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ブライダル業界の市場規模|婚姻減のなかで市場を支える単価上昇【2026年版】

日本のブライダル関連市場は、挙式・披露宴を中心とした主要5分野で2024年に約1兆5,798億円となりました。新型コロナで2020年に9,122億円まで落ち込んだ後は回復したものの、コロナ前の水準には戻らず、2025年は見込み、2026年は予測でいずれも横ばいで推移しています。需要の母数となる婚姻件数が1972年の約110万組から2024年の48.5万組へ長期的に減少するなかでも、挙式・披露宴の総額平均が2024年に343.9万円へ上昇し、件数の減少を単価が補う構造です。市場規模の推移、婚姻件数との対比、回復の中身、より広い範囲の市場規模との違いまで順に整理します。

ブライダル関連市場(2024年)
1兆5,798億円
挙式中心の主要5分野、前年比103.5%
出典: 矢野経済研究所 ブライダル産業年鑑
コロナ禍の底(2020年)
9,122億円
新型コロナの影響による落ち込み、ここから回復してきた
出典: 矢野経済研究所 ブライダル産業年鑑
婚姻件数(2024年)
48.5万組
1972年ピーク約110万組から半数以下、需要の母数
出典: 厚生労働省 人口動態統計
挙式・披露宴の総額平均(2024年)
343.9万円
前年から16.8万円増、1組あたりの単価
出典: リクルートブライダル総研 ゼクシィ結婚トレンド調査2024

ブライダル関連市場規模の推移 (2020-2026年、億円)

挙式中心の主要5分野。2025年は見込み、2026年は予測。2020年の9,122億円から回復し、近年は横ばいで推移
単位: 億円
05,00010,00015,00020,0009,1222011,2782114,1832215,2612315,7982415,7862515,70026
出典: 矢野経済研究所「2026年版ブライダル産業年鑑」/ プレスリリースNo.4098 (2026/5/14)。2025年は見込み、2026年は予測です。
年度2020202120222023202420252026
ブライダル関連市場(5分野)億円9,12211,27814,18315,26115,79815,78615,700
前年比+23.6%+25.8%+7.6%+3.5%-0.1%-0.5%
読み解き

ブライダル関連市場は、挙式・披露宴を中心とした主要5分野で2024年に約1兆5,798億円となりました。新型コロナの影響で2020年に9,122億円まで落ち込んだ後、2022年に約1兆4,183億円、2023年以降は1兆5,000億円台へと回復しています。回復の前年比は2021年から2023年にかけて二桁の伸びが続いた後、2024年は前年比103.5%へ鈍化しました。

直近は横ばい局面に入っています。2025年は約1兆5,786億円の見込み、2026年は約1兆5,700億円の予測で、いずれも前年並みです。グラフの2025年・2026年は矢野経済研究所による見込み・予測値で、確定値ではありません。コロナ前の水準を完全には取り戻さないまま、需要の母数である婚姻件数の減少を背景に、横ばいで推移する見通しです。

婚姻件数と市場規模の対比 (2020-2024年)

婚姻件数とブライダル関連市場 (挙式中心の主要5分野) を並べたもの。件数が減るなかで市場が崩れていない関係を示す
2020年(コロナ禍)
婚姻件数
52.6
ブライダル関連市場
9,122
2022年
婚姻件数
50.5
ブライダル関連市場
14,183
2024年
婚姻件数
48.5
ブライダル関連市場
15,798
読み解き

婚姻件数とブライダル関連市場を並べると、結婚するカップルの数が減るなかでも市場が崩れていない関係が見えます。婚姻件数は2020年の52.6万組から2022年50.5万組、2024年48.5万組へと減少が続きました。一方で市場は、コロナ禍で落ち込んだ2020年の9,122億円から2024年の1兆5,798億円へ回復しています。

2020年は新型コロナで婚姻も挙式需要もともに落ち込んだ特殊な底のため、2022年から2024年の動きが構造をよく表しています。この間に婚姻件数は50.5万組から48.5万組へ減ったのに対し、市場は横ばいから微増を保ちました。母数の減少を、1組あたりの挙式単価の上昇(2024年の総額平均343.9万円、前年から16.8万円増)が補っている構図です。なお、婚姻件数のすべてが挙式につながるわけではなく、実際に挙式を行う割合(実施率)も需要を左右します。婚姻件数の長期推移や挙式の実施率は関連ページで詳しく扱います。

主要論点

婚姻件数が減り続けるなかで、市場はなぜ横ばいを保てているのか?

需要の母数となる婚姻件数は、1972年の約110万組をピークに長期的な減少が続き、2024年は48.5万組まで落ち込みました。半世紀でほぼ半数以下になった計算で、結婚するカップルの数だけを見れば、ブライダル市場も大きく縮小していてもおかしくありません。

それでも市場規模が横ばいを保てているのは、1組あたりの挙式単価が上昇しているためです。挙式・披露宴の総額平均は2024年に343.9万円で、前年から16.8万円増えました。物価や人件費の上昇を背景にした会場・料理・衣裳の単価上昇に加え、ゲスト一人あたりにかける費用の増加が総額を押し上げ、件数の減少を相殺しています。

ただし、この構図には限界も意識されています。単価の上昇は永続的に続くものではなく、婚姻件数の減少が今後も続けば、いずれ単価の上昇だけでは支えきれない局面も想定されます。多様なスタイルへの対応や周辺サービスの取り込みで、1組あたりの取引をどう広げるかが各社の課題です。

コロナ禍からの回復の中身は何か、今後も成長するのか?

ブライダル関連市場は2020年に9,122億円まで落ち込んだ後、2024年に1兆5,798億円へ回復しました。ただしコロナ前の水準を完全には取り戻しておらず、2025年の見込み・2026年の予測はいずれも横ばいで、回復は一巡したと見られます。

回復を支えたのは、挙式の再開に伴う需要の戻りと、挙式単価の上昇です。前年比は2021年から2023年にかけて二桁の伸びが続いた後、2024年は103.5%へ鈍化しました。コロナ禍で延期・縮小された挙式の反動が一巡し、母数である婚姻件数の減少が改めて市場の重しになっています。

今後は、単価上昇による下支えがどこまで続くかが焦点です。婚姻件数の減少が構造的に続くなか、ナシ婚やカジュアル化といったスタイルの多様化が単価にどう影響するか、海外挙式や周辺市場の取り込みが進むかが、横ばいから先の方向を左右します。

「5分野」と「6分野」、どちらがブライダル市場の規模なのか?

ブライダル市場の規模としては、対象範囲の異なる2つの数字があります。本ページの主軸は、挙式・披露宴を中心とした主要5分野(挙式披露宴・新婚旅行・ブライダルジュエリー・結納・結婚相談所)で、2024年に1兆5,798億円です。

もう一つは、矢野経済研究所が『ブライダル産業年鑑』で公表する6分野の集計で、2024年に約1兆8,448億円です。こちらは挙式披露宴・ジュエリー・結婚相談所に加え、オンラインマッチング・海外リゾート挙式・フォトウエディングを対象に含めた、より広い範囲を捉えた数字です。

両者は対象とする分野の定義が異なる別系列のため、単純な比較や合算はできません。5分野に周辺を足したものが6分野というわけでもなく、5分野にある新婚旅行・結納は6分野には含まれません。市場規模を引用するときは、どちらの範囲の数字かを確認する必要があります。

中期見通し

近未来1-2年

市場は横ばい局面が続くとみられます。矢野経済研究所の見込み・予測でも2025年・2026年は前年並みで、コロナ禍からの反動的な回復は一巡しました。婚姻件数の減少を挙式単価の上昇が補う構図が当面続く見通しです。

中期3-5年

中期では、単価上昇の持続性が焦点です。物価や人件費の上昇を背景にした挙式単価の上昇には、利用者の負担という上限があり、単価だけで市場を支え続けることは難しくなります。ナシ婚やカジュアル化への対応、海外挙式や周辺サービスの取り込みが市場規模を左右します。

長期

長期では、婚姻件数の構造的な減少が市場の基調を決めます。人口減少と未婚化が進むなか、1組あたりの取引額をどう高めるか、挙式以外の周辺需要をどう取り込むかが課題です。市場規模を読む際は、5分野(挙式中心)と6分野(周辺含む)の範囲の違いを踏まえることが前提となります。

よくある質問

ブライダル業界の市場規模はどのくらいですか?
挙式・披露宴を中心とした主要5分野で、2024年に約1兆5,798億円です(矢野経済研究所 ブライダル産業年鑑)。新型コロナで2020年に9,122億円まで落ち込んだ後に回復しましたが、コロナ前の水準には戻らず、2025年の見込み・2026年の予測はいずれも横ばいで推移しています。
市場はコロナ禍からどれくらい回復しましたか?
ブライダル関連市場は2020年に9,122億円まで落ち込んだ後、2024年には1兆5,798億円まで回復しました。前年比は2021年から2023年に二桁の伸びが続いた後、2024年は103.5%へ鈍化しています。挙式の再開に伴う需要の戻りが一巡し、直近は横ばい局面に入っています。
婚姻件数の減少は市場にどう影響していますか?
婚姻件数は1972年の約110万組をピークに長期的に減少し、2024年は48.5万組まで落ち込みました。需要の母数は半数以下に縮小していますが、1組あたりの挙式単価の上昇が件数の減少を補っているため、市場規模は大きく崩れずに横ばいで推移しています。
結婚式の費用は上がっているのですか?
挙式・披露宴の総額平均は2024年に343.9万円で、前年から16.8万円増えました(リクルートブライダル総研 ゼクシィ結婚トレンド調査2024)。会場や料理、衣裳などの単価上昇に加え、ゲスト一人あたりにかける費用の増加が総額を押し上げています。費用の内訳は関連ページで詳しく扱います。
市場規模データの出典は何ですか?
ブライダル関連市場(挙式中心の主要5分野)の規模は、矢野経済研究所のブライダル産業年鑑(プレスリリースNo.4098)が出典です。2020年から2024年までが実績、2025年は見込み、2026年は予測です。婚姻件数は厚生労働省の人口動態統計、挙式・披露宴の費用はリクルートブライダル総研のゼクシィ結婚トレンド調査2024を用いています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所「2026年版ブライダル産業年鑑」/ プレスリリースNo.4098 (2026/5/14)
  2. 2.
    厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況」
  3. 3.
    リクルートブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」
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