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家具・インテリアの主要企業|上場大手を業態別に整理【2026年版】

家具・インテリアの主要な上場企業を、業態別に連結業績で整理します。最大手のニトリホールディングスは家具・インテリアの製造小売(SPA)で連結売上9,288億円と別格の規模ですが、主要プレイヤーには家具・ホームファッションのSPA、ホームセンター、オフィス家具、内装材卸、生活雑貨と業態の異なる企業が併存します。扱う商品や事業範囲が異なるため、業態をまたいだ単純な売上ランキングはできません。数値は全社連結ベースで、家具・インテリアが事業の一部にすぎない会社も多い点に注意しながら、業態ごとに主要プレイヤーと業績を見ていきます。

家具・ホームファッション系の小売・SPA

企画・製造から販売まで手がける製造小売(SPA)系。家具・インテリアが事業の中心または主要領域

家具・インテリアの小売で中核となるのが、製造小売(SPA)系の各社です。各社 直近通期(FY2025)の連結業績。決算期は社により異なる。連結売上・営業利益・純利益は億円、ROEは各社公表値。ニトリHDは連結売上9,288億円と別格で、家具・インテリア・ホームファッションが事業の中心です。一方、良品計画(無印良品)の連結売上7,846億円は、衣料・生活雑貨・食品まで含む生活全般のもので、家具・インテリアはその一部にとどまります。連結売上をそのまま家具・インテリアの規模と読むことはできません。ベガコーポレーション(LOWYA)は家具・インテリアのネット通販(D2C)に特化し、規模は159億円と小さいものの、EC専業として独自の位置にあります。

ニトリホールディングス
家具・インテリアの製造小売(SPA)最大手
連結売上
9,288
営業利益
1,177
純利益
825
ROE
8.3
良品計画
無印良品。生活雑貨・衣料・食品が中心で家具は一部
連結売上
7,846
営業利益
738
純利益
508
ROE
16.3
ベガコーポレーション
LOWYA、家具・インテリアのネット通販(D2C)
連結売上
159
営業利益
9
純利益
6
ROE
10.3

ニトリホールディングス — 家具・インテリアSPAの最大手

ニトリHDは、家具・インテリア・ホームファッションの製造小売(SPA)で国内最大手です。商品の企画から、主に海外の自社・委託工場での製造、物流、店舗・ネットでの販売までを一貫して手がけ、ニトリ・ニトリデコホームに加え、2021年に子会社化した島忠(ホームセンター・家具)を含めて国内最大級の店舗網を持ちます。連結売上は9,288億円、営業利益は1,177億円で、他の家具・インテリア企業とは規模が一段異なります。

強みは、製造から販売までを自社で押さえることで価格と品質を両立させる仕組みと、家具にとどまらず寝具・カーテン・キッチン用品などのホームファッションまでをPB(自主企画商品)で幅広くそろえる品ぞろえです。近年は円安による輸入コストの上昇が利益を圧迫し、純利益は825億円と、最高益だった2022年3月期(約967億円)から低下しています。今後は値上げと商品力による単価の維持、中国・アジア・北米への海外出店、都心の小型店やネット通販、リフォーム・法人向けなどが成長の軸となります。

良品計画(無印良品) — 生活全般のSPA、家具・インテリアは一部

良品計画は「無印良品」ブランドで、家具・インテリアに加え、衣料・生活雑貨・食品・化粧品まで幅広く扱う生活全般のSPAです。連結売上は7,846億円、ROEは16.3%と高い水準にあり、中国・東アジアや欧米など海外の比重が高いことも特徴です。

ここで注意したいのは、この連結売上の大半は家具・インテリア以外(衣料・生活雑貨・食品など)で構成されており、家具・インテリアは品ぞろえの一部にとどまる点です。収納家具・ベッド・ソファなど、装飾を抑えたシンプルなデザインの家具・インテリアを展開しますが、ニトリのような家具・インテリア専業のSPAとは事業の幅が異なります。連結売上をそのまま家具・インテリア市場での規模として読まないことが重要です。

ベガコーポレーション(LOWYA) — 家具・インテリアのネット通販

ベガコーポレーションは、「LOWYA(ロウヤ)」ブランドで家具・インテリアのネット通販(D2C)を手がける企業です。実店舗を基本的に持たず、自社で企画したデザイン家具を自社ECやモール経由で販売します。連結売上は159億円と大手SPAとは規模が大きく異なりますが、実物確認が必要とされてきた家具・インテリアをネット中心で売る業態の代表格です。

家具・インテリアはネット通販化が遅れてきた分野とされてきましたが、ベガのようなEC専業のプレイヤーや、大手のオムニチャネル化によって、販売チャネルとしてのネット通販の比重が変わりつつあります。

ホームセンター — 家具・インテリアを扱う隣接チャネル

住生活全般(DIY・園芸・建材・日用品)を扱う大型小売。家具・インテリアは品ぞろえの一部

ホームセンター各社も家具・インテリアを扱いますが、連結売上の大半はDIY用品・建材・園芸・日用品で、家具・インテリアは品ぞろえの一部です。各社 直近通期(FY2025)の連結業績。決算期は社により異なる。連結売上・営業利益・純利益は億円、ROEは各社公表値。これらの連結売上を、ニトリのような家具・インテリアSPAと同じ「家具の売上」として並べることはできず、家具・インテリアの販売チャネルの一つとして見るのが実態に近いといえます。なお、コメリは売上高に相当する金額を「営業収益」として開示しており、ここではその値を用いています。

DCMホールディングス
ホームセンター最大手。DIY・園芸・建材が中心
連結売上
5,446
営業利益
332
純利益
171
ROE
6.7
コーナン商事
ホームセンター(関西地盤)。DIY・建材が中心
連結売上
5,014
営業利益
250
純利益
142
ROE
8.8
コメリ
農業・園芸・資材に強いホームセンター(営業収益)
連結売上
3,792
営業利益
224
純利益
137
ROE
5.7
アークランズ
ホームセンター(ムサシ)。外食(かつや)も
連結売上
3,157
営業利益
162
純利益
101
ROE
8.5
ナフコ
家具・インテリアにも強いホームセンター
連結売上
1,819
営業利益
13
純利益
2
ROE
0.1

ホームセンター大手 — DCM・コーナン・コメリ・アークランズ・ナフコ

ホームセンターは、DIY用品・建材・園芸・日用品から家具・インテリアまで、住生活全般を大型店で扱う小売業態です。DCMホールディングスはホームセンター最大手で連結売上5,446億円コーナン商事は関西を地盤に5,014億円コメリは農業・園芸・資材に強みを持ち営業収益3,792億円アークランズはホームセンター(ムサシ)に外食(かつや)も組み合わせて3,157億円の規模です。

これら各社の連結売上は、その大半がDIY・建材・園芸・日用品であり、家具・インテリアは取扱品目の一部にとどまります。そのため、家具・インテリアの主要プレイヤーとしては「隣接する販売チャネル」と位置づけるのが実態に近く、連結売上の大きさを家具・インテリアでの強さと混同しないことが重要です。なかでもナフコ(連結1,819億円)は家具・インテリアの比重が比較的高いホームセンターとして知られ、住宅まわりの品ぞろえを強みとしています。

オフィス家具・専門業態 — 法人向け什器・内装材・生活雑貨

法人向けのオフィス家具メーカー、内装材の卸、生活雑貨。家庭用の家具小売とは別の領域

家庭用の家具・インテリア小売とは別に、法人向けのオフィス家具メーカーがあります。各社 直近通期(FY2025)の連結業績。決算期は社により異なる。連結売上・営業利益・純利益は億円、ROEは各社公表値。コクヨ・オカムラ・イトーキが主要プレイヤーで、いずれもオフィスのデスク・椅子・収納などの什器を中心に法人向けに展開しています。これらはオフィス用家具(2024年に約4,560億円、メーカー出荷)に対応する供給側の企業で、オフィス回帰や働き方改革に伴う什器の更新需要に業績が左右されます。

コクヨ
オフィス家具・什器に文具も。法人向け
連結売上
3,599
営業利益
262
純利益
215
ROE
8.4
オカムラ
オフィス家具・店舗什器。法人向け
連結売上
3,145
営業利益
239
純利益
220
ROE
12.3
イトーキ
オフィス家具。法人向け什器が中心
連結売上
1,537
営業利益
137
純利益
94
ROE
17.7

オフィス家具 — コクヨ・オカムラ・イトーキ

オフィス家具は、企業のオフィスや公共施設向けにデスク・椅子・収納などの什器を提供する法人向け(B2B)の業態で、家庭用の家具小売とは顧客も販路も異なります。コクヨは文具とオフィス家具を二本柱とし連結売上3,599億円オカムラはオフィス家具に加え店舗什器・物流システムも手がけ3,145億円(ROE12.3%)、イトーキはオフィス家具を中心に1,537億円(ROE17.7%)の規模です。

これらの企業の業績は、オフィス回帰や働き方改革、オフィスの移転・改装に伴う什器の更新需要に左右され、家庭用家具とは異なる需要の波を持ちます。家具市場のうちオフィス用は約4割を占めており、その供給側を担うのがこれらのメーカーです。

内装材卸 — サンゲツ

サンゲツは、壁紙(クロス)・床材・カーテンなどの内装材を、メーカーから仕入れて施工業者や小売に卸す内装材卸の最大手です。連結売上は2,004億円、ROEは11.4%で、住宅・非住宅の新築やリフォームに伴う内装材の需要に業績が連動します。

内装材は、家具のように完成品を消費者へ販売するのではなく、施工を前提に流通する点で家具小売とは異なるレイヤーにあります。インテリアを構成する要素ではありますが、家具・インテリアの小売プレイヤーとは事業の性格が異なるため、別の業態として位置づけられます。住宅の新築やリフォームに伴う内装材の需要に業績が左右される点も、完成品の家具を扱う小売とは異なる特徴です。

生活雑貨 — パルグループホールディングス

パルグループホールディングスは、「3COINS(スリーコインズ)」などの生活雑貨を展開する企業として知られます。3COINSは収納用品やインテリア雑貨を低価格でそろえる業態で、暮らしまわりの雑貨を扱います。連結売上は2,078億円、ROEは17.6%です。

ただし、パルグループの連結売上の主力は衣料(アパレル)であり、3COINSなどの生活雑貨は事業の一部です。家具・インテリアそのものではなく、インテリア雑貨・生活雑貨という隣接領域の代表的なプレイヤーとして位置づけられます。

主要論点

家具・インテリアの主要プレイヤーは誰で、なぜ単純なランキングにできないのか?

家具・インテリアの小売では、ニトリHDが連結売上9,288億円と別格の規模を持ち、製造小売(SPA)の最大手として突出しています。ただし、主要プレイヤーは家具・ホームファッションのSPA、ホームセンター、オフィス家具、内装材卸、生活雑貨と業態が多様で、それぞれ扱う商品・事業範囲・連結に占める家具・インテリアの比率が異なります。

そのため、業態をまたいで連結売上を単純に並べてランキングにすることはできません。ホームセンター大手の連結売上はDIY・建材・園芸が中心で、オフィス家具メーカーは法人向け什器が主体、無印良品は衣料・食品まで含む生活全般です。これらの連結売上を家具・インテリアの売上と読むと、事業範囲の広い会社を実際より大きく捉えてしまいます。

したがって、家具・インテリアの主要プレイヤーは、業態(レイヤー)ごとに分けて見るのが実態に合っています。ニトリのような家具・インテリア専業のSPAを中心に置きつつ、ホームセンターやオフィス家具は隣接・別領域のプレイヤーとして、連結売上の中身を踏まえて読むことが重要です。

ニトリはなぜ家具・インテリアで突出しているのか?

ニトリHDの連結売上9,288億円は、家具・インテリア企業のなかで突出しています。背景には、商品の企画から、主に海外の工場での製造、物流、店舗・ネットでの販売までを一貫して手がける製造小売(SPA)の仕組みがあります。製造から販売までを自社で押さえることで、価格と品質を両立させやすく、家具だけでなく寝具・カーテン・キッチン用品などのホームファッションまでをPBで幅広くそろえています。

さらに、国内最大級の店舗網と物流網による規模の経済、2021年の島忠の子会社化による店舗・商品の拡充も規模を支えています。一方で、海外製造の比率が高いため円安による仕入れコストの上昇が利益を圧迫し、純利益は825億円と最高益期から低下しています。

今後の成長軸は、値上げと商品力による単価の維持・向上、中国・アジア・北米への海外出店、都心の小型店やネット通販、リフォーム・法人向けの取り込みです。規模で突出する一方、コスト構造や国内需要の成熟といった課題にどう対応するかが問われています。

各社の「連結売上」をどう読めばよいか?

各社の数値は全社連結ベースで、家具・インテリアが事業の一部にすぎない会社が多く含まれます。無印良品(良品計画)は衣料・食品まで含む生活全般、ホームセンター各社はDIY・建材・園芸が中心、パルグループは衣料が主力です。連結売上をそのまま家具・インテリアの売上と読むと、実態を見誤ります。

また、各社の連結売上と、家具市場(メーカー出荷で約1兆1,400億円)やホームファッション小売(約3兆1,498億円)といった市場統計は、集計の基準が異なります。各社の連結売上を足し合わせても市場規模にはならず、市場シェアの算出にも向きません。両者は別々の指標として読むのが適切です。

したがって、個社の規模を見るときは連結売上の中身(どの事業がどれだけを占めるか)を、市場全体を見るときは市場統計を、というように目的に応じて使い分けることが重要です。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、円安・原材料高に対する価格転嫁と商品力の巧拙が各社の収益性を左右します。ニトリのSPA系は値上げとPB強化で単価を維持できるかが焦点で、ホームセンターは資材・園芸の比重が高く家具・インテリアとは別の需要サイクルを持ちます。オフィス家具は什器の更新需要、内装材卸は新築・リフォーム需要に業績が連動します。

中期3-5年

中期では、店舗とネット通販を組み合わせるオムニチャネル化、SPA化の一段の進展、ニトリの海外出店が競争の軸となります。ホームセンターでは大型化や再編、リフォーム・法人需要の取り込みが進む見通しです。限られた国内需要のなかで、どの業態・どの企業が販売チャネルと品ぞろえを押さえるかが問われます。

長期

長期では、人口減少と世帯数の動向が家具・インテリア需要の土台を決めます。国内で数量の拡大が見込みにくいなか、海外展開、リユースを含む二次流通、付加価値(単価)の向上が各社の規模を支える論点になります。製造小売(SPA)化やオムニチャネル化で供給網と販売網を効率化できる企業が、中長期で優位に立つと考えられます。

よくある質問

家具・インテリアで売上が最も大きい企業はどこですか?
家具・インテリアの小売で最大手はニトリホールディングスで、FY2025の連結売上は約9,288億円です。商品の企画・製造から販売までを手がける製造小売(SPA)の最大手で、他の家具・インテリア企業とは規模が一段異なります。
無印良品・ニトリ・LOWYAはどう違うのですか?
いずれも製造小売(SPA)系ですが、扱う商品の幅が異なります。ニトリは家具・インテリア・ホームファッションが事業の中心、無印良品(良品計画)は衣料・生活雑貨・食品まで含む生活全般で家具・インテリアは一部、LOWYA(ベガコーポレーション)は家具・インテリアのネット通販(D2C)に特化した小規模専業です。
ホームセンターは家具・インテリアの主要プレイヤーですか?
DCM・コーナン・コメリ・アークランズ・ナフコなどのホームセンターも家具・インテリアを扱いますが、連結売上の大半はDIY用品・建材・園芸・日用品で、家具・インテリアは品ぞろえの一部です。家具・インテリアの主要プレイヤーとしては、隣接する販売チャネルと位置づけるのが実態に近いといえます。
オフィス家具の主要メーカーはどこですか?
コクヨ・オカムラ・イトーキが主要プレイヤーで、いずれもオフィスのデスク・椅子・収納などの什器を法人向けに展開しています。オフィス用家具(2024年に約4,560億円、メーカー出荷)に対応する供給側の企業です。
各社の業績データの出典は何ですか?
各社の有価証券報告書(連結通期、直近FY)に基づく値です。連結売上・営業利益・純利益は億円単位で、ROEは各社の公表値を用いています。なお、コメリは売上を「営業収益」として開示しているため決算短信の値を用いており、決算期は社により異なります(いずれも全社連結ベース)。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    各社 有価証券報告書(家具・インテリア関連 上場各社、連結通期FY2025)
  2. 2.
    株式会社コメリ「2025年3月期 決算短信」
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