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クレジットカードの新規参入とデジタル化|ネット系の台頭・ナンバーレス・タッチ決済【2026年版】

クレジットカードの世界では、楽天カードやPayPayカードなど、インターネットやスマートフォンの経済圏を起点とする「ネット系」のカードが急速に伸びています。本ページでは、ネット系カードの台頭と、ナンバーレスカードやタッチ決済、スマートフォン決済との連携といったデジタル化の動きを整理します。

クレジットカードのデジタル化の主な動き

カードの発行・利用・セキュリティが、スマートフォンを軸にデジタル化している
ナンバーレスカード
内容(何が変わるか)
カード番号を券面に印字せず、アプリで番号を確認する。盗み見によるカード情報の漏えいを防ぐ
デジタル発行(即時発行)
内容(何が変わるか)
申し込み後すぐにアプリ上でカードを発行し、ネットショッピングなどで利用できる。物理カードは後日郵送
タッチ決済
内容(何が変わるか)
端末にかざすだけで支払う非接触決済(EMVコンタクトレス)。少額の支払いではサインや暗証番号の入力を省ける
スマホ決済との連携
内容(何が変わるか)
Apple PayやGoogle Payなどにカードを登録し、スマートフォンで非接触決済。コード決済の支払い元にもなる
読み解き

クレジットカードのデジタル化は、発行・利用・セキュリティの各場面で進んでいます。カード番号を券面に出さないナンバーレス、申し込んですぐ使えるデジタル発行、かざすだけのタッチ決済、スマートフォンへの登録といった動きが、ネット系カードの台頭とともに広がりました。以下、ネット系の台頭とデジタル化の動きを順にみていきます。

ネット系カードの台頭 — 経済圏とポイントを起点に

ネット系は、インターネットやスマートフォン、ポイント経済圏を起点とするカードの系統です。代表が楽天カードで、自社発行のカードショッピング取扱高は2024年で24.0兆円規模に達しています。このほか、PayPayカード・au PAYカード・メルカードなどが、それぞれの経済圏を背景に会員と利用を伸ばしています。

ネット系が急伸した背景には、買い物・決済・ポイントを経済圏のなかで循環させる仕組みがあります。たとえば、自社のネットショッピングやスマホ決済でカードを使うとポイントが貯まり、そのポイントをまた買い物に使える、という流れです。スマートフォンを軸に、申し込みから利用、ポイント管理までをアプリで完結できる手軽さも、利用者を引きつけています。

ナンバーレスカードとデジタル発行

ナンバーレスカードは、カード番号や有効期限を券面に印字しないカードです。番号はスマートフォンのアプリで確認します。券面に番号がないため、店頭などで番号を盗み見られて悪用されるリスクを抑えられる、というセキュリティ上の利点があります。

また、申し込み後すぐにアプリ上でカード番号が発行され、物理カードが届く前からネットショッピングなどで使えるデジタル発行(即時発行)も広がっています。利用明細の確認、利用通知、利用枠の管理などもアプリで完結でき、カードが「プラスチックの券」から「スマートフォンの中のサービス」へと姿を変えつつあります。

タッチ決済とスマートフォン決済の連携

タッチ決済は、カードやスマートフォンを決済端末にかざすだけで支払いが済む非接触の決済方式で、EMVコンタクトレスという国際的な規格に基づいています。少額の支払いではサインや暗証番号の入力を省けるため、対面でのクレジットカード利用の手軽さが大きく高まりました。交通機関や小売店での導入が進み、少額の対面決済でも使われるようになっています。

さらに、Apple PayやGoogle Payといったスマートフォンの決済サービスにクレジットカードを登録すれば、スマートフォンをかざすだけで決済できます。コード決済(QRコード・バーコード決済)の支払い元としてクレジットカードを登録する利用者も多く、手段は分かれていても、その背後でクレジットカードが使われる場面が増えています。クレジットカードは、スマートフォンを軸とした決済の土台としての役割を強めています。

新しい後払いとの競争と補完

クレジットカードのほかにも、コード決済や、商品購入時にその場で分割・後払いを選べるBNPL(Buy Now, Pay Later=後払い決済)といった、新しい決済・後払いのサービスが広がっています。これらは、クレジットカードを持たない層や、少額の決済でも手軽に使われ、クレジットカードと利用者を一部で奪い合う面があります。

一方で、これらのサービスの支払い元にクレジットカードが登録されていることも多く、競争と補完の両面があります。クレジットカードは、利用枠(与信)にもとづく後払いという機能と、広い加盟店網を強みに、新しい決済手段と並び立ちながら、決済の中核としての位置を保っています。新規参入とデジタル化が進むなかで、各社は経済圏や利便性を競い、利用者の選択肢が広がっています。

主要論点

なぜネット系カードは急速に伸びたのか?

楽天カードやPayPayカードなどのネット系カードが急伸したのは、インターネットやスマートフォンの経済圏を起点に、買い物・決済・ポイントを循環させる仕組みを築いたためです。楽天カードの自社発行のカードショッピング取扱高は2024年で24.0兆円規模に達しています。

背景には、利用者の行動の変化があります。オンラインショッピングやスマートフォン決済が日常になるなかで、自社のサービスでカードを使うとポイントが貯まり、それをまた買い物に使えるという経済圏は、利用者を引きつけやすい仕組みです。申し込みから利用、ポイント管理までをアプリで完結できる手軽さも、対面の窓口を持たないネット系の強みになっています。

また、ナンバーレスカードやデジタル発行といったデジタル化が、ネット系の成長を後押ししました。物理カードが届く前から使える即時性や、スマートフォンで完結する利便性が、新しい利用者の獲得につながっています。既存の銀行系・流通系も、こうしたデジタル対応を進めて対抗しており、競争が活発になっています。

ナンバーレスカードやデジタル発行は、何を変えるのか?

ナンバーレスカードやデジタル発行は、クレジットカードの「持ち方」と「使い方」を変えつつあります。ナンバーレスカードは、カード番号を券面に印字せず、スマートフォンのアプリで番号を確認する方式です。店頭などで番号を盗み見られるリスクを抑えられるという、セキュリティ上の利点があります。

デジタル発行(即時発行)では、申し込み後すぐにアプリ上でカードが発行され、物理カードが届く前からネットショッピングなどで使えます。これにより、「申し込んでから使えるまで」の時間が大きく短くなりました。利用明細や利用通知、利用枠の管理もアプリで完結でき、カードが物理的な券から、スマートフォンの中で使うサービスへと姿を変えています。

こうした変化は、利便性とセキュリティの両面で利用者の体験を高める一方、対面の窓口や郵送を前提としてきた従来の発行・運用の仕組みにも見直しを促しています。デジタル化への対応の速さが、各社の競争力を左右する要素になっています。

コード決済や新しい後払いと、クレジットカードはどう関係するのか?

コード決済(QRコード・バーコード決済)や、その場で分割・後払いを選べるBNPL(後払い決済)など、クレジットカード以外の決済・後払いのサービスが広がっています。これらは、クレジットカードと利用者を一部で奪い合う競合の面があります。とくに少額の対面決済や、クレジットカードを持たない層の取り込みで、新しいサービスが存在感を高めています。

ただし、両者は競合だけの関係ではありません。たとえば、コード決済のアプリにクレジットカードを登録しておくと、コード決済で支払った金額が、後でそのクレジットカードから引き落とされます。このように、コード決済の支払い元としてクレジットカードが登録されていることが多く、コード決済で支払っても、その背後でクレジットカードが使われている場合があります。クレジットカードは、利用枠(与信)にもとづく後払いという機能と、広い加盟店網を強みに、新しい決済手段の土台としての役割も担っています。

今後は、利用シーンに応じた決済手段の使い分けが進むとみられます。クレジットカードは高額・後払い・オンラインを軸に、コード決済や新しい後払いは少額・対面や特定の場面を軸に、それぞれの強みを生かしながら、補完と競争を続けていくと見込まれます。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、ネット系カードの伸びとタッチ決済の普及が続くとみられます。経済圏を軸とするネット系が会員と利用を伸ばす一方、既存の大手もナンバーレスやデジタル発行、タッチ決済への対応を進めます。スマートフォンを軸とした決済が一段と広がり、物理カードを持たない使い方が定着していきます。

中期3-5年

中期では、経済圏を軸とした利用者の囲い込みが強まる見通しです。ポイントやスマホ決済を組み合わせ、買い物・決済・金融サービスを一体で提供する動きが進みます。クレジットカードは、コード決済や新しい後払いの支払い元としての役割も担いながら、スマートフォンの中で使う決済サービスへと姿を変えていきます。

長期

長期では、決済手段の垣根が低くなるなかで、クレジットカードは決済インフラの中核として、さまざまなサービスの背後で使われる存在になっていくと見込まれます。新規参入とデジタル化が進むほど、利用者の選択肢は広がり、各社は利便性・セキュリティ・経済圏の魅力で競い合うことになります。

よくある質問

ネット系のクレジットカードとは何ですか?
楽天カード・PayPayカード・au PAYカード・メルカードなど、インターネットやスマートフォン、ポイント経済圏を起点とするクレジットカードの系統です。経済圏のなかで買い物・決済・ポイントを循環させる仕組みを強みに、会員と利用を急速に伸ばしてきました。楽天カードの自社発行のカードショッピング取扱高は24.0兆円規模に達しています。
ナンバーレスカードとは何ですか?
カード番号や有効期限を券面に印字しないクレジットカードです。番号はスマートフォンのアプリで確認します。券面に番号がないため、店頭などで番号を盗み見られて悪用されるリスクを抑えられる、というセキュリティ上の利点があります。申し込み後すぐにアプリで使えるデジタル発行とあわせて広がっています。
タッチ決済とは何ですか?
カードやスマートフォンを決済端末にかざすだけで支払いが済む非接触の決済方式で、EMVコンタクトレスという国際規格に基づいています。一定金額以下の支払いではサインや暗証番号の入力を省けるため、対面でのクレジットカード利用が手軽になりました。交通機関や小売店での導入が進んでいます。
楽天カードの取扱高はなぜ大きいのですか?
楽天市場や楽天ポイントを中心とした経済圏を背景に、オンラインでの買い物・決済・ポイントを循環させ、会員数を急速に伸ばしてきたためです。自社発行のカードショッピング取扱高は2024年で24.0兆円規模に達しています。スマートフォンとポイントを起点とするネット系カードの台頭を象徴する存在です。
BNPL(後払い決済)とクレジットカードはどう違いますか?
BNPL(Buy Now, Pay Later)は、商品購入時にその場で分割・後払いを選べる決済サービスで、クレジットカードを持たなくても手軽に使える点が特徴です。クレジットカードは、あらかじめ設定された利用枠(与信)にもとづいて繰り返し利用でき、広い加盟店網で使える点が強みです。両者は競合する面がある一方、BNPLの支払い元にクレジットカードが使われることもあり、補完の関係もあります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    各社IR・会社情報(ネット系カードの取扱高・サービス)
  2. 2.
    業界動向(ナンバーレスカード・タッチ決済・スマートフォン決済)
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