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クレジットカードの市場規模|取扱高(信用供与額)の推移【2026年版】

日本のクレジットカードの市場規模は、ショッピングの信用供与額(カードで後払いした利用額の合計=取扱高)で2025年に134.6兆円(前年比+15.1%)に達しました。2021年の81.0兆円から4年で約1.66倍となり、近年は二桁の伸びが続いています。一方、年末時点で支払いが残っている信用供与残高は23.1兆円にとどまります。これは利用の大半が翌月一括払いで完済されるためで、取扱高(年間のフロー)と残高(年末のストック)は性質が異なります。市場規模の推移、取扱高と残高の関係、二桁成長の背景まで順に整理します。

ショッピング取扱高(2025年)
134.6兆円
信用供与額1,345,861億円、前年比+15.1%
出典: 日本クレジット協会「クレジット関連統計」(クレジットカードショッピング信用供与額・信用供与残高、2021-2025、全数推計)
信用供与残高(2025年12月末)
23.1兆円
年末時点で支払いが残っている金額、230,584億円
出典: 日本クレジット協会「クレジット関連統計」(クレジットカードショッピング信用供与額・信用供与残高、2021-2025、全数推計)
ショッピング取扱高(2021年)
81.0兆円
5年前の起点、2025年は約1.66倍
出典: 日本クレジット協会「クレジット関連統計」(クレジットカードショッピング信用供与額・信用供与残高、2021-2025、全数推計)

クレジットカードのショッピング取扱高の推移(2021-2025年、兆円)

信用供与額ベース。2021年の81.0兆円から2025年の134.6兆円へ、4年で約1.66倍に拡大
単位: 兆円
0.0037.575.0112.5150.081.02193.822105.723116.924134.625
出典: 日本クレジット協会「クレジット関連統計」(クレジットカードショッピング信用供与額・信用供与残高、2021-2025、全数推計)
20212022202320242025
取扱高兆円81.0293.79105.73116.89134.59
前年比+15.8%+12.7%+10.6%+15.1%
読み解き

クレジットカードのショッピング取扱高は、2021年の81.0兆円から2025年の134.6兆円へ、4年で約1.66倍に拡大しました。各年の前年比は二桁の年が多く、2025年は+15.1%でした。コロナ禍を挟んでも一貫して右肩上がりで、キャッシュレス決済の定着とともに取扱高が伸び続けています。

伸びの背景には、タッチ決済による少額決済への広がり、オンライン決済やサブスクリプションの利用増、公共料金や税金の支払いといった現金中心だった領域へのカード決済の浸透があります。発行枚数による普及がほぼ行き渡るなかで、成長はカード1枚あたりの利用額の増加が支えています。

取扱高と信用供与残高の推移(2021-2025年、兆円)

取扱高は1年間に使われた金額の累計(暦年フロー)、信用供与残高は年末時点で支払いが残る金額(12月末ストック)
2021年
取扱高
81.0
信用供与残高
14.6
2022年
取扱高
93.8
信用供与残高
16.1
2023年
取扱高
105.7
信用供与残高
17.9
2024年
取扱高
116.9
信用供与残高
20.4
2025年
取扱高
134.6
信用供与残高
23.1
読み解き

取扱高(フロー)と信用供与残高(ストック)は、集計の性質が異なります。取扱高は1年間に使われた金額の累計で、2025年は134.6兆円です。一方、残高は各年12月末の時点でまだ支払いが終わっていない金額で、2025年末は23.1兆円です。

残高が取扱高に比べて小さい(2025年で約17%)のは、クレジットカードの利用の大半が翌月一括払い(マンスリークリア)で短期間に支払われ、分割払いやリボ払いのように支払いを長く繰り越す利用が一部にとどまるためです。年末時点の残高は、購入してから翌月以降に支払うまでの期間に対応する分が中心で、利用残高が長期にわたって積み上がる構造ではありません。取扱高が二桁で伸びても残高の増え方が緩やかなのは、この支払い構造によるものです。

主要論点

クレジットカードの取扱高はなぜ二桁成長が続くのか?

クレジットカードのショッピング取扱高は、2021年の81.0兆円から2025年の134.6兆円へ、4年で約1.66倍に拡大しました。2025年は前年比+15.1%で、近年は二桁の伸びが続いています。最も大きい要因は、キャッシュレス決済の定着です。クレジットカードはキャッシュレス決済額の約8割を占めており(経済産業省公表)、現金からカードへの置き換えがそのまま取扱高を押し上げています。

次に、決済技術の進化があります。タッチ決済(非接触)の普及で少額の支払いにもカードが使われるようになり、オンライン決済やサブスクリプションの広がりが日常的な利用機会を増やしました。さらに、公共料金や税金の支払い、コード決済の支払い元(原資)としての利用など、現金が中心だった領域にもカード決済が入り込んでいます。

発行枚数による普及はほぼ行き渡っているため、成長は新規発行よりもカード1枚あたりの利用額の増加が牽引しています。中期的には、加盟店手数料の引き下げ圧力や、コード決済との競合が、取扱高の伸び方を左右する局面に入ります。

取扱高は伸びているのに信用供与残高が小さいのはなぜか?

2025年のショッピング取扱高は134.6兆円ですが、年末時点で支払いが残っている信用供与残高は23.1兆円で、取扱高の約17%にとどまります。取扱高が二桁で伸びても、残高の増え方は緩やかです。この差は、クレジットカードの支払い方法の構造から生まれます。

クレジットカードの利用は、その大半が翌月一括払い(マンスリークリア)です。主要26社を対象とする動態調査では、2025年の取扱高のうち翌月一括で支払われた分が約94%を占め、分割払いやリボ払い(利用残高に応じて毎月ほぼ一定額を支払う方式)など2か月を超えて支払いを繰り越す利用は約6%にとどまりました。翌月に一括で支払われる利用は残高として長く残らないため、年間のフローである取扱高が大きくても、年末ストックの残高は相対的に小さくなります。

つまり、取扱高(フロー)と残高(ストック)はどちらもクレジットカードの規模を表す指標ですが、意味するものが異なります。市場の広がりは取扱高で、利用者が抱える未払い額の積み上がりは残高で読む、という使い分けが必要です。分割払いやリボ払いには手数料(実質年率)がかかり、カード会社の収益源の一つになっています。

「取扱高」と「キャッシュレス決済額」はどう違うのか?

クレジットカードの規模を示す数字には、日本クレジット協会が集計するショッピング信用供与額(取扱高)と、経済産業省が公表するキャッシュレス決済額のうちのクレジットカード分があり、近い値ですが集計の範囲と主体が異なります。

本ページの取扱高(2025年134.6兆円)は、日本クレジット協会がカード発行会社を対象に集計したクレジットカードのショッピング分で、全数を推計した値です。一方、経済産業省のキャッシュレス決済比率は、クレジットカードに加えてデビットカード・電子マネー・コード決済を含む決済全体に占めるキャッシュレスの割合を示すもので、その中でクレジットカードが約8割を占めます。

市場規模を引用するときは、クレジットカード単独の取扱高なのか、キャッシュレス決済全体の中でのクレジットカードの位置づけなのかを確認する必要があります。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、キャッシュレス決済の定着を背景に取扱高の二桁前後の伸びが続くとみられます。タッチ決済やオンライン決済の拡大、公共料金・税金などへの利用シーンの広がりが取扱高を押し上げます。一方で、加盟店が負担する手数料の引き下げ圧力や、コード決済との競合が、カード会社の収益面の課題として残ります。

中期3-5年

中期では、発行枚数による普及がほぼ行き渡るなかで、カード1枚あたりの利用額をどこまで伸ばせるかが成長の鍵になります。現金で支払われてきた少額決済や公共料金などの取り込みが進めば、取扱高の拡大余地は残ります。コード決済はクレジットカードを支払い元とする利用も多く、競合と補完の両面があります。

長期

長期では、人口減少が国内の消費全体の基調を決めるため、取扱高の伸びは現金からの置き換え余地に左右されます。キャッシュレス決済比率の上昇余地が縮まると、伸びは緩やかになる見通しです。市場規模の数字を読む際は、取扱高(フロー)と残高(ストック)の区別、クレジットカード単独とキャッシュレス全体の区別を踏まえることが前提となります。

よくある質問

クレジットカードの市場規模はどのくらいですか?
ショッピングの信用供与額(取扱高)で、2025年に134.6兆円(前年比+15.1%)です(日本クレジット協会「クレジット関連統計」)。2021年の81.0兆円から4年で約1.66倍に拡大し、近年は二桁の伸びが続いています。これはキャッシュレス決済額の約8割を占める規模です。
データは何年のものですか? もっと新しい数字はありますか?
年間のショッピング信用供与額(取扱高)の最新の確定値は2025年です。日本クレジット協会は主要26社を対象とした動態調査を毎月公表しており、月次ベースでは直近の動きまで把握できます。月次の取扱高は引き続き前年を上回って推移しており、二桁前後の伸びが続いています。
取扱高と信用供与残高は何が違いますか?
取扱高は1年間にクレジットカードで使われた金額の累計(暦年フロー)で、2025年は134.6兆円です。信用供与残高は、各年12月末の時点でまだ支払いが終わっていない金額(ストック)で、2025年末は23.1兆円です。残高が取扱高に比べて小さい(約17%)のは、利用の大半が翌月一括払いで完済され、残高として積み上がらないためです。
なぜ取扱高は二桁成長を続けているのですか?
キャッシュレス決済の定着が最大の要因です。クレジットカードはキャッシュレス決済額の約8割を占めており(経済産業省公表)、現金からカードへの置き換えが取扱高を押し上げています。タッチ決済の普及、オンライン決済やサブスクリプションの拡大、公共料金・税金などへの利用シーンの広がりも寄与しています。発行枚数の普及はほぼ行き渡っており、伸びはカード1枚あたりの利用額の増加が牽引しています。
市場規模の出典は何ですか?
クレジットカードのショッピング信用供与額(取扱高)と信用供与残高は、日本クレジット協会「クレジット関連統計」(全数推計、2021-2025年)が出典です。支払い方法別の構成は同協会の「クレジットカード動態調査」(主要26社)を参考にしています。キャッシュレス決済全体に占める割合は経済産業省「キャッシュレス決済比率」によります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    日本クレジット協会「クレジット関連統計」(クレジットカードショッピング信用供与額・信用供与残高)
  2. 2.
    日本クレジット協会「クレジットカード動態調査」(主要26社)
  3. 3.
    経済産業省「キャッシュレス決済比率」
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