なぜ大手生保はそろって海外、とくに北米に進出するのか?
国内市場の長期的な縮小が最大の動機です。人口減少と少子高齢化で新規契約の母数が細り、世帯加入率もすでに9割と高いため、国内で成長を続けるのは難しくなっています。体力のある大手ほど、成長する海外に活路を求めます。
行き先が北米(米国)に集中するのには理由があります。米国は世界最大の保険市場で、日本より金利水準が高く、ドル建ての保険負債を高い利回りで運用しやすいためです。第一生命のプロテクティブ、住友生命のシメトラ、明治安田生命のスタンコープが、いずれも米国の会社であるのは偶然ではありません。これに豪州(第一生命のTAL)やアジア(住友生命のシンガポール、日本生命のインド資産運用)を組み合わせ、地域を分散しています。
つまり海外展開は、当面の利益というより、国内の構造的縮小を見越した中長期の成長確保という性格が強い投資です。金利水準と市場規模の大きい北米が、その中心的な行き先になっています。