸入への依存、ネット通販化が業態を超えた共通の論点で、家具・ホームファッションではニトリが最大手として規模を広げる一方、専門店や百貨店、リユースなども併存しています。
- 家具・ホームファッションではニトリが最大手として規模を広げています。製造から物流・販売まで一貫して手がける製造小売(SPA)のモデルで全国に店舗を展開し、生活雑貨も扱う良品計画や、ネット通販を主軸とするベガコーポレーションなどが続いています。
- ホームセンターや専門店、百貨店なども家具・インテリアを扱います。ホームセンターはDIYや園芸を中心としつつ家具・インテリアも扱う隣接チャネルで、内装材の卸ではサンゲツが壁紙や床材を手がけるなど、業態ごとに役割が分かれています。
- 製造小売化と輸入、ネット通販化が共通の論点となっています。国内製造が縮小し輸入が増えるなかで、各社は商品の企画から販売までを自社で握る方向と、ネット通販や店舗との連携を強める方向で競っています。
市場規模推移
2014-2025 · 家具市場規模| 年 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 家具市場規模(億円) | 10,503 | 10,393 | 10,019 | 10,362 | 10,393 | 10,507 | 10,911 | 10,920 | 11,300 | 11,190 | 11,400 | 11,280 |
| 前年比 | — | -1.0% | -3.6% | +3.4% | +0.3% | +1.1% | +3.8% | +0.1% | +3.5% | -1.0% | +1.9% | -1.1% |
家具・インテリア市場には、集計範囲の異なる複数の規模が併存します。家具に絞った市場は2024年に1兆1,400億円(家庭用6,840億円・オフィス用4,560億円)で、寝具やインテリアファブリックスまで含むホームファッション小売は3兆1,498億円、生活雑貨・家具・インテリアのネット通販は2兆5,616億円となっています。
これらは対象とする商品の範囲が異なるため、単純に合算したり比較したりはできません。市場全体としては成熟段階にあり、家具市場は前年並み、ホームファッションも微増にとどまるなど、大きな数量成長は見込みにくい状況が続いています。
国内の製造基盤は長期的に縮小しています。木製家具製造業の事業所数は2003年の8,560から2019年に6,270へ減少し、製造品出荷額も縮小傾向にあります。これと並行して、家具の供給は輸入への依存を強めています。
輸入の中心は中国で、家具(腰掛とその他家具)の中国からの輸入額は2006年の2,227億円から2024年に5,072億円へ増加しました。輸入全体でもアジアが大きな割合を占めています。国内製造の出荷と輸入は集計の範囲が異なるため単一の比率では表せませんが、国内生産が縮む一方で輸入が拡大する流れが続いています。
販売チャネルではネット通販化が進んでいます。生活雑貨・家具・インテリアのネット通販市場は2024年に2兆5,616億円で、この分野の販売全体に占めるネット通販の割合を示すEC化率は32.58%と、物販全体の平均9.78%を大きく上回ります。家具・インテリアは実物確認の必要から通販が遅れるとされてきましたが、いまや物販のなかでも通販が進んだ分野となっています。
需要の面では、家具は住宅市況と新生活需要に連動します。新設住宅着工は2024年に79.2万戸、婚姻件数は48.5万件で、いずれも長期的には減少傾向にあり、世帯数や単身世帯の動きとあわせて需要の方向を左右しています。
主要トピック
業界構造
主要プレイヤー / サプライヤー / 流通 / 需要家具・インテリア業界は、製造・卸・小売の流れで成り立っています。かつては国内の製造事業者が家具をつくり、卸を通じて専門店が販売する形が中心でしたが、いまは製造から販売まで一貫して手がける製造小売(SPA)が大きな役割を担うようになりました。
扱う商品の範囲も広く、家具、寝具やカーテンなどのインテリア用品、壁紙や床材といった内装材、生活雑貨まで含まれます。これらは集計の範囲が異なるため、市場規模も対象によって変わります。家具に絞ると2024年に1兆1,400億円、インテリア用品まで含むホームファッション小売では3兆1,498億円となっています。
家具・ホームファッションでは、ニトリが最大手として規模を広げています。製造から物流・販売まで自社で握る製造小売(SPA)のモデルで全国に店舗を展開し、生活雑貨もあわせて扱う良品計画や、ネット通販を主軸とするベガコーポレーションなどが続いています。
これらの小売とは別に、ホームセンター、内装材の卸、オフィス家具、生活雑貨といった業態のプレイヤーが、それぞれの領域で活動しています。ホームセンターはDIYや園芸を中心としつつ家具・インテリアも扱い、内装材の卸では壁紙や床材を手がけるサンゲツが知られています。業界全体は少数の企業だけで成り立つわけではなく、専門店や百貨店、中古家具を扱うリユースなども併存しています。
供給面では、国内製造の縮小と輸入への依存が進んでいます。木製家具製造業の事業所数は長期的に減り、家具の中国からの輸入額は2006年の2,227億円から2024年に5,072億円へ増えました。製造小売を中心に、海外で生産し輸入する形が一般的になっています。
業界の再編も続いてきました。ニトリは2021年に島忠を子会社化して家具とホームセンターの品ぞろえを補い合い、大塚家具は2021年にヤマダホールディングスの傘下に入りました。上位の事業者への集約が進む一方で、地域の専門店や中古家具など多様な業態がどう共存していくかが、業界の構造を左右します。
業界の3大論点
家具・インテリアの供給は、国内製造から輸入へと重心を移してきました。木製家具製造業の事業所数は2003年の8,560から2019年に6,270へ減少し、製造品出荷額も縮小しています。これと並行して、家具の中国からの輸入額は2006年の2,227億円から2024年に5,072億円へ増加し、輸入全体でもアジアが大きな割合を占めています。
背景には、人件費や原材料費の差に加え、大量に同じ仕様の商品を低価格で供給する販売モデルが広がったことがあります。製造から販売までを一貫して手がける製造小売(SPA)が海外で生産し、自社の店舗やネット通販で売る形が一般的になり、国内の中小の製造事業者は価格競争のなかで数を減らしてきました。
国内製造に残された方向性としては、国産材や職人技術を生かした高付加価値の家具、受注生産やオーダーメイド、修理や張り替えといった長く使う需要への対応などが挙げられます。輸入と価格で競うのではなく、品質や個別対応で違いを出せるかが、国内製造の事業者にとっての分かれ目となっています。
小売の現場では、店舗の集約と製造小売(SPA)化が進んでいます。家具小売業の事業所数は1982年の約30,198をピークに、2016年には6,128へ減少しました。数の多かった小規模な家具店が姿を消す一方で、ニトリのように製造から物流・販売までを自社で握り、低価格で全国に展開する製造小売が規模を広げています。
このモデルは、商品の企画から販売までを一貫して管理することで、価格を抑えつつ品ぞろえや在庫を効率化できる点に強みがあります。良品計画のように生活雑貨とあわせて展開する企業や、ネット通販を主軸とする企業も加わり、家具・ホームファッションの販売はいくつかの大きな事業者に集まりつつあります。
一方で、業界全体が少数の企業だけで成り立っているわけではありません。インテリアの専門店や百貨店、ホームセンター、中古家具を扱うリユースなどが併存し、それぞれが価格帯や品質、対象とする顧客で住み分けています。集約が進むなかでも、こうした多様な業態がどう共存していくかが、業界の構造を左右します。
需要の側では、ネット通販化と住宅市況の変化という2つの流れが重なっています。生活雑貨・家具・インテリアのネット通販市場は2024年に2兆5,616億円、EC化率は32.58%となり、物販全体の平均9.78%を大きく上回りました。実物を見て選ぶ商品とされてきた家具・インテリアでも、画像や口コミ、自宅での試し置きを補う技術によって通販が広がっています。
同時に、家具の需要を支える住宅市況と新生活需要は縮小傾向にあります。新設住宅着工は2024年に79.2万戸、婚姻件数は48.5万件で、いずれも長期的には減少しています。新築や結婚にともなう一括の買い替え需要が細る一方で、単身世帯の増加や住み替え、模様替えといった小口の需要が相対的に重みを増しています。
こうしたなかで各社は、ネット通販と店舗を組み合わせたオムニチャネル、サブスクリプションや家具のレンタル、長く使うための修理・買い替えの提案など、新築・結婚に頼らない需要の作り方を模索しています。住宅市況の縮小をどこまで新しい需要で補えるかが、中長期の課題となっています。
よくある質問 (FAQ)
日本の家具・インテリアの市場規模はどれくらいですか?
家具とホームファッション、ネット通販で市場規模が違うのはなぜですか?
家具・インテリアの主要企業はどこですか?
日本の家具はどこから輸入されていますか?
国内の家具製造業は縮小していますか?
家具・インテリアのネット通販は伸びていますか?
家具の需要は何に連動しますか?
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