なぜエステティック市場は縮小しているのか?
エステ市場は縮小局面にあります。事業者売上高ベースの矢野経済研究所では2024年度3,043億円(前年度比98.3)で5年連続のマイナスとなる見込みで、消費者支出ベースでも2021年の約3,956億円から2025年の3,360億円へ減少しています。
縮小を主導しているのは脱毛分野です。消費者支出ベースの脱毛は2021年から672億円減少しました。背景には、大手脱毛サロンの経営破綻が相次いだことと、医療脱毛との競合があります。医療機関による脱毛が普及し、効果や安全性を求める利用者が医療脱毛へ移る動きがあり、エステサロンの脱毛は価格や手軽さでの差別化を迫られています。
脱毛以外でも、エステ業態には規制面の逆風があります。痩身・引き締め分野で用いられる高密度焦点式超音波(HIFU)は、2024年に医師免許のないサロンでの施術が医療行為に該当しうるとして規制が強化され、対応を迫られたサロンが少なくありません。脱毛分野の構造的な縮小と規制への対応が重なり、市場全体が縮小圧力にさらされています。