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ブライダル業界の主要企業|挙式会場大手と婚活プレイヤーの比較【2026年版】

ブライダル業界は、特定企業による寡占が進んでいない断片的な市場です。上場する挙式会場の大手として、ツカダ・グローバルホールディング(連結売上731億円)、テイクアンドギヴ・ニーズ、アイ・ケイ・ケイなどがあり、非上場のノバレーゼやワタベウェディングも加わります。さらに、成婚から挙式へ向かう川上には、結婚相談所連盟のIBJなどの婚活プレイヤーが位置します。主要な上場企業の業績と、業態ごとのプレイヤーを整理します。

主要上場企業の業績と業態別プレイヤー

上場5社の連結通期業績 (挙式会場3社 + 婚活2社)。各社の決算期が異なるため厳密な同一期間比較ではなく、テイクアンドギヴ・ニーズは2025年が9か月の変則決算のため2024年通期を採用

数値は各社の有価証券報告書(連結通期)に基づきます。連結売上・営業利益・純利益は億円単位、ROE(自己資本利益率)と自己資本比率(総資産に占める自己資本の割合で、高いほど財務の安定性が高い)は各社の公表値です。各社の決算期が異なり、またテイクアンドギヴ・ニーズは2025年が決算期変更による9か月の変則決算のため、ここでは同社のみ2024年12月期の通期を採用しています。挙式会場で最大のツカダ・グローバルホールディングは連結売上731億円ですが、同じ売上規模でもROEや自己資本比率には各社の収益構造や財務方針の違いが表れます。なお、各社の連結売上は海外挙式やホテルなど挙式以外の事業も含み、ブライダル関連市場(挙式中心の主要5分野で約1兆5,798億円)とは集計の基準が異なります。各社の売上を足し合わせて市場シェアを算出できるものではなく、市場全体の規模は関連ページで扱います。

ツカダ・グローバルホールディング
挙式会場 (婚礼+ホテル+ウェルネス)・2025年12月期
連結売上
731億円
営業利益
95億円
純利益
48億円
ROE
13.7
自己資本比率
26.6
テイクアンドギヴ・ニーズ
挙式会場 (ハウスウェディング)・2024年12月期
連結売上
477億円
営業利益
41億円
純利益
35億円
ROE
20.2
自己資本比率
34.1
アイ・ケイ・ケイホールディングス
挙式会場 (ゲストハウス+多角化)・2025年10月期
連結売上
225億円
営業利益
18億円
純利益
20億円
ROE
17.3
自己資本比率
58.4
IBJ
婚活 (結婚相談所連盟)・2025年12月期
連結売上
202億円
営業利益
36億円
純利益
21億円
ROE
22.4
自己資本比率
31.3
タメニー
婚活+カジュアル婚・2025年3月期
連結売上
59億円
営業利益
-1億円
純利益
-8億円
ROE
自己資本比率
-19.4

挙式会場の上場大手 — ツカダ・テイクアンドギヴ・ニーズ・アイ・ケイ・ケイ

ツカダ・グローバルホールディングは、婚礼・ホテル・ウェルネスの3事業を持つ挙式会場の上場最大手です。婚礼事業の売上は388億円(前年比8.6%増)、ホテル事業は313億円(同26.0%増)、ウェルネス事業は29億円で、これら3事業の合計が連結売上731億円となります。ホテル事業の伸びが全体を押し上げています。施行面では婚礼事業の施行件数が9,387件(前年比0.2%減)、受注件数が8,880件(不採算店舗の閉鎖や改装休館の影響で前年比11.6%減)です。ハワイやバリ島での海外挙式も手がけますが、円安と海外渡航の戻りの遅れで厳しい状況が続いており、件数は開示されていません。連結売上731億円・ROE13.7%で、ホテル事業を成長軸としています。

テイクアンドギヴ・ニーズは、ゲストを招く専用邸宅を一日一組で貸し切るハウスウェディングを直営で展開する企業です。2024年12月期の連結売上は477億円、ROE20.2%でした。直営店の婚礼施行件数は通期で9,230件を見込み、リーガロイヤルホテル京都の婚礼部門の運営開始などホテルとの提携も広げています。なお2025年は決算期変更により9か月の変則決算となり、当期は1株当たり当期純損失を計上しました。

アイ・ケイ・ケイは九州を地盤にゲストハウスウェディングを展開し、婚礼に加えて介護・食品・フォトの多角化を進めています。婚礼事業の施行組数は5,020組(前年比8.1%減)と件数は減少する一方、フォト事業(フォトウエディング)の売上は前年比34.5%増と伸びています。連結売上225億円、自己資本比率は58.4%と上場各社の中でも高く、財務の安定性を背景にした堅実経営が特徴です。

非上場の大手 — ノバレーゼ・ワタベウェディング・ベストブライダル

挙式会場には、上場企業のほかに有力な非上場の大手があります。ノバレーゼは専門式場・ゲストハウスを展開する非上場大手で、2026年にエスクリを吸収合併して都市部の会場を拡大しました(業界再編の詳細は関連ページで扱います)。貸会議室を手がけるティーケーピーが持分法で出資しています。

ワタベウェディングは、ハワイや沖縄などのリゾート・海外挙式に強みを持つ非上場大手です。新型コロナで海外挙式が大きく落ち込んだ局面を受け、事業の再編を進めてきました。ベストブライダルは、都市部のゲストハウスやレストランウェディングを展開する非上場の大手です。

これら非上場の大手は連結財務を公表していないため、本ページの一覧表には含めていませんが、上場大手と並ぶ主要なプレイヤーです。挙式会場は地域性が強く、上場・非上場の大手に加えて各地の専門式場やホテルが併存しており、特定の企業に集中しない構造になっています。

婚活プレイヤー — IBJ・タメニー

挙式の川上にあたる婚活では、IBJが結婚相談所連盟の最大手です。加盟する結婚相談所は4,682店(前年比5.7%増)、会員数は66,674名で、新規入会者数は過去最高の20,279名(前年比18.2%増)でした。連結売上は202億円・ROE22.4%で、2027年度に成婚組数3万組・売上高315億円を経営目標に掲げています。成婚したカップルが挙式に向かう流れの起点を担っています。

タメニーは、結婚相談所(パートナーエージェント)の直営に加え、複数の相談所が会員を共有するプラットフォーム「CONNECT-ship」(利用12社)や、カジュアルウェディング、地方創生を手がける企業です。連結売上は59億円ですが、2025年3月期は営業損失・当期純損失を計上し、自己資本比率は-19.4%と債務超過の状態にあり、収益基盤の立て直しが課題となっています。

婚活サービスは、成婚から挙式への導線という点でブライダル業界とつながっています。結婚するカップルのすべてが挙式を行うわけではありませんが、婚活市場の動向は挙式需要の母数に影響します。婚活から挙式までをどうつなぐかが、集客の観点からも論点となります(集客の詳細は関連ページで扱います)。

主要論点

なぜブライダル業界では特定企業の寡占が進まないのか?

ブライダル業界には、専門式場・ホテル・ゲストハウス・レストラン・互助会といった多様な業態の事業者が併存し、特定の企業による寡占は進んでいません。最大手のアイ・ケイ・ケイも有価証券報告書で「上位企業による寡占化が進んでいない」業界構造に言及しています。

背景には、結婚式が地域性の強いサービスであることがあります。新郎新婦やゲストが集まりやすい場所で挙げることが多く、全国を一律のチェーンで覆うよりも、地域ごとの会場が選ばれやすい構造です。加えて、会場を保有・運営する固定費型のビジネスであるため、規模の拡大には用地や建物への継続的な投資が必要で、一気に市場を寡占するハードルが高くなっています。

そのため、上場の大手であっても各社の規模は業界全体の一部にとどまり、非上場の大手や各地の事業者と併存しています。一方で、領域ごとに見れば、婚活では結婚相談所連盟のIBJが最大手として存在感を持つなど、分野ごとの強いプレイヤーは存在します。

主要企業の事業特性はどう違うのか?

挙式会場の上場大手は、それぞれ異なる強みを持ちます。ツカダ・グローバルホールディングは婚礼に加えてホテルやウェルネスを手がける多事業型で、連結売上731億円と最大規模です。テイクアンドギヴ・ニーズは専用邸宅を貸し切るハウスウェディングに特化し、アイ・ケイ・ケイは九州地盤のゲストハウスに介護・食品・フォトの多角化を組み合わせ、自己資本比率58.4%と財務の安定性が高いのが特徴です。

収益性(ROE)で見ると、IBJが22.4%、テイクアンドギヴ・ニーズが20.2%、アイ・ケイ・ケイが17.3%と高い一方、規模が最大のツカダは13.7%です。売上規模と収益性は必ずしも一致せず、各社の事業構成や財務方針の違いが表れます。

婚活のIBJとタメニーは、ともに結婚相談所を軸としますが、IBJが加盟相談所のネットワークを全国に広げて成長する一方、タメニーは直営とプラットフォームを組み合わせつつ収益基盤の立て直しが課題となっており、同じ婚活でも経営状況は対照的です。

婚活から挙式への導線はどうつながっているのか?

婚活サービスは、ブライダル業界の川上にあたります。結婚相談所などで成婚したカップルの一部が、その後に挙式・披露宴を行うため、婚活市場の動向は挙式需要の母数につながっています。

結婚相談所連盟のIBJは加盟相談所4,682店・会員66,674名の規模で、成婚を増やすことを経営目標(2027年度に成婚組数3万組)に掲げています。タメニーも結婚相談所に加えてカジュアルウェディングを手がけるなど、婚活と挙式の両方に関わる動きがみられます。

ただし、結婚するカップルのすべてが挙式を行うわけではなく、婚活からの導線がそのまま挙式需要になるわけではありません。婚姻件数が長期的に減少するなかで、婚活から挙式までをどうつなぐか、会場側が婚活層とどう接点を持つかは、集客の観点からも重要な論点です(集客の詳細は関連ページで扱います)。

中期見通し

近未来1-2年

各社は、施行件数の確保と単価の維持が当面の焦点です。婚姻件数の減少で施行組数が伸びにくいなか、挙式単価の上昇や付帯サービスで1組あたりの売上を高める動きが続きます。海外挙式を持つ企業は為替の影響を受けやすく、フォトウエディングなど周辺領域の伸びも収益を左右します。

中期3-5年

中期では、海外展開・周辺領域・婚活との連携が成長軸となります。ツカダのようにホテル事業や海外拠点を広げる動き、アイ・ケイ・ケイのようにフォトや介護など周辺へ多角化する動き、婚活と挙式をつなぐ取り組みが、母数縮小を補う方向で進む見通しです。

長期

長期では、婚姻件数の構造的な減少を前提に、業態をまたいだ再編と差別化が進むとみられます。経営体力の差が会場の統合・再編につながる一方、各社は地域性やブランド、サービスの質で差別化を図ります。財務の安定性と稼ぐ力を両立できる企業が、中長期で優位に立つと考えられます。

よくある質問

ブライダル業界の主要企業はどこですか?
挙式会場の上場大手として、ツカダ・グローバルホールディング(連結売上約731億円)、テイクアンドギヴ・ニーズ、アイ・ケイ・ケイがあります。非上場ではノバレーゼやワタベウェディングが大手です。さらに、婚活では結婚相談所連盟のIBJやタメニーが主要なプレイヤーです。特定企業の寡占は進まず、多数の事業者が併存しています。
売上が最も大きいブライダル企業はどこですか?
上場企業では、ツカダ・グローバルホールディングが連結売上約731億円(2025年12月期)で最大です。婚礼・ホテル・ウェルネスの3事業を持ち、ハワイやバリ島での海外挙式やホテル事業も手がけるのが特徴です。テイクアンドギヴ・ニーズ(2024年12月期 約477億円)、アイ・ケイ・ケイ(2025年10月期 約225億円)が続きます。
収益性(ROE)が高いのはどの企業ですか?
公表ROEでは、婚活のIBJが22.4%、挙式会場のテイクアンドギヴ・ニーズが20.2%、アイ・ケイ・ケイが17.3%と高い水準です。規模が最大のツカダ・グローバルホールディングは13.7%で、売上規模と収益性は必ずしも一致しません。アイ・ケイ・ケイは自己資本比率58.4%と財務の安定性も高くなっています。
結婚相談所などの婚活はブライダル業界とどう関係しますか?
婚活はブライダル業界の川上にあたります。結婚相談所連盟のIBJは加盟相談所4,682店・会員66,674名(2025年9月末)の規模で、成婚から挙式への導線を担っています。結婚するカップルのすべてが挙式を行うわけではありませんが、婚活市場の動向は挙式需要の母数に影響します。
各社の業績データの出典は何ですか?
各社の有価証券報告書(連結通期)に基づく値です。連結売上・営業利益・純利益は億円単位、ROEと自己資本比率は各社の公表値を用いています。各社の決算期が異なるため厳密な同一期間比較ではなく、テイクアンドギヴ・ニーズは2025年が9か月の変則決算のため2024年12月期の通期を採用しています。施行件数や会員数などは各社の有価証券報告書・決算説明資料に基づきます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    各社 有価証券報告書(ブライダル上場各社、連結通期)
  2. 2.
    IBJ「2025年12月期 第3四半期 決算説明資料」
  3. 3.
    各社 有価証券報告書(事業セグメント・施行データ)
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