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STAT DETAIL · CASHLESS POSITION

クレジットカードとキャッシュレス決済|クレカが決済額の82.7%・キャッシュレス比率58.0%【2026年版】

クレジットカードは、日本のキャッシュレス決済額の約8割を占める最大の決済手段です。本ページでは、経済産業省のキャッシュレス決済比率と、クレジットカード・コード決済・電子マネー・デビットカードの手段別シェアをもとに、キャッシュレス全体のなかでクレジットカードがどのような位置にあるのかを整理します。

キャッシュレス比率(国内指標)
58.0%
分母から持ち家の帰属家賃を除いた指標。国際比較指標では46.3%
出典: 経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率」(2026年3月公表)
クレジットカードの構成比
82.7%
キャッシュレス決済額に占めるクレジットカードの割合
出典: 経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率」(2026年3月公表)
クレジットカード取扱高(2025年)
134.6兆円
クレジットカードのショッピング取扱高(信用供与額)そのもの
出典: 日本クレジット協会「ショッピング信用供与額」
キャッシュレス決済額(2025年)
162.7兆円
クレジットカード・コード決済・電子マネー・デビットカードの合計
出典: 経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率」(2026年3月公表)

手段別のキャッシュレス決済額(2025年)

クレジットカードがキャッシュレス決済額の8割超を占める最大の手段
クレジットカード
決済額
134.6兆円
構成比
82.7%
コード決済
決済額
16.6兆円
構成比
10.2%
電子マネー
決済額
6.0兆円
構成比
3.7%
デビットカード
決済額
5.5兆円
構成比
3.4%
キャッシュレス決済額(合計)
決済額
162.7兆円
構成比
100.0%
読み解き

経済産業省の集計によると、2025年のキャッシュレス決済額162.7兆円のうち、クレジットカードが82.7%(134.6兆円)と圧倒的な最大手段です。次いでコード決済が10.2%(16.6兆円)で、前年から大きく伸びています。クレジットカードの134.6兆円は、クレジットカードのショッピング取扱高(信用供与額)そのものです。なお、コード決済の多くはクレジットカードや銀行口座をひもづけて使われるため、手段は分かれていても背後でクレジットカードが使われている場合もあります。

キャッシュレス決済比率の2つの指標(2025年)

分母の取り方が異なる2指標。同じ決済額でも比率の水準が変わるため、同じ並びで比較しない
国内指標
キャッシュレス決済比率
58.0%
分母(割る基準)
家計最終消費支出 − 持ち家の帰属家賃
国際比較指標
キャッシュレス決済比率
46.3%
分母(割る基準)
民間最終消費支出
読み解き

キャッシュレス決済比率は、分母の取り方によって2つの指標があります。国内指標は、実際の支払いをともなわない持ち家の家賃(帰属家賃、約57兆円)を分母から除いたもので、2025年は58.0%です。経済産業省はこれを主な指標とし、政策目標(80%)もこの指標で示しています。国際比較指標は、海外と比べるために帰属家賃を含む民間最終消費支出を分母とするもので、2025年は46.3%(2024年は42.8%)です。分子のキャッシュレス決済額162.7兆円は両指標で同じですが、分母が異なるため、2つの数値を同じ並びで比較したり、ひとつの推移としてつなげたりすることはできません。

主要論点

なぜクレジットカードがキャッシュレス決済の約8割を占めるのか?

クレジットカードがキャッシュレス決済額の82.7%を占めるのは、長い歴史のなかで築かれた基盤の大きさによります。クレジットカードは、コード決済や電子マネーよりも早くから普及し、全国の店舗・ECサイトに広い加盟店網を持っています。

また、クレジットカードは後払いで、分割払いや高額の決済にも使える点が、決済額の大きさにつながっています。電子マネーやコード決済が比較的少額の対面決済で使われることが多いのに対し、クレジットカードはオンラインショッピングや旅行、公共料金など幅広い場面で使われ、1件あたりの決済額も大きくなりがちです。

さらに、ポイント還元を軸とした経済圏の広がりも、クレジットカードの利用を後押ししています。スマートフォン決済が普及するなかでも、その背後でクレジットカードがひもづけられて使われる場面が多く、決済額のシェアでみるとクレジットカードの存在感が際立っています。

コード決済の台頭は、クレジットカードを脅かすのか?

コード決済(QRコード・バーコード決済)は、キャッシュレス決済額の構成比で10.2%まで伸び、前年から大きく成長しています。スマートフォンひとつで支払える手軽さと、ポイント還元を背景に、特に少額の対面決済で利用が広がっています。

ただし、コード決済とクレジットカードは、単純な競合関係だけではありません。コード決済の支払い元(チャージや決済の引き落とし)には、クレジットカードや銀行口座がひもづけられていることが多く、コード決済で支払っても、背後でクレジットカードが使われている場合があります。つまり、両者は補完しあう関係でもあります。

一方で、少額・対面の決済では、コード決済がクレジットカードの利用を一部置き換えている面もあります。今後は、利用シーンに応じた手段の使い分けが進み、クレジットカードは高額・後払い・オンラインを軸に、コード決済は少額・対面を軸に、それぞれの強みを生かす構図が続くとみられます。

キャッシュレス決済比率の「国内指標」と「国際比較指標」は、なぜ分かれたのか?

キャッシュレス決済比率には、2025年から国内指標と国際比較指標の2つが併記されるようになりました。違いは分母(割る基準)にあります。

従来の国際比較指標は、分母を民間最終消費支出としています。ここには、持ち家に住む人が家賃を払っていると仮定して計算する「帰属家賃」(約57兆円)が含まれます。帰属家賃は実際の支払いをともなわないため、キャッシュレスで支払われることはありません。これを分母に含めると、キャッシュレス比率が実態より低めに出るという指摘がありました。

そこで2025年から、国内指標として、分母から帰属家賃を除いたものが新たに示されました。これにより、2025年の比率は国内指標で58.0%、国際比較指標で46.3%と、同じ決済額でも水準が変わります。海外と比べるときは国際比較指標、国内の実態をみるときは国内指標、と使い分けることになります。経済産業省は国内指標を主な指標として公表しているため、近年「キャッシュレス決済比率」の代表値として示されるのは国内指標の58.0%です。2つの指標は分母が違うため、混同しないことが大切です。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、キャッシュレス決済比率の上昇が続くとみられます。クレジットカードが最大の手段である構図は変わらない一方、コード決済の伸びが続き、手段別の構成比は少しずつ変化します。クレジットカードは、コード決済の支払い元としても使われ、決済額のシェアでは引き続き高い位置を保つとみられます。

中期3-5年

中期では、利用シーンに応じた決済手段の使い分けが定着していきます。高額・後払い・オンラインはクレジットカード、少額・対面はコード決済や電子マネー、という棲み分けが進む一方、タッチ決済の普及で対面でのクレジットカード利用も広がります。政策目標であるキャッシュレス比率80%に向けて、中小店舗や公共分野でのキャッシュレス化が焦点になります。

長期

長期では、決済手段の垣根が低くなり、クレジットカードは決済インフラの中核として、さまざまな決済サービスの背後で使われる存在になっていくと見込まれます。後払いや与信という機能を持つクレジットカードが、コード決済や新しい後払いサービスとどう連携し、あるいは競合するかが、キャッシュレス全体のなかでの位置づけを左右します。

よくある質問

キャッシュレス決済でクレジットカードは何割を占めますか?
経済産業省の集計によると、2025年のキャッシュレス決済額162.7兆円のうち、クレジットカードが82.7%(134.6兆円)を占め、最大の決済手段です。次いでコード決済が10.2%、電子マネーが3.7%、デビットカードが3.4%です。
キャッシュレス決済比率とは何ですか?
キャッシュレス決済比率は、消費全体に占めるキャッシュレス決済(現金以外の支払い)の割合を示す指標です。2025年は国内指標で58.0%でした。経済産業省はキャッシュレス決済を推進しており、政策目標として80%を掲げています。
キャッシュレス決済比率の58%と46%は何が違うのですか?
分母(割る基準)の違いです。58.0%は国内指標で、実際の支払いをともなわない持ち家の家賃(帰属家賃)を分母から除いたものです。46.3%は国際比較指標で、海外と比べるために帰属家賃を含む民間最終消費支出を分母とします。分子のキャッシュレス決済額は同じですが、分母が違うため水準が変わります。2つは別の指標として使い分けます。
クレジットカードの取扱高とキャッシュレス決済額は違うものですか?
クレジットカードの取扱高(ショッピング信用供与額)134.6兆円は、クレジットカードでの買い物の金額です。キャッシュレス決済額162.7兆円は、これにコード決済・電子マネー・デビットカードを加えた、現金以外の支払い全体の金額です。クレジットカードの取扱高は、キャッシュレス決済額のうちの82.7%にあたります。
コード決済はクレジットカードを脅かしていますか?
コード決済は構成比10.2%まで伸び、特に少額・対面の決済で広がっています。ただし、コード決済の支払い元にクレジットカードや銀行口座がひもづけられていることが多く、両者は競合だけでなく補完しあう関係でもあります。クレジットカードは高額・後払い・オンラインを軸に、引き続き最大の手段です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2026年3月公表)
  2. 2.
    信金中央金庫 地域・中小企業研究所「国内キャッシュレス決済の動向」(2026年4月)
  3. 3.
    一般社団法人 日本クレジット協会「ショッピング信用供与額」
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