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TOPIC DETAIL · PERIPHERAL MARKET

ブライダルの周辺市場|ジュエリー・新婚旅行・フォトウエディング【2026年版】

結婚式の周辺には、ブライダルジュエリー(婚約指輪・結婚指輪)、新婚旅行、フォトウエディングなど、挙式・披露宴そのもの以外の市場が広がっています。これらの個別の市場規模は、各分野とも独立した数字としては公表されていないものが多く、市場全体は矢野経済研究所の集計(挙式中心の主要5分野で約1兆5,798億円、より広い6分野で約1兆8,448億円)で捉えます。なかでもフォトウエディングは、ナシ婚やフォト婚といったスタイルの広がりと結びついて伸びている領域です。周辺市場には何が含まれるか、市場規模はどう捉えるか、フォトウエディングの広がりまで順に整理します。

ブライダルの周辺市場とは何か

ブライダルジュエリー(婚約・結婚指輪)

ブライダルジュエリーは、婚約指輪(エンゲージリング)と結婚指輪(マリッジリング)を中心とした市場です。結婚を決めたカップルが購入するもので、挙式を行うかどうかにかかわらず需要が生まれます。後述する矢野経済研究所の集計では、ブライダルジュエリーは小売金額ベースで含まれており、ほかの分野(事業者の売上ベース)とは集計の取り方が異なります。

新婚旅行(ハネムーン)

新婚旅行は、結婚を機に行う旅行(ハネムーン)の市場です。行き先や日数によって費用は幅があり、海外旅行の動向や為替の影響を受けます。挙式に旅行を兼ねるリゾート・海外挙式とも近い領域ですが、ここでは挙式の場所・形態としての海外挙式とは分けて、旅行としての需要を周辺市場として扱います(海外・リゾート挙式は関連ページで扱います)。

フォトウエディング

フォトウエディングは、写真撮影を中心に結婚の記念を残すスタイルとその市場です。スタジオでの撮影や、屋外・式場以外の場所で撮るロケーション撮影、婚約段階で撮るエンゲージメントフォトなどがあります。挙式や披露宴を行わずに写真だけを残すフォト婚の広がりとともに、需要が伸びています。フォト婚というスタイルの選択(実施の割合など)は、実施スタイルの多様化のページで扱います。

周辺市場の規模はどう捉えるか

個別分野の金額は公表されていないものが多い

ブライダルジュエリーや新婚旅行、フォトウエディングといった個別分野の市場規模は、独立した確定値としては公表されていないものが多くなっています。このため、周辺市場の規模は、矢野経済研究所がブライダル市場全体として集計する数字のなかで捉えることになります。

対象範囲の異なる2つの集計(5分野と6分野)

矢野経済研究所の集計には、対象範囲の異なる2つの系列があります。一つは、挙式・披露宴を中心とした主要5分野(2024年で約1兆5,798億円)で、新婚旅行・ブライダルジュエリー・結納・結婚相談所を含みます。もう一つは、『ブライダル産業年鑑』の6分野(2024年で約1兆8,448億円)で、オンラインマッチングや海外リゾート挙式、フォトウエディングを含む、より広い範囲です。両者の対象範囲は下の表のとおりです。

別系列のため合算・接続はしない

この2つは対象範囲が異なる別系列で、5分野に周辺を足したものが6分野というわけではありません。5分野にある新婚旅行・結納は6分野には含まれず、逆に6分野のフォトウエディングや海外リゾート挙式は5分野にありません。したがって、両者を足し合わせたり、時系列でつないだりはできません。市場規模を引用するときは、どちらの範囲の数字かを確認する必要があります。なお、ブライダルジュエリーのみ小売金額ベースで、ほかの分野(事業者の売上ベース)と集計の取り方が異なる点にも注意が必要です。

ブライダル市場の2つの集計範囲 (矢野経済研究所、2024年)

挙式中心の主要5分野 (約1兆5,798億円) と、産業年鑑の6分野 (約1兆8,448億円) の対象範囲。両者は別系列で、合算や時系列接続はできない
挙式・披露宴
主要5分野
含む
産業年鑑6分野
含む
ブライダルジュエリー
主要5分野
含む
産業年鑑6分野
含む
結婚相談所・仲介サービス
主要5分野
含む
産業年鑑6分野
含む
新婚旅行
主要5分野
含む
産業年鑑6分野
結納・結納品
主要5分野
含む
産業年鑑6分野
オンラインマッチング
主要5分野
産業年鑑6分野
含む
海外リゾート挙式
主要5分野
産業年鑑6分野
含む
フォトウエディング
主要5分野
産業年鑑6分野
含む
読み解き

主要5分野と6分野では、含まれる分野が異なります。挙式・披露宴、ブライダルジュエリー、結婚相談所・仲介は両方に含まれますが、新婚旅行と結納は5分野のみオンラインマッチング・海外リゾート挙式・フォトウエディングは6分野のみです。このため、約1兆5,798億円と約1兆8,448億円は、片方がもう片方に周辺を足したものではなく、対象範囲の異なる別々の数字です。周辺市場を語るときは、フォトウエディングのように6分野にしか含まれない分野があることを踏まえる必要があります。

フォトウエディングの広がり

ナシ婚・フォト婚とともに伸びる

周辺市場のなかでも、フォトウエディングはスタイルの多様化とともに伸びている領域です。挙式や披露宴を行わずに写真でかたちを残すフォト婚や、披露宴を行わないナシ婚が広がるなかで、写真撮影への需要は定着しています。挙式・披露宴を行う層も、別撮りの前撮りやロケーション撮影を利用することがあり、写真は挙式の有無にかかわらず選ばれています。フォト婚という選択がどの程度行われているか(実施の割合など)は、実施スタイルの多様化のページで扱います。

各社のフォト事業の例

各社の事業でも、フォト関連が伸びている例がみられます。たとえば、九州を地盤に挙式事業と多角化を進めるアイ・ケイ・ケイでは、フォト事業の売上が904百万円(前年比34.5%増)と伸びています。ただし、これはアイ・ケイ・ケイ1社の事業の数字であって、フォトウエディング市場全体の規模を示すものではありません。市場全体は前述の6分野の内数に含まれますが、個別の金額は公表されていません。

主要論点

ブライダルの周辺市場は、なぜ規模が捉えにくいのか?

ブライダルジュエリーや新婚旅行、フォトウエディングといった周辺の各分野は、市場規模を語るのが難しい領域です。

第1に、個別分野の金額が独立した確定値として公表されていないことが多いためです。市場全体は矢野経済研究所が集計していますが、その分野別の内訳までは一般には公表されていません。第2に、集計の対象範囲が一つに定まっていないためです。挙式中心の主要5分野(約1兆5,798億円)と、フォトウエディングなどを含む6分野(約1兆8,448億円)があり、両者は別系列で合算できません。

このため、周辺市場の規模は、確定した分野別の数字ではなく、どの範囲の集計に含まれるかを踏まえて捉える必要があります。数字がない部分を推測で埋めず、分かっている範囲で整理することが前提になります。

フォトウエディングは、なぜ伸びているのか?

フォトウエディングが伸びている背景には、結婚式のスタイルの多様化があります。挙式や披露宴を行わずに写真でかたちを残すフォト婚や、披露宴を行わないナシ婚が広がるなかで、写真撮影への需要が定着しました。

挙式・披露宴を行う層も、前撮りやロケーション撮影を利用することがあり、写真は挙式の有無にかかわらず選ばれています。コロナ禍を経た少人数志向や、「自分たちらしさ」を重視する価値観も、自由度の高いフォトウエディングを後押ししています。

各社の事業でも、アイ・ケイ・ケイのフォト事業が前年比34.5%増となるなど、フォト関連を伸ばす例がみられます。ただし、これは1社の事業の数字で、フォト市場全体の規模を示すものではありません。スタイルとしてのフォト婚の実施状況は、実施スタイルの多様化のページで扱います。

周辺市場は、挙式需要の減少を補えるのか?

婚姻件数の減少で挙式・披露宴の組数が伸びにくいなか、周辺市場は需要を補う方向の一つとして注目されています。

ブライダルジュエリーや新婚旅行、フォトウエディングは、挙式を行わないカップルからも需要が生まれる領域です。とくにフォトウエディングは、挙式・披露宴の代わりに選ばれることもあり、挙式をしない層を取り込める可能性があります。挙式単価の上昇に加えて、周辺サービスをどれだけ取り込めるかが、1組あたりの取引を広げる鍵になります。

ただし、周辺市場が挙式需要の減少をそのまま補えるかは明らかではありません。指輪や旅行は単価が挙式・披露宴より小さく、フォトウエディングも挙式・披露宴ほどの単価にはなりにくいためです。周辺市場は、挙式そのものの落ち込みを完全に埋めるというより、取引の幅を広げる方向の取り組みと位置づけられます。

よくある質問

ブライダルの周辺市場には何が含まれますか?
ブライダルジュエリー(婚約指輪・結婚指輪)、新婚旅行(ハネムーン)、フォトウエディング(写真撮影を中心とした結婚の記念)などが、挙式・披露宴の周辺市場にあたります。いずれも結婚を機に発生する需要で、挙式を行わないカップルが利用することもあります。
ブライダルジュエリーの市場規模はどのくらいですか?
ブライダルジュエリー単独の市場規模は、独立した確定値としては一般に公表されていません。矢野経済研究所の挙式中心の主要5分野(2024年で約1兆5,798億円)に小売金額ベースで含まれますが、分野別の内訳は公表されていないため、確定した数字としては捉えにくいのが実情です。
フォトウエディング市場の規模はどのくらいですか?
フォトウエディング単独の市場規模も、独立した確定値としては公表されていません。矢野経済研究所の6分野(2024年で約1兆8,448億円)の内数に含まれますが、個別の金額は公表されていません。各社の事業では、アイ・ケイ・ケイのフォト事業が904百万円(前年比34.5%増)と伸びていますが、これは1社の事業の数字で市場全体ではありません。
新婚旅行の市場は周辺市場に含まれますか?
新婚旅行は、矢野経済研究所の挙式中心の主要5分野に含まれます(一方で6分野には含まれません)。行き先や日数によって費用に幅があり、海外旅行の動向や為替の影響を受けます。新婚旅行単独の市場規模は、分野別の内訳が公表されていないため確定値としては捉えにくくなっています。
主要5分野と6分野は何が違うのですか?
矢野経済研究所の主要5分野(2024年で約1兆5,798億円)は挙式・披露宴を中心とし、新婚旅行・ブライダルジュエリー・結納・結婚相談所を含みます。産業年鑑の6分野(約1兆8,448億円)は、オンラインマッチング・海外リゾート挙式・フォトウエディングを含む、より広い範囲です。両者は対象範囲が異なる別系列で、足し合わせたり時系列でつないだりはできません。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所「2026年版ブライダル産業年鑑」/ ブライダル関連市場プレスリリース
  2. 2.
    アイ・ケイ・ケイホールディングス 有価証券報告書(2025年10月期、EDINET)
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