なぜコンバインドレシオが96%(引受がほぼトントン)でも最高益を更新できるのか?
損害保険会社の収益は、保険引受と資産運用の二本柱です。FY2024のコンバインドレシオは96.0%で、保険引受利益は1,263億円にとどまりました。一方で、資産運用粗利益は2兆2,316億円と引受利益を大きく上回り、業績の主役となっています。
この差を生んでいるのが、政策保有株式の売却益です。損害保険会社は取引先との関係維持などのために多額の上場株式を保有してきましたが、ガバナンス改革を契機に売却を加速しており、その売却益が運用粗利益(前年9,548億円から2兆2,316億円へ倍増)を押し上げました。運用資産利回りもFY2023の3.4%からFY2024の4.1%へ上昇しています。
つまり、本業の引受は料率改定で安定した黒字を維持しつつ、運用が利益を上乗せする構造です。ただしFY2024の運用益は政策保有株式の売却という一過性の要因に支えられており、恒常的な収益力とは区別して見る必要があります。