1. 薬機法と医薬部外品 — 「薬用」と表示できるかどうかの境界
薬機法(医薬品医療機器等法)は、医薬品・医薬部外品・化粧品などの区分を定める法律です。トイレタリーで重要なのが、化粧品と医薬部外品の境界です。医薬部外品は、虫歯予防・歯周病予防・殺菌・制汗などの効能を持つ有効成分が一定量配合され、医薬部外品として厚生労働省に承認されたもので、その効能・効果を製品に表示できます。
「薬用」と表示できるのは医薬部外品で、化粧品に分類される一般の歯みがきや石けんは、虫歯予防や殺菌といった効能をうたうことができません。厚生労働省の薬事工業生産動態統計でみると、医薬部外品としての生産金額は薬用歯みがき剤が2024年に1,562億円、薬用石けんが1,071億円、生理用品(生理処理用品)が736億円、殺虫剤が682億円でした。これは医薬部外品の生産金額で、メーカー出荷金額でとらえた市場規模(矢野経済研究所)とは集計の基準が異なります。配合する成分と承認の有無は、製品の訴求や価格にも関わる論点です。