メーカーと部材サプライヤー — 総合・専業の類型と供給構造
建設機械メーカーは、油圧ショベルからクレーン、鉱山機械まで幅広く手がける総合メーカーと、特定の機種に集中する専業メーカーに分かれます。総合メーカーにはコマツ・日立建機・コベルコ建機・住友建機があり、専業メーカーにはクレーンのタダノ、ミニショベルの竹内製作所、道路機械の酒井重工業などがあります。総合メーカーは機種と地域を分散できる強みを持ち、専業メーカーは得意分野に経営資源を集中する特徴があります。
メーカーの上流には、機械を構成する部材を供給するサプライヤーが連なります。車体や作業装置の鋼材は日本製鉄・JFEスチールなどの鉄鋼メーカーが、機械の心臓部であるエンジンは自社で内製する場合と、いすゞ・ヤンマーなどから外部調達する場合があります。アームやバケットを動かす油圧機器はKYB・川崎重工業など、機械を制御する電子部品・センサー、そして施工を自動化する衛星測位システム(GPS)・3次元測位はトプコン・Trimbleなどが供給します。
エンジンを内製するか外部から調達するか、油圧や電子部品をどこまで自社で持つかは、メーカーごとに異なります。総合メーカーは基幹部品を自社や系列で押さえてコストと品質を管理する傾向があり、こうした垂直的な供給構造が、機械の性能や納期の競争力を左右します。完成した機械は、各メーカーが持つ系列のディーラー網を通じて販売・整備されます。