農業機械の市場規模・出荷推移|2025年4,679億円の内訳と長期トレンド【2026年版】
出荷総額の10年推移と内訳を見ます。2025年は4,679億円(前年比 +9.1%)と4年ぶりに増加しました。直近10年のレンジは4,287〜5,261億円で、2021年がピーク、2024年が底という循環性が見られます。輸出比率は32%(2025年)で、2021年のピーク44.3% から低下傾向。年次推移、国内・輸出の内訳、需給の背景まで順に確認していきます。
出荷額の推移(国内・輸出内訳)
出荷総額は2016年の4,824億円から2019年に5,104億円まで緩やかに拡大しましたが、2020年はコロナ影響で4,517億円(前年比 -11.5%)まで急落。その後2021年に5,261億円のピークを記録し、2022-2024年に3年連続で前年割れが続いた後、2025年に4,679億円(同 +9.1%)と4年ぶりに反転しました。
内訳を見ると、国内向けが2024年の2,707億円から2025年に3,176億円(同 +17.4%)と大きく回復した一方、輸出向けは2024年1,580億円から2025年1,502億円(同 -4.9%)に微減しています。輸出比率は2021年の44.3% をピークに2025年は32.1% まで低下しており、海外需要の調整と国内買い替え需要の回復タイミングが対照的に動いた構図です。
需給の背景と循環性
出荷総額の循環性の背景には、農業就業人口の減少(高齢化・離農)と農業機械の長い買い替えサイクル(実稼働15-20年)があります。構造的には縮小トレンドながら、買い替え需要のタイミング・為替・原材料コストの変動が重なって4,287〜5,261億円のレンジ内で循環的に動く構図です。
担い手への農地集約により1経営体あたりの面積は拡大傾向で、大型機・高機能機への買い替え需要は底堅く推移しています。中長期では、(1)国内回復のペースが続くか、(2)為替・海外景気と輸出の連動、(3)スマート農業・電動化の付加価値が単価上昇につながるか、の3軸で観察すると整理しやすいでしょう。
方法論・補足
- 【指標定義】本ページの市場規模は「業界団体会員社の出荷総額(金額ベース)」を採用。集計範囲は暦年(1-12月)で、出荷ベース(ship-out)のため在庫変動や値引き後の売上高とは一致しません。
- 【生産統計と出荷統計】出荷統計の "総合計(農業機械)" 行を採用。在庫変動の分だけ生産統計と数値が異なる場合があります。
- 【他統計との関係】財務省貿易統計(HS 8432-8436)は通関ベースの輸出入金額を集計(FOB価格)しており、出荷統計の "輸出向け" とは集計方法が異なります。仕向先別の細かい内訳は財務省統計が優位、業界全体の動向は出荷統計が優位、と使い分けが必要です。
よくある質問
日本の農業機械業界の市場規模はどれくらいですか?
日本の農業機械の輸出比率はどれくらいですか?
日本の農業機械業界の今後の見通しは?
データの出典は何ですか?
参考資料 / 一次ソース
- 1.日本農業機械工業会 年次確定値
- 2.財務省貿易統計
- 3.各社決算短信