インデックス化はどこまで進んだのか? — インデックス投信217兆円の意味
指数への連動を目指すインデックス投信の純資産は、2026年5月末で217兆円に達しました。公募株式投信335兆円の大きな部分を占めるまでに拡大しており、運用手法の主軸がインデックスに傾いていることを示しています。なお、投資信託協会の統計では指数連動の投信が一つの区分として集計される一方、それ以外の投信はETFやバランス型など分類の仕方が異なるため、「アクティブ運用は何兆円」という形では単純に切り出せません。本ページがアクティブの規模を数字で示していないのはこのためで、217兆円を株式投信335兆円から差し引いてアクティブの残高とみなすこともできません。
ここまで進んだ理由は3つあります。第一に、信託報酬の低さです。インデックス投信は銘柄選別の手間が少なく、年0.1%前後まで信託報酬を下げた商品が個人マネーを集めています。第二に、新NISAのつみたて投資枠です。同枠は信託報酬の低い長期・積立向けの投信を対象とするため、資金が自然と低コストのインデックス投信に向かいます。第三に、長期では指数を上回り続けるアクティブ投信が多くないという実績認識が、個人の間で広がったことです。
業界戦略への示唆: インデックス化の進行は、運用会社の競争の土俵を「運用成績」から「コストと規模」へと移しつつあります。低コスト商品で残高を集められる大手と、運用力で差別化するアクティブ系とで、戦略が二極化していく可能性があります。