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日本株の保有構造|外国人・個人の保有比率と長期推移【2026年版】

日本株を「誰が保有しているか」を見ると、2024年度末で外国法人等が32.4%と最大で、金融機関28.3%、事業法人等18.7%、個人・その他17.3%が続きます。長い目で見ると、かつて4割近くを占めた個人の保有比率は2割を下回り、代わって外国人の保有が大きく高まりました。本ページでは、株式分布状況調査をもとに、投資部門別の保有構造とその長期的な変化を整理します(日々の売買シェアとは別の、保有の構造です)。

外国法人等の保有比率
32.4%
日本株の最大の保有主体(2024年度末)。1970年の4.9%から大きく上昇
出典: 株式分布状況調査(全国4取引所)
金融機関の保有比率
28.3%
2024年度末。うち信託銀行が22.4%(投資信託・年金等を含む)
出典: 株式分布状況調査(全国4取引所)
個人・その他の保有比率
17.3%
2024年度末。1970年の37.7%から低下、保有では市場の少数派
出典: 株式分布状況調査(全国4取引所)
個人株主数(延べ)
8,359万人
2024年度末、各社の株主数を合算した延べ人数(11期連続増)。名寄せ後の1,599万人とは別
出典: 株式分布状況調査(全国4取引所)

投資部門別の株式保有比率の長期推移 (1970-2024年度、%)

保有金額ベースの構成比。個人の低下と外国法人の上昇が長期トレンド。金融機関は信託銀行などを含む集計値
読み解き

日本株の保有構造は、半世紀で大きく変わりました。1970年度には個人・その他が37.7%と最大の保有主体で、外国法人等は4.9%にすぎませんでした。それが2024年度には、外国法人等が32.4%で最大となり、個人・その他は17.3%まで下がりました。日本企業の株主が、国内の個人中心から、海外の機関投資家中心へと移ったことを示します。

もう一つの変化が、政策保有(株式の持ち合い)の縮小です。事業法人等の保有比率は1970年の23.9%から2024年に18.7%へ、金融機関(都市銀行・地方銀行など)の保有も縮小傾向にあります。コーポレートガバナンス改革で持ち合い解消が進んだためです。一方、金融機関のうち信託銀行は22.4%と存在感を保っています。これは信託銀行が、投資信託(10.7%)や年金、海外投資家の資産を管理・保有しているためで、パッシブ運用やNISAを通じた投資信託の広がりを映しています。

投資部門別の株式保有金額・比率 (2024年度末、兆円)

全国4取引所の上場4,022社の時価総額948兆円の内訳。内国株式市場全体の時価総額とは集計範囲が異なる
読み解き

2024年度末の保有金額で見ると、外国法人等が約306.8兆円(32.4%)で最大、金融機関が約268.5兆円(28.3%)、事業法人等が約177.3兆円(18.7%)、個人・その他が約164.3兆円(17.3%)と続きます。合計は調査対象4,022社の時価総額948兆円です。

金融機関28.3%の内訳では、信託銀行が22.4%と大半を占めます。信託銀行の保有には、投資信託(10.7%)や年金、海外投資家から預かった資産が含まれるため、信託銀行は「最終的な投資家」というより「資産の管理者」としての保有が中心です(信託銀行・投資信託は金融機関の内数で、合計には二重に算入していません)。なお、この合計(948兆円)は全国4取引所の調査対象会社の時価総額で、内国株式市場全体の時価総額とは集計範囲が異なります。

主要論点

日本株の保有構造は、なぜ外国人中心になったのか?

かつて日本株は、個人と、企業・銀行の持ち合いが支えていました。1970年度には個人・その他が37.7%、事業法人等が23.9%を保有し、外国法人等は4.9%にすぎませんでした。それが2024年度には、外国法人等が32.4%で最大の保有主体となっています。

背景には2つの流れがあります。1つは、1990年代以降の政策保有(持ち合い)の解消です。銀行や事業法人が、資本効率や会計上の理由から持ち合い株を売却し、その受け皿として海外の機関投資家が買い増しました。もう1つは、日本市場の国際化です。海外の年金・運用会社が、世界の株式に分散投資するなかで日本株を組み入れ、外国人の保有比率が高まりました。コーポレートガバナンス改革も、海外投資家にとっての日本株の魅力を高めています。

保有(ストック)と売買(フロー)はどう違うのか?

保有比率と売買シェアは、別の指標です。保有(ストック)は、ある時点で誰が株式を持っているかで、外国法人等は2024年度末で32.4%です。一方、売買(フロー)は、一定期間に誰がどれだけ売買したかで、外国人は委託売買代金の約65%を占めます。

この差が生まれるのは、投資部門によって売買の回転率が違うためです。外国人は短期で売買を回す投資家が多く、保有(約3割)より売買(約65%)での存在感が大きくなります。逆に信託銀行は、パッシブ運用や年金などで長期保有するため、保有(22.4%)は大きくても売買は活発ではありません。個人は、保有が17.3%にとどまる点が、「貯蓄から投資へ」の伸びしろを示します。保有と売買のどちらの数字かを区別して読むことが大切です。

個人株主の「延べ」と「名寄せ」は何が違うのか?

個人株主の人数には、2つの数え方があります。延べ人数は、上場会社ごとの株主数を単純に合算したもので、1人が10社の株式を持っていれば10人と数えます。2024年度末の個人株主の延べ人数は8,359万人で、11期連続で増えています(株式分布状況調査)。

これに対し、名寄せ人数は、複数の会社の株主を重複を除いて数えた実人数で、1,599万人です(ほふり=証券保管振替機構の統計による別概念)。1人が複数の銘柄を保有するため、延べ人数(8,359万人)は名寄せ人数(1,599万人)を大きく上回ります。「個人株主が何人いるか」を語るときは、どちらの数え方かを確認する必要があり、両者を混同したり足し合わせたりはできません。

中期見通し

近未来1-2年

外国人が最大の保有主体である構図は続きます。コーポレートガバナンス改革による持ち合い解消が一段と進めば、事業法人・金融機関の保有比率はさらに下がる可能性があります。新しいNISAを背景に、個人や投資信託(信託銀行経由)の保有が緩やかに増える見込みです。

中期3-5年

「貯蓄から投資へ」で個人の保有が増えれば、長く低下してきた個人の保有比率が底入れ・反転するかが焦点です。一方、海外投資家の保有は、世界の運用マネーの動きと日本市場の評価に左右されます。

長期5-10年

個人の保有比率(約17%)は、長期で見れば「貯蓄から投資へ」の伸びしろです。持ち合い解消で空いた保有を、海外投資家と国内の個人・投資信託がどう分け合うかが、日本株の保有構造の長期的な姿を決めます。

よくある質問

日本株は誰が一番多く保有していますか?
2024年度末で、外国法人等が32.4%と最大の保有主体です。次いで金融機関28.3%(うち信託銀行22.4%)、事業法人等18.7%、個人・その他17.3%と続きます(株式分布状況調査、全国4取引所)。かつては個人と企業の持ち合いが中心でしたが、海外の機関投資家中心へと変わりました。
個人の株式保有比率はどう変わってきましたか?
1970年度に37.7%だった個人・その他の保有比率は、2024年度に17.3%まで下がりました。一方、外国法人等は4.9%から32.4%へ上昇しました。個人の保有が約17%にとどまることは、「貯蓄から投資へ」の伸びしろを示すとも言えます。
保有比率と売買シェアはなぜ違うのですか?
保有(ストック)はある時点で誰が株式を持っているか、売買(フロー)は一定期間に誰がどれだけ売買したかで、別の指標です。外国人は短期で売買を回すため、保有(32.4%)より売買(委託の約65%)での存在感が大きくなります。逆に信託銀行は長期保有が中心で、保有(22.4%)は大きくても売買は活発ではありません。
個人株主の延べと名寄せはどう違いますか?
延べ人数は、会社ごとの株主数を単純合算したもので、1人が10社の株式を持てば10人と数えます(2024年度末で8,359万人)。名寄せ人数は重複を除いた実人数で1,599万人です(ほふりの別統計)。1人が複数銘柄を持つため延べが名寄せを大きく上回り、両者を混同・合算はできません。
株式の持ち合いはどうなっていますか?
事業法人や銀行が取引関係の維持などのために株式を持ち合う「政策保有」は、縮小傾向にあります。事業法人等の保有比率は1970年度の23.9%から2024年度に18.7%へ下がりました。コーポレートガバナンス改革で、資本効率を重視した持ち合い解消が進んでいます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    全国4証券取引所 株式分布状況調査
  2. 2.
    証券保管振替機構(ほふり)統計
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