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美容・エステ業界の市場規模|ジャンル別の推移と明暗の分岐【2026年版】

美容サロン市場は消費者支出ベースでジャンルにより明暗が分かれます。美容室は2025年に1兆3,884億円とここ5年で最大に達し、リラクゼーション3,798億円・ネイル1,455億円・アイビューティー1,384億円も拡大する一方、エステは3,360億円へ減少しました。市場規模は消費者支出・事業者売上高・供給側の事業所売上で集計の仕方が異なり、それぞれ別の統計として併せて整理します。

美容室(2025年)
13,884億円
最大ジャンル、ここ5年で最大
出典: リクルートHBA美容センサス2025年上期(消費者支出ベース)
リラクゼーション(2025年)
3,798億円
3年連続で拡大
出典: リクルートHBA美容センサス2025年上期(消費者支出ベース)
エステ(2025年)
3,360億円
脱毛分野の縮小で減少
出典: リクルートHBA美容センサス2025年上期(消費者支出ベース)
アイビューティー(2025年)
1,384億円
前年比+17.4%と最も高い伸び
出典: リクルートHBA美容センサス2025年上期(消費者支出ベース)

美容室の市場規模の推移 (2021-2025年、億円)

2025年は1兆3,884億円でここ5年で最大、女性が約7割を占める
単位: 億円
03,7507,50011,25015,00013,1292113,4452213,5582313,5432413,88425
出典: リクルートHBA美容センサス2025年上期(消費者支出ベース)
年度20212022202320242025
美容室億円13,12913,44513,55813,54313,884
前年比+2.4%+0.8%-0.1%+2.5%
読み解き

美容室の市場規模は、2021年の13,129億円から2025年に1兆3,884億円へと拡大し、ここ5年で最大となりました。2024年に一時的に横ばいとなった後、2025年は前年比+2.5%の増加です。

美容室市場は女性が約7割を占めます。2025年は女性が1兆343億円・男性が3,542億円で、男女とも拡大しています。1回あたりの利用金額も女性7,668円・男性4,879円と男女ともにここ5年で最高となり、利用者数だけでなく客単価の上昇が市場規模を押し上げています。物価高を背景に施術単価が上がっていることが、金額面での拡大を支えている構図です。

エステサロンの市場規模の推移 (2021-2025年、億円)

美容室と対照的に縮小傾向、脱毛分野の縮小が主因
単位: 億円
01,0002,0003,0004,0003,956213,971223,384233,948243,36025
出典: リクルートHBA美容センサス2025年上期(消費者支出ベース)
年度20212022202320242025
エステサロン億円3,9563,9713,3843,9483,360
前年比+0.4%-14.8%+16.7%-14.9%
読み解き

エステは美容室と対照的に縮小傾向にあります。消費者支出ベースでは2021年の3,956億円から2025年の3,360億円へ減少しました。年により振れがあり、2024年は3,948億円へ一時的に持ち直したものの、2025年は再び減少して2023年並みの水準にとどまります。

エステは統計によって見え方が異なります。事業者売上高ベースの矢野経済研究所では、2024年度のエステ市場は3,043億円(前年度比98.3)で、これで5年連続のマイナスとなる見込みです。ただし2025年度は3,046億円(前年度比100.1)で微増に転じる予測で、減少が一巡しつつあります。

一方、上のグラフの消費者支出ベースでは2024年に一時的に増えて見えます。矢野は事業者の年度売上を、グラフのリクルートHBAは暦年の利用実態を集計しており、対象期間も集計の立場も異なるため、同じエステでも年ごとの方向が違って見える点に注意が必要です。いずれの統計でも、脱毛サロンの市場縮小が全体を押し下げています。分野別の内訳や規制の影響はエステ市場のページで詳しく扱います。

このグラフに関連するトピック

ジャンル別市場規模の推移 (消費者支出ベース、億円)

美容室
2021年
13,129
2022年
13,445
2023年
13,558
2024年
13,543
2025年
13,884
前年比
+2.5%
リラクゼーション
2021年
3,425
2022年
3,257
2023年
3,352
2024年
3,674
2025年
3,798
前年比
+3.4%
エステ
2021年
3,956
2022年
3,971
2023年
3,384
2024年
3,948
2025年
3,360
前年比
-14.9%
ネイル
2021年
1,166
2022年
1,118
2023年
1,195
2024年
1,390
2025年
1,455
前年比
+4.7%
アイビューティー
2021年
777
2022年
943
2023年
915
2024年
1,179
2025年
1,384
前年比
+17.4%
読み解き

ジャンル別に5年間の推移を並べると、美容室が一貫して最大で、リラクゼーション・ネイル・アイビューティーが拡大する一方、エステが縮小していることが分かります。アイビューティーは2021年の777億円から2025年の1,384億円へと、前年比+17.4%の高い伸びを示しています。

なお、この表は美容5ジャンルのみを対象としています。理容室は理容師法に基づく別業態のため含めていません。また各ジャンルは別々に推計された値で、合計を業界規模として用いることはしません。

統計による市場規模の見え方

消費者支出ベース(リクルートHBA美容センサス)
代表的な規模
美容室1兆3,884億円
対象・調査年
2025年・ジャンル別
事業者売上高ベース(矢野経済研究所)
代表的な規模
エステ3,043億円
対象・調査年
2024年度・エステ
供給側の事業所売上(経済センサス活動調査)
代表的な規模
美容業1兆6,532億円
対象・調査年
2021年・美容業
理容室を含む全体(リクルートHBA美容センサス、参考)
代表的な規模
2兆6,820億円
対象・調査年
2025年・理容含む
読み解き

市場規模は集計の仕方によって水準が異なります。消費者支出ベース(リクルートHBA)は利用者の支出からジャンル別に推計するもので、本ページの市場規模はこれを主に用います。事業者売上高ベース(矢野経済研究所)はサロン事業者の売上から、供給側の事業所売上(経済センサス)は売上のある事業所の集計から市場をとらえます。

それぞれ対象範囲も集計の立場も異なる別の統計のため、数字を直接比較したり合算したりはできません。例えば供給側の美容業(1兆6,532億円、2021年)はネイルやアイビューティーを含む一方、消費者支出ベースの美容室(1兆3,884億円、2025年)はこれらを別ジャンルとして分けています。用途に応じて使い分けるのが適切です。

主要論点

ジャンルで明暗が分かれる市場で、成長余地はどこにあるか?

消費者支出ベースの市場規模は、ジャンルによって方向が分かれています。美容室は2025年に1兆3,884億円とここ5年で最大に達し、リラクゼーション・ネイル・アイビューティーも拡大する一方、エステは3,360億円へ減少しました。とりわけアイビューティーは前年比+17.4%と高い伸びを示し、まつ毛・眉まわりの施術が新たな需要として定着しつつあります。

成長ジャンルでは、利用率がまだ伸びる余地のあるアイビューティーやネイルが拡大の中心です。一方、縮小するエステは脱毛分野の落ち込みが大きく、医療脱毛との競合やサービスの転換が課題となっています。拡大ジャンルへの参入余地と、縮小ジャンルでの立て直しの両面を見極めることが求められます。

なぜ市場規模は統計によって異なるのか?

美容サロン市場の規模には、集計の仕方の異なる複数の統計があります。消費者支出ベース(リクルートHBA)は利用者がサロンに支払った金額をジャンル別に推計し、美容室は2025年に1兆3,884億円です。供給側の事業所売上(経済センサス)は売上のある事業所の集計で、美容業は1兆6,532億円(2021年)となります。事業者売上高ベース(矢野経済研究所)はサロン事業者の売上から推計し、エステは3,043億円(2024年度)です。

これらは対象範囲(ジャンルの区切り方)・調査年・集計の立場が異なるため、数字を直接比較したり合算したりはできません。たとえば供給側の美容業はネイルやアイビューティーを内包する一方、消費者支出ベースはこれらを別ジャンルとして分けて把握します。市場規模を語るときは、どの統計に基づく数字かを明確にすることが重要です。

客単価の上昇は市場をどこまで支えるか?

美容室市場の拡大を支えているのは、利用者数だけでなく客単価の上昇です。2025年の1回あたり利用金額は女性7,668円・男性4,879円と、男女ともにここ5年で最高となりました。物価高を背景に施術単価が上がり、金額ベースの市場規模を押し上げています。

ただし客単価の上昇には、利用者の負担という上限があります。値上げだけで市場を伸ばし続けることは難しく、人口減少が進むなかでは利用者数や利用頻度の確保が課題となります。客単価の上昇と利用者数のどちらが市場を支えるかが、今後の市場規模を左右します。

中期見通し

近未来1-2年

ジャンル間の明暗の分岐が続く見通しです。美容室は堅調、アイビューティーやネイルは拡大が続く一方、エステは脱毛分野の縮小が下押しを続けます。物価高を背景とした客単価の上昇が、金額ベースの市場を支える局面が続きます。

中期3-5年

客単価の上昇の天井と利用者数の確保が市場規模の鍵となります。人口減少が進むなかで、各ジャンルとも新規利用者の取り込みやリピート率の向上が課題です。縮小するエステは、医療脱毛との競合のなかでサービスの再設計が問われます。

長期5-10年

人口減少が進むなかで、市場規模をどう維持するかが長期の論点です。利用者層の広がり(男性需要やシニア層)、客単価と利用頻度のバランス、ジャンル間の構成の変化が、業界全体の規模を左右します。

よくある質問

美容・エステ業界の市場規模はどれくらいですか?
消費者支出ベース(リクルートHBA美容センサス2025年上期)では、美容室が2025年に1兆3,884億円でジャンル最大です。リラクゼーション3,798億円、エステ3,360億円、ネイル1,455億円、アイビューティー1,384億円が続きます。理容室を含む美容サロン市場全体は2兆6,820億円ですが、理容室は別業態のため美容業界としては上記5ジャンルが対象です。
ジャンルごとの市場規模はどう推移していますか?
2021年から2025年にかけて、美容室は13,129億円から13,884億円へ拡大しここ5年で最大となりました。リラクゼーション・ネイル・アイビューティーも拡大し、特にアイビューティーは777億円から1,384億円(前年比+17.4%)へと高い伸びを示しています。一方エステは3,956億円から3,360億円へ減少しています。
なぜ統計によって市場規模の数字が違うのですか?
美容サロン市場の規模には、消費者支出ベース(リクルートHBA、美容室1兆3,884億円)・供給側の事業所売上(経済センサス、美容業1兆6,532億円)・事業者売上高ベース(矢野経済研究所、エステ3,043億円)など、集計の仕方の異なる統計があります。対象範囲や調査年、集計の立場が異なるため、数字を直接比較したり合算したりはできません。
エステ市場はなぜ縮小しているのですか?
エステは脱毛分野の縮小が主因です。消費者支出ベースでは2025年に3,360億円、事業者売上高ベースの矢野経済研究所では2024年度に3,043億円で、5年連続のマイナスとなる見込みです。脱毛サロンの経営難や、医療脱毛との競合が背景にあります。分野別の内訳や規制の影響はエステ市場のページで扱います。
美容室市場の男女比や客単価はどうなっていますか?
美容室市場は女性が約7割を占めます。2025年は女性が1兆343億円・男性が3,542億円です。1回あたりの利用金額は女性7,668円・男性4,879円で、男女ともにここ5年で最高となりました。物価高を背景とした客単価の上昇が市場規模の拡大を支えています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期」(2025/6/26)
  2. 2.
    矢野経済研究所「エステティックサロン市場に関する調査(2025年)」(2025/4/23)
  3. 3.
    総務省・経済産業省「経済センサス‐活動調査」令和3年
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