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委託売買の投資部門別動向|海外投資家と個人の売買シェア【2026年版】

日本株の売買を担い手の種類で分けると、2025年は海外投資家が委託売買代金の64.9%を占め、個人投資家が28.3%と続きました。委託売買代金(投資家からの注文分)は、売りと買いを合算した双方向ベースで2660.8兆円です。海外投資家が日本株売買の最大の担い手である構図は変わらないものの、新しいNISAを背景に個人投資家のシェアは緩やかに高まっています。本ページでは、誰が日本株を売買しているのか(投資部門別の動向)と、信用取引について整理します。

委託売買代金(2025年)
2,660.8兆円
投資家からの注文分。売り買いの合計(双方向)。市場規模ページの片道とは別の数え方
出典: 日本取引所グループ 投資部門別売買状況(東名二市場)
海外投資家の売買代金(2025年)
1,725.7兆円
委託売買代金(双方向)の64.9%で最大の担い手
出典: 日本取引所グループ 投資部門別売買状況(東名二市場)
個人投資家の売買代金(2025年)
752.9兆円
委託売買代金(双方向)の28.3%
出典: 日本取引所グループ 投資部門別売買状況(東名二市場)
自己売買(2025年)
318兆円
証券会社が自己資金で行う売買(ディーリング、双方向)。総計の10.7%
出典: 日本取引所グループ 投資部門別売買状況(東名二市場)

投資部門別の委託売買シェアの推移 (2020-2025年、%)

委託売買代金(双方向)に占める各投資部門の割合。海外投資家が最大の担い手で、個人投資家のシェアが緩やかに上昇
読み解き

委託売買代金に占める割合は、2025年に海外投資家64.9%・個人投資家28.3%・法人6.4%・証券会社0.5%でした。海外投資家が約3分の2を占め、日本株売買の最大の担い手であり続けています。海外投資家には年金基金や運用会社、ヘッジファンドなどが含まれ、マクロ環境や為替に反応した売買で相場の振れを大きく左右します。

近年の変化は、個人投資家のシェアの上昇です。2020年に22.7%だった個人の割合は、2024年に27%、2025年に28.3%へと高まりました。新しいNISAを起点に個人投資家の裾野が広がったことが背景にあります。逆に海外投資家のシェアは2020年の69.2%から2025年の64.9%へと緩やかに下がりましたが、それでも最大の担い手である点は変わりません。

ここで示しているのは委託売買代金(双方向)に占める構成比です。委託売買代金そのものは2020年から2025年にかけて大きく増えており、海外投資家・個人投資家とも金額は伸びています。そのなかで個人の伸びが相対的に大きいため、構成比では個人のシェアが上昇し、海外のシェアがやや下がる形になっています。

このグラフに関連するトピック

投資部門別の委託売買代金 (2025年、兆円、双方向)

委託売買代金(投資家からの注文分、売り買いの合計)の内訳。海外投資家が約3分の2を占める
読み解き

2025年の委託売買代金(双方向)の内訳は、海外投資家1,725.7兆円(64.9%)が最大で、個人投資家752.9兆円(28.3%)、法人170.2兆円(6.4%)、証券会社12.1兆円(0.5%)と続きます。海外投資家と個人投資家で全体の9割超を占めます(内訳の合計は各値を四捨五入しているため、委託売買代金計2,660.8兆円とわずかに異なります)。

この金額は売りと買いを合算した双方向ベースである点に注意が必要です。市場規模を語るときの年間売買代金は、売買を一方向で数えた片道ベース(2025年で約1,510兆円)で、双方向はおおむねその2倍にあたります。さらに、投資部門別は東名2市場の集計、片道の売買代金は内国株式全体の集計と対象範囲も異なるため、両者を単純に足し合わせたり比べたりはできません。海外投資家のシェアも、委託売買代金に対しては64.9%ですが、自己売買を含む総計に対しては57.9%と、どの母数で見るかで変わります。

投資部門別の特徴 (2025年、委託売買代金ベース)

シェアは委託売買代金(双方向)に占める割合。自己売買(ディーリング)は委託とは別建て
読み解き

日本株の委託売買を担うのは、大きく海外投資家・個人投資家・法人・証券会社の4つの部門です。最大の海外投資家は、世界中で運用する機関投資家が中心で、短期の値動きやマクロ環境に反応した売買が相場を動かします。個人投資家は、新しいNISAを背景に裾野が広がり、シェアを高めています。法人には投資信託や金融機関が含まれ、運用や政策保有株の売却などが反映されます。

これとは別に、証券会社が自己資金で行う自己売買(ディーリング)があります。2025年の自己売買は318兆円で、自己売買を含む総計に占める割合は10.7%でした。自己売買には、相場の値動きを取りにいく取引のほか、投資家の注文に応じて売り買いの相手方になる流動性供給の側面もあります。委託(顧客の注文)と自己(証券会社自身の売買)は集計上分けて扱われます。

主要論点

なぜ海外投資家が日本株売買の主役なのか?

2025年の委託売買代金のうち、海外投資家は64.9%(1,725.7兆円、双方向)を占めます。これは、世界中で巨額の資金を運用する年金基金・運用会社・ヘッジファンドが、投資先の一つとして日本株を売買しているためです。運用規模が大きいうえ、短期で売買を回す投資家も多く、売買代金が膨らみます。

海外投資家の動向は、日本株の相場を大きく左右します。世界の金利・為替・景気の見通しが変わると、海外投資家が日本株を一斉に買い増したり売り越したりするため、相場の振れが大きくなります。「日本株は海外投資家次第」と言われるのは、売買代金に占めるシェアの高さが背景にあります。一方で、保有という観点では海外投資家の比率は売買シェアほど高くなく、売買では回転の速い海外投資家の存在感が相対的に大きく出ます。

個人投資家の売買は増えているのか?

委託売買代金に占める個人投資家のシェアは、2020年の22.7%から2025年の28.3%へと緩やかに上昇しました。金額でも2025年は752.9兆円(双方向)と、海外投資家に次ぐ規模です。新しいNISAを起点に個人投資家の口座開設と買付が広がったことが、シェア上昇の背景にあります。

ただし、個人投資家のシェアが高まったとはいえ、日本株売買の主役は依然として海外投資家です。個人の上昇は「海外一極から個人も加わる」方向の変化であり、海外投資家を上回ったわけではありません。個人の参加拡大が売買シェアにどこまで表れるかは、NISAを通じた積立がどれだけ売買回数の多い取引につながるか次第です。

信用取引とは何か、売買にどう影響するのか?

信用取引は、投資家が証券会社から資金や株式を借りて行う取引です。手元資金の数倍の規模で売買でき(レバレッジ)、値上がり局面で買いを増やす「信用買い」、値下がりを見込んで株を借りて売る「信用売り」があります。借りた資金や株式には金利・貸株料がかかります。

信用取引は主に個人投資家が利用し、売買代金を押し上げる効果があります。証券会社にとっては、貸し付ける資金の金利が金融収益の源泉になります。信用取引の残高は相場の過熱感を測る目安としても見られ、信用買いの残高(買い残)は約5.4兆円、信用売りの残高(売り残)は約0.9兆円でした(東証、2026年1月末、出典: 日本取引所グループ 信用取引残高)。買い残が売り残を大きく上回り、相場の先高観を見込んだ買い建てが中心であることがうかがえます。

中期見通し

近未来1-2年

海外投資家が委託売買の最大の担い手である構図は続きます。世界の金利・為替の動き次第で海外投資家の売買が膨らみ、売買代金の振れは大きくなります。新しいNISAを背景に個人投資家のシェアは緩やかな上昇が続く見込みです。

中期3-5年

個人投資家の参加拡大が定着すれば、委託売買に占める個人のシェアはさらに高まる余地があります。ただし、積立中心の長期保有が広がるほど売買の回転は鈍るため、保有の拡大が売買シェアの上昇に直結するとは限りません。

長期5-10年

「貯蓄から投資へ」が進めば、海外投資家に偏った売買の担い手構造に、国内の個人と機関投資家がどこまで厚みを加えるかが問われます。売買の担い手が多様になるほど、海外投資家の動向に振り回されにくい市場に近づきます。

よくある質問

日本株は誰が売買しているのですか?
投資部門別に見ると、2025年の委託売買代金(双方向)に占める割合は、海外投資家64.9%・個人投資家28.3%・法人6.4%・証券会社0.5%でした。海外投資家が約3分の2を占め、日本株売買の最大の担い手です。このほかに、証券会社が自己資金で行う自己売買(ディーリング)があります。
海外投資家のシェアはなぜそんなに高いのですか?
世界中で巨額の資金を運用する年金基金・運用会社・ヘッジファンドが、日本株を売買しているためです。運用規模が大きく、短期で売買を回す投資家も多いため、売買代金が膨らみます。2025年の海外投資家の委託売買代金は1,725.7兆円(双方向)で、委託売買代金の64.9%を占めます。
個人投資家の売買は増えていますか?
委託売買代金に占める個人投資家のシェアは、2020年の22.7%から2025年の28.3%へと緩やかに上昇しました。新しいNISAを起点に個人投資家の参加が広がったことが背景です。ただし、最大の担い手は依然として海外投資家です。
「双方向」と「片道」の売買代金は何が違うのですか?
投資部門別の売買代金は、売りと買いを合算した双方向ベースで示されます(2025年の委託売買代金2,660.8兆円)。一方、市場規模を語るときの年間売買代金は売買を一方向で数えた片道ベース(2025年で約1,510兆円)で、双方向はおおむねその2倍にあたります。集計の対象範囲も異なるため、両者を単純に足したり比べたりはできません。
信用取引とは何ですか?
投資家が証券会社から資金や株式を借りて行う取引で、手元資金の数倍の規模で売買できます(レバレッジ)。主に個人投資家が利用し、売買代金を押し上げます。証券会社にとっては、貸し付ける資金の金利が収益の源泉になります。信用買いの残高は約5兆円規模で推移しています(東証、2026年1月末で約5.4兆円、出典: 日本取引所グループ 信用取引残高)。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    日本取引所グループ 投資部門別売買状況
  2. 2.
    日本取引所グループ 統計月報
  3. 3.
    日本取引所グループ 信用取引残高
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