なぜ公募投信の純資産は半年で297兆円から352兆円へ拡大したのか?
公募投資信託の純資産総額は、2025年11月末の297兆円から2026年5月末の352兆円へ、半年で約18%(約55兆円)拡大しました。この伸びは、資金の純流入(フロー)と、運用による時価の増減(ストック)の2つに分けると理解できます。
第一に、資金の純流入です。2024年1月に始まった新NISAは、つみたて投資枠を中心に毎月コンスタントに資金が流れ込む仕組みで、2025年だけで18.8兆円が新規に買い付けられました。この期間も資金の純流入は毎月プラスで、半年で約11兆円に達しています。第二に、株価上昇による運用益です。投信の純資産は保有する株式や債券の時価で評価されるため、株式市場が上昇すれば残高も増えます。実際、2026年3月には市場の調整で運用による評価が約26.7兆円減りましたが、翌4月には約+27.4兆円と反発しました。
業界戦略への示唆: 半年間の拡大幅の大半は、こうした時価の増加が占めています。中期的には、相場の変動が残高を月ごとに上下させる一方で、NISAによる継続的な積立が下支えとなる構図です。市場規模を見るときは、純資産の額そのものだけでなく、それが「資金の流入で増えたのか、相場で増えたのか」を分けて捉えることが重要になります。